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オリーブによくあるトラブルとは?
オリーブに起こりやすいのは、木が枯れる・葉が落ちる・実がならないといったトラブル。よく見られる害虫は、オリーブアナアキゾウムシ、スズメガ、ハマキムシ、かかりやすい病気は、炭そ病や梢枯病が代表的です。基本的な育て方から見直したい人は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
木が枯れる!オリーブの「木」のトラブルについて
木が枯れる
原因
鉢植えで育てているなら、根詰まり、水切れなどが考えられます。1年以上植え替えしていない場合は、一度鉢から株を出して、鉢の中で根がいっぱいになっていないか確認しましょう。対策
根詰まりが原因なら、一回り大きくて深い鉢を用意し、植え替えます。水切れの場合は、鉢ごと水を張ったバケツに浸けて、土に水をたっぷりと吸わせてください。それから水分が蒸散するのを防ぐため、刈り込んで葉を減らし、枝も切り詰めましょう。見た目は枯れたように見えても、根が生きていればまだ復活の可能性はあります!
木が大きくならない
原因
鉢が小さいと、それ以上根が伸びなくなるので、地表部も大きくなりません。地植えしているのに大きくならない場合は、植えている土壌の土の状態が悪いということも考えられます。そもそもガーデニング向きに改良された品種の中には、2m程度のサイズにしかならないものもあります。対策
鉢が小さい場合は、大きな容器に植え替えを行います。地植えしているのに大きくならない場合は、一度掘り下げて別の場所に移し、高植えしてみましょう。オリーブは湿害に弱く、酸性土壌も苦手です。石灰と排水性のいい土を使い、深く耕して植え付けましょう。オリーブが枯れたときに疑う害虫と病気
オリーブアナアキゾウムシ
オリーブアナアキゾウムシは、軸に大きい穴を開けて食い進み、樹皮の内側を食い荒らす害虫です。最後にはオリーブの木ごと枯れさせてしまいます。オリーブの根元におがくずが出ていたり、幹に穴が空いていたりしたら要注意!殺虫剤で駆除しましょう。梢枯病(しょうこびょう)
梅雨の時期に発生しやすいのが、梢枯病。炭疽病菌と呼ばれる細菌の一種が原因で、枝先からだんだん枯れ、全体に広がってしまう病気です。発症した枝は切り落とし、切り口に薬剤を塗っておきます。湿気が多い場所で発生しやすいので、風通しをよくしておきましょう。葉が落ちる!オリーブの「葉」のトラブルについて
葉が落ちる
原因
葉が落ちてしまうときは、水切れが原因かもしれません。オリーブはジメジメした場所を嫌いますが、同時に水が大好きな植物でもあります。管理は悪くないのに葉が落ちる場合は、根詰まり、土が合っていない、ネキリムシなどが原因として考えられます。オリーブは新しい環境に慣れてるまでは古葉をパラパラと落とすので、購入したばかりや場所を替えたばかりの場合は、少し様子をみてみましょう。
対策
水切れの場合は、鉢ごと水を張ったバケツに浸けて、土に水をたっぷりと吸わせてください。管理以外に原因がある場合は、植え替え、土の改良、害虫の駆除などを行いましょう。オリーブの葉が落ちるときに疑う害虫と病気
スズメガ
スズメガはオリーブに付く代表的な害虫の一つ。大きさが5~8cmほどで緑色のイモムシで、すべての葉を根こそぎ食べてしまいます。近くに黒い2mmほどのふんが落ちていたら、スズメガが葉に付いていないか探してみましょう。梢枯病
葉が一気に茶色くなってしまったなら、梢枯病を疑いましょう。放置しているとやがて木全体が枯れてしまうので、発症した部分は剪定で取り除きます。取り除いた部分には菌が部着しているので、庭や畑に放置せずゴミに出してください。実がならない!オリーブの「実」のトラブルについて
実がならない
原因
実がならないのにはいくつか理由があります。まず疑うのが育てている品種です。オリーブには自家結実性(自身の花粉で受粉して実をつけられる性質)がない品種もあります。次は剪定不足というのが考えられます。オリーブは前年に伸びた新しい枝に花がつくので、剪定不足で新しく伸びた枝が無いと花がつかず実もなりません。また、剪定により新しい枝を落としてしまうと、それも実がつかない原因になってしまっています。対策
育てている品種に自家結実性が無ければ、ルッカなどの自家結実性のある品種を育てるか、花粉をたくさん出すネバディロブランコなどを一緒に育ててあげましょう。剪定は定期的に行い、新しい枝はなるべく落とさないよう注意しましょう。収穫前には、一度にたくさん実ができないよう摘果を行ってください。剪定に関しては下記の記事をチェック!
オリーブの実に付く害虫と病気
ハマキムシ
ハマキムシもオリーブにとても付きやすい害虫です。その名の通り、普段はくるくるっと葉を巻いて隠れている小さなイモムシで、実と葉を食べてしまいます。詳しい生態や対策は、こちらの記事で紹介していますよ。炭そ病
オリーブの病気の中でも、一番と言っていいくらいメジャーな炭そ病。実に黒いカビが丸く発生し、食べられなくしてしまう病気です。オリーブが赤色~黒色に熟するころ発生しやすいので、緑色のうちに収穫してしまうのも一つの手。詳しくは以下の記事で紹介しています。