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株式会社グリーンフィールドプロジェクト
松崎 英【株式会社グリーンフィールドプロジェクト】有機認証の中でも厳しいとされる「ヨーロッパ有機認証」を取得した、有機種子を輸入・販売。2017年には、日本の固定種を残すことを目的とした「SAVE THE SEED (セーブ・ザ・シード)プロジェクト」を開始。「有機栽培するなら、その種も有機種子であってほしい」という思いから、日本での有機種子の普及に尽力しています。 HP:http://gfp-japan.com/…続きを読む
- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
キュウリは家庭菜園でも育てやすく、トマトやナスなどと並ぶ人気の夏野菜。つるを伸ばして次々と実をつけ、うまくいけば1株から100本以上収穫するのも夢ではありません!
お店で買う場合、品種を選ぶ機会はほとんどありませんが、じつはおいしい品種や個性派の品種がたくさん。この夏おすすめのキュウリ品種をセレクトしましたので、これから栽培に挑戦する方は、ぜひ参考にしてください!
種から苗を育てる方法も、後半でご紹介します。
キュウリについてはこちらの記事でも
キュウリの品種を選ぶポイント
キュウリは家庭菜園でもメジャーな野菜!どれを選んでいいのか分かりませんよね。基本的には食味やサイズなど自分の好みに合わせて選びますが、家庭菜園初心者であれば病気に抵抗性のある品種を選ぶようにしましょう。
キュウリは数多くの品種が出回っているので、抵抗性のある品種も豊富なんです!
野菜種子のプロが選ぶ!キュウリのおすすめ品種(種類)ランキング
第5位 「半白節也キュウリ」
GFP松崎さん
オイキムチつくるならコレ!半分白い見た目にも楽しい、なかなかお目にかかれない品種です。韓国のテッパン品種なので、オイキムチだけでなく、冷麺のトッピングなどにも合いますよ。
第4位「夏すずみ」タキイ種苗
GFP松崎さん
病気にかかりにくく、形も綺麗にそろいます。普通のキュウリを育ててみたい人には、まず間違いない品種です。
第3位「鮮緑キュウリ」グリーンフィールドプロジェクト
GFP松崎さん
歯切れよくシャキシャキした食感が楽しめる品種。春まきだけでなく、夏から地ばいで育てて秋どりすると、キュウリの味が濃厚になり、キュウリのうまさを堪能できます。ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)抵抗性品種で、うどんこ病、べと病、カッパン病の発生が極めて少なく、暑さに強い品種です!
第2位「神田四葉(すうよう)キュウリ」野口種苗
GFP松崎さん
スーパーのキュウリはやや軟らかいと感じる人におすすめ。しっかりとしたシャキシャキ感があり漬物に最高です!今では珍しいイボのある品種で、それもまた魅力のひとつです。草勢が強いので、株間を大きめに空けて通気性を確保しながら、病気にならないよう育てましょう。
第1位「フェルナンデス 路地きゅうり」
GFP松崎さん
F1種。多湿の日本でキュウリを育てると、ウドンコ病やベト病などのモザイク系の病気にかかりやすいのが難点。ですが、このフェルナンデスは病気に強く、それでいてシャキっとした食感があり食味も抜群!
味自慢のキュウリ品種
思わず丸かじりしたくなる、味自慢の品種がこちら!おいしいだけでなく、病気にかかりにくく、初めての人にも失敗の少ない品種がいろいろそろっています。
あまうまサラダキュウリ フリーダム
いぼがなく表面がつるんとしていて、サラダや浅漬けにぴったり。歯切れのよさと、甘み、香りが持ち味です。うどんこ病などの病気に強く、初心者にも育てやすい品種です。月光
キュウリ専門の種苗メーカーが改良した、歯切れがよくて甘みのある高品質キュウリ。株に勢いがあり、たくさん収穫できます。四葉系キュウリ シャキット
こちらも「四葉キュウリ」の改良種。耐病性を高めているので、無農薬や減農薬での栽培も可能です。名前の通りシャキシャキした爽やかな歯ごたえで、キュウリ本来のおいしさが味わえます。漬物におすすめ!小さいミニ品種
丸ごとピクルスや浅漬けにできる、ミニキュウリ。小さな果実が鈴なりにつくビジュアルもかわいらしく、グリーンカーテンに仕立てることもできます。
プチット
長さ12~13cmで収穫するのがベスト。甘みがあっておいしく、暑い時期にもたくさん実をつけます。ピックルミニエース
長さ6~7cmとピクルスにぴったりの大きさ。生で食べてもパリッとしておいしい品種です。成長がとても早く、種まきから約30日で収穫が始まり、60日以上も収穫できます。ラリーノ ホワイト
淡いグリーンの果皮がめずらしい、ホワイトキュウリ。長さ9~10cm、重さ40~50gがとりごろサイズで、青臭さや苦味なく、サラダやサンドイッチ、漬物など、いろいろな料理に使えます。マイクロキュウリ
スイカのようなしま模様がかわいい、約2cmの超ミニキュウリ。丈夫で育てやすく、グリーンカーテンにおすすめです。ほんのりした酸味が特長で、ピクルスやサラダに利用できます。個性的!伝統品種のキュウリ
ここ数年注目を集めているのが、地方色豊かな伝統野菜。全国のご当地キュウリは色や形がめずらしく、食べ方をいろいろ工夫して味わうのも楽しいですよ。加賀太胡瓜(かがふときゅうり)
金沢で伝統的に栽培されている「加賀野菜」の一つで、長さ25cm、重さ600g以上にもなるジャンボキュウリ。生でも食べられますが、金沢では、皮と種を取り除き、煮物やあんかけにして食べるそうです。大和三尺胡瓜(やまとさんじゃくきゅうり)
長さ三尺(約90cm)もある、奈良県のご当地キュウリ。昭和中期までは大和高原一帶で栽培されていましたが、現在は奈良漬けの加工用が一部で栽培されているのみで、県外に出回ることはほとんどありません。歯切れのよさと皮のやわらかさが特長です。赤毛瓜(アカモーウイ)
「毛瓜」「赤瓜」とも呼ばれる沖縄の伝統野菜。15世紀ごろに中国から伝わり、琉球王朝の宮廷料理にも使われたと言われます。重さ1kgにもなり、皮の色もキュウリらしくない赤茶色ですが、皮をむくと中は真っ白。薄くスライスして、パリッとした歯ごたえを楽しみましょう。キュウリの苗作りに挑戦しよう
気になる品種は見つかりましたか?キュウリの植え付けは、4月下旬~5月が適期です。ネットや園芸店で苗を手に入れられる場合もありますが、めずらしい品種を育てるなら、自分で種をまいて苗を育てたほうが確実です。
苗作りはむずかしくないので、ぜひ挑戦してみてください。
種まきから植え付けサイズになるまでは、約1カ月。植える時期から逆算して、間に合うようにスタートしましょう!
用意するもの
キュウリの種、3号(直径9cm)のポリポット、種まき用培養土、土入れ、ジョウロ種まき
ポットの7分目くらいまで種まき用培養土を入れ、水でよく湿らせます。指で深さ1cmのまき穴を2~3か所あけ、1粒ずつ種をまきます。まき終わったら土を寄せて、表面を軽く押さえましょう。置き場所・水やり
土を乾かさないように気をつけながら、25℃以上の場所に置いて育てます。発芽までは3~5日。発芽後はたっぷり日に当てましょう。間引き
本葉が1~2枚のころまでに間引きをして、いちばん元気な株を1本だけ残します。葉の色や形のよいものを残しましょう。苗の完成!
本葉が2~3枚出たら、菜園やプランターに植え付けできます。キュウリの育て方の続きはこちらをチェック!
おいしいキュウリを毎日収穫!
十分あたたかくなってから植え付ければ、キュウリの苗はつるを伸ばしてぐんぐん育ちます。支柱やネットを早めに設置してくださいね。約1カ月後には、シャキシャキのおいしいキュウリが毎日のように味わえるので、楽しみに成長を見守りましょう!