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ライター - AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む

出典:写真AC
2021年春、神奈川県葉山町にコミュニティハウスをオープンさせた会員制コミュニティ「HAHA PROJECT」。コミュニティハウスの庭の一角を家庭菜園にして、親子で野菜を育てたいと考えています。
前回はAGRI PICK編集部と一緒に家庭菜園の計画の立て方を学びました。
今回はいよいよ具体的な栽培プランを立てていきます!
作物の生長や収穫を親子で楽しむ菜園に

出典:写真AC
5月の連休ごