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- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
撮影:横山ナヲト
ネット通販が当たり前の昨今、農産物販売の多チャネル化がますます進行する中で、クラウドファンディングに着目する農業経営者が増えています。果たして農産物のような少額商品でもクラウドファンディングに親和性はあるのでしょうか?
自社ブランドの枝豆でクラウドファンディングに挑戦したアースグリーンファーム
静岡県焼津市で露地野菜を中心に生産している株式会社アースグリーンファームでは、この7月、クラウドファンディングで自社ブランドの枝豆「THE AROMA GREEN(ジ・アロマ・グリーン)」の先行販売を実施しました(クラウドファンディングサイト「Makuake」)。コンセプトは「ビールに合う枝豆」。今回のプロジェクトでの応援購入総額は、10万円の目標を大きく上回る50万円を超えました。同社代表の杉原誠二さんに、クラウドファンディング活用の狙いと今後の販売戦略についてお話しいただきました。【株式会社アースグリーンファーム 会社概要】
・所在地:静岡県焼津市
・従業員:10名(正社員3名、アルバイト6名)
・経営面積:水稲10ha、レタス2.5ha、サニーレタス1.5ha、キャベツ2ha、枝豆4ha
株式会社アースグリーンファームのクラウドファンディングの取り組みはこちら
クラウドファンディングは新たな販売チャネルの足がかり
通常のネット販売とクラウドファンディングの違いは、多くの人から「支援」という形で認知してもらえるところ。枝豆のクラウドファンディングも杉原さんがLINEで知人に告知しただけで情報が拡散しました。ただし、農産物ならではの難しさもありました。
数ある青果物の中でも枝豆はとくに季節感の強い品目です。クラウドファンディングを利用する際にはお届けする時期にも注意する必要がありそうですね。THE AROMA GREENでは、5月下旬から8月上旬にかけて収穫する「クリアー」、8月下旬から10月中旬にかけて収穫する「アンバー」という2つのラインが用意されています。
農産物とクラウドファンディングの親和性は高い
杉原さんのお話を伺っていると、農産物とクラウドファンディングの親和性はとても高いように感じます。農作物のような少額商品でもしっかりと情報発信ができて多くの支援者を集められる点は生産者にとって大きなメリットとなりそうです。
クラウドファンディング資金でWebショップを開設してTHE AROMA GREENの認知度を向上
今回のクラウドファンディングで集まった資金の使い途は、「THE AROMA GREEN」公式Webショップの開設資金と地産地消推進プロジェクト「ジモベジ」の活動資金となります。アースグリーンファームでは同社のコーポレートサイトを手がけたデザイン会社とコラボしてWebショップの準備を進めています。
枝豆のような季節限定の青果物において、情報の拡散力が強いクラウドファンディングを活用する効果は大きいように思われました。今回の「ビールに合う枝豆」のように支援者から共感が得られやすい設定が成功のカギとなりそうです。