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【農家さんに聞く】旬の大根をおいしく食べる方法|カラー大根のレシピも


兵庫県で大根を栽培している楽農やさんに聞いた、おいしい大根の見分け方から保存方法まで紹介します。大根を知り尽くした農家さんだからこそ知る、とっておきの情報が満載。青首大根とカラー大根の特徴を生かしたレシピ「カラフル大根と真鯛のカルパッチョ」も一緒にどうぞ!旬の大根を存分に味わいましょう。

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料理家taki

「作り手の手になる」をモットーに、生産者のためのレシピ開発・デザインを軸に活動中。 製薬会社を退職し、飲食業界へ。様々な店で修行しながら調理師免許を取得し、おべんとう屋"takiben"を創業。その後はレシピ開発やデザイン、レシピライターとして活動中。Web媒体へ多数のレシピ掲載実績を持つ。…続きを読む

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カラフル大根のカルパッチョ

撮影:taki
野菜のことを一番よく知っている農家さんに、おいしい食べ方を聞いてみました。
今回取り上げるのは、生食から煮炊きまで幅広く使える「大根」。兵庫県にある楽農やさんに大根の見分け方や保存方法などを教えていただきました。さらに青首大根やカラー大根の特徴を生かしたオリジナルレシピ、「カラフル大根と真鯛のカルパッチョ」を大公開!
大切に作られた大根をちょっとおしゃれに調理してみませんか?

楽農や(株式会社Teams )兵庫県豊岡市

楽農やの由良さん
写真提供:楽農や
兵庫県は神鍋高原でさまざまな野菜を栽培している楽農やさん。平成21年より株式会社Teamsとして農業に参入。今回は取締役の由良大さんにお話を伺いました。楽農やという名前の由来は、「農業は楽しい」ということを業界の中からも外からもわかるようイメージを改善したいという思いからきているそうです。

“地産都商”をめざす農地所有適格法人

楽農やさんの農場
写真提供:楽農や
平成21年に農地法が一部改正され、法人も農業経営に参入できるようになりました。そこで楽農やさんは兵庫県豊岡市にある神鍋高原の耕作放棄地を新たに整備し、農地所有適格法人として農業経営を始めました。

“地産地消”という言葉には聞き覚えがありますが、楽農やさんのテーマは“地産都商”。日本海側に位置する神鍋高原で生産した野菜を、都市部の神戸や姫路で販売し消費を促すというアプローチで活動しています。

楽農やさんの大根

楽農やさんの青首大根
写真提供:楽農や
楽農やさんの大根栽培の特徴は3つ。「土壌・栄養・早まき」です。根菜に適した砂地に近い水はけのよい土地で、ミネラルを含む栄養バランスの取れた肥料を使って大根を栽培しています。さらに通常の時期より10日ほど早く種をまくことで収穫時期を早め、販路を広げているそうです。

そんな楽農やさんの大根は、青首大根のほかに紫色のもみじ大根、真っ赤な紅くるり、そして外側は緑で中はきれいなピンクの紅芯大根など種類は豊富。この記事では青首大根と3種類のカラー大根をレシピとともに紹介します。


おいしい大根の見分け方

青首大根とカラー大根
撮影:taki
大根のおいしさはズバリ水分量にあります。みずみずしくておいしい大根の見分け方はこちら。

・葉っぱがピンとしている→◯
・曲がっておらず真っ直ぐ→◯
・持ったら曲がる→×
・葉っぱがポロポロ落ちる→×

由良大さん
由良大さん
大根は95%が水分なのでみずみずしいうちに早く食べてください!葉っぱの部分がポロポロ落ちるものは時間が経って水分が蒸発している証拠なので新鮮ではありません。また、根の方を持って少し曲がるようであれば劣化が始まっています。葉っぱがついているものであれば、ピンとしているほうを選んでみてください。

また、見た目としては真っ直ぐ伸びているもののほうがストレスなく育っている証拠なので、繊維が均一で食感にムラがありません。

大根の栄養素についてはこちら


大根の保存方法

土つきの大根 出典:PIXTA
由良さんに教えていただいた大根の保存方法を紹介します。大根はできるだけ新鮮なうちに食べたほうがよいそうですが、おうちで保存する場合はちょっとしたポイントに注意すれば、時間が経ってもおいしく食べられますよ。

基本の保存

大根の種類に関わらず、保存の基本をおさえておきましょう。

・温度は10〜12℃がベスト
・風に当たるのはNG(乾燥するため)

保存のポイントからすると、おうちでは冷蔵庫の野菜室に入れておくのがよいですね。
由良大さん
由良大さん
もし野菜室に入らない場合は、冬の間ならばベランダや外に置いておいてもよいです。ただ、外に保存する場合は風を避ける対策をしてください。

青首大根の保存方法

青首大根の保存
撮影:taki
青首大根に適した保存方法です。

濡れた新聞紙に包んで立てて保存すること(1週間を目安に食べる)

基本の保存を考えると、野菜室に入れて濡れた新聞紙に包んで立てて保存がよいですね。長期保存に関して由良さんに伺うと、「生産者として長期保存はおすすめしない」とのことでした。水分が多い野菜だからこそ、新鮮さが命。食べ切れる量をその都度買ってみましょう。

カラー大根の保存方法

カラー大根の保存
撮影:taki
カラー大根の保存方法も基本は青首大根と同じです。ただ、長期保存をする場合のポイントはこちら。

葉も根の先もカットして新聞紙で包んで適した温度帯で保存すること

カラー大根のような小さな大根は、葉も根もカットすることで長期保存が可能だそうです。すぐに使いきれないときは、一度この方法を試してみてください。

大根の保存方法についてはこちらもチェック


    ちょっと豆知識

    水に大根を漬けている様子
    撮影:taki
    時間が経ってしまった大根を復活させる方法があるそうです。
    由良大さん
    由良大さん
    時間が経ってしおれてしまった大根は、水を張ったボウルに入れてみてください。丸々1本入らない場合は、切ってから入れてもよいです。大体2〜3時間くらいつければ、大根が水を吸って元に近い状態に戻りますよ。

    大根はどんな調理法が向いている?

    まな板で大根を切っている様子
    出典:PIXTA
    青首大根やカラー大根はどんな調理法だとおいしく食べられるのでしょうか?部位ごとの味の違いも含めて、由良さんに教えていただきました。

    青首大根のおすすめ調理法

    ざるに置いた青首大根
    撮影:taki
    青首大根は部位によって味が異なります。3等分したときの味と調理法を比べてみましょう。

    ・葉に近い方(辛みあり・繊維質強い):生のスライス、酢の物に向いている
    ・真ん中(マイルド):煮炊きに向いている
    ・根に近い(一番辛い・繊維が凝縮):大根おろしや細切りの汁物に向いている

    部位によって辛みや食感など異なるので、適した調理法でおいしい大根料理を作ってみてください。もちろん、辛い部分の大根しかないけど煮込みに使いたい!という場合もありますよね。そんなときは、下ごしらえのときに水にさらしておけば、辛さはマイルドになりますよ。

    下ゆではいるの?

    大根を調理するときに気になるのが、下ゆで。一体どんなときに下ゆでは必要なのか伺ってみました。
    料理家taki
    料理家taki
    青首大根を煮炊きに使う場合、下ゆでは必ずいるのでしょうか?
    初夏にとれる夏大根は辛みが強いので必要です。秋冬に出回る大根の下ゆでは、料理の目的によって変えてみてください。大根そのものの味を楽しみたいなら下ゆではしなくてもよいです。おでんなど大根に染み込んだだしを楽しみたいなら下ゆでしてみてください。下ゆでするときはお米のとぎ汁を使うとよいですね。お米のカルシウムが大根の辛さを中和するんです。
    由良大さん
    由良大さん

    カラー大根のおすすめ調理法

    ざるに置いたカラー大根
    撮影:taki
    カラー大根は色と食感が特徴なので、やはり生がおすすめ。

    カラー大根=生の酢漬けに向いている

    酢を加えるとさらに色が鮮やかになるので、酢漬けやピクルスにするときれいに仕上がりますよ。また、ほかの野菜と一緒にバーニャカウダなどのサラダにしても華やかになりますよ。
    由良大さん
    由良大さん
    カラー大根は青首大根より辛みが強いので、生食の場合はちょっと水にさらすとよいですね。辛みがおさえられて、パリッとします。

    大根レシピ「カラフル大根と真鯛のカルパッチョ」

    カラフル大根と白身魚のカルパッチョ
    撮影:taki
    青首大根、カラー大根、それぞれの食感や色を生かす「カラフル大根と真鯛のカルパッチョ」のレシピです。バルサミコソースを添えて、サラダ感覚で食べられるカルパッチョ。生のスライスで大根の味を存分に楽しめます。盛り付けの順番やポイントをおさえれば意外と簡単に華やかな一皿が仕上がりますよ!


    材料(2〜3人分)

    カラフル大根と真鯛のカルパッチョの材料
    撮影:taki
    カラフル大根
    撮影:taki

    ・真鯛の柵 150g
    ・もみじ大根 輪切り4cm分(写真右上)
    ・青首大根 輪切り4cm分(写真右下)
    ・紅くるり 輪切り4cm分(写真左上)
    ・紅芯大根 輪切り4cm分(写真左下)
    ・塩 各大根に2つまみずつ
    ・ベビーリーフ 適量
    【バルサミコソース】
    ・バルサミコ酢 大さじ2杯
    ・塩 小さじ1/4杯
    ・砂糖 大さじ1杯
    ・エキストラバージンオリーブオイル 大さじ1杯


    作り方

    1. 大根の下ごしらえをする

    大根の下ごしらえ
    撮影:taki
    各大根の皮をむき、1.5mmほどの厚さにスライスします。
    大根をスライサーに対して直角に当てて丸になるようにスライスしましょう。
    紅芯大根の下ごしらえ
    撮影:taki
    スライスした大根にそれぞれ塩を2つまみ入れて、塩もみします。5〜10分おいてから水気を切っておきましょう。

    2. 真鯛を切る

    バットの上の真鯛
    撮影:taki
    真鯛の柵は薄く切っておきます。そぎ切りにするときれいに仕上がります。

    3. ベビーリーフを洗う

    ボウルに入れたベビーリーフ
    撮影:taki
    ベビーリーフはさっと洗い、水気をしっかり取っておきます。

    4. バルサミコソースを作る

    ボウルに入れたバルサミコソース
    撮影:taki
    ボウルにエキストラバージンオリーブオイル以外の調味料を入れ、砂糖が溶けるまで混ぜます。
    しっかり混ざったら、エキストラバージンオリーブオイルを少しずつ入れてホイッパーで混ぜましょう。ここまで準備できたら、あとは盛り付けだけ。カラー大根を華やかに盛り付けてみましょう!

    盛り付け方

    1. 大根を並べる

    青首大根の盛り付け
    撮影:taki
    各大根を丸皿に並べていきます。
    まず、青首大根を半分に折って少し重なるように並べます。

    もみじ大根の盛り付け
    撮影:taki
    次に紅葉大根を青首大根より内側に並べます。
    青首大根が隠れないくらいに重ねてください。

    紅芯大根の盛り付け
    撮影:taki
    さらに内側に紅芯大根を並べます。

    カルパッチョの盛り付け
    撮影:taki
    切った真鯛を円形になるように並べます。
    紅くるりの盛り付け
    撮影:taki
    紅くるりのスライスを5〜6枚まとめて水気をぎゅっと絞っておきます。
    真ん中のすき間に絞った紅くるりを置きます。
    紅くるりを中心にして、半分に折ったスライスを1枚ずつ周りに巻いていきます。
    カラフル大根と真鯛のカルパッチョ
    撮影:taki
    仕上げに仕上げに洗ったベビーリーフを散らし、バルサミコソースを添えればできあがり。
    ソースを少しずつかけて食べてくださいね!

    楽農やさんのおいしい大根はこちらで購入

    楽農やさんの大根
    写真提供:楽農や
    青首大根やカラー大根、豊かな生育環境で育った楽農やさんの大根はオンラインでも購入可能です。大根のほかにもさまざまな野菜を育てられているので、ぜひチェックしてみてくださいね。

    楽農やオンラインショップ

    「おばあちゃんの知恵」に学ぶ、大根の葉っぱの活用法



    [All recipes by taki]

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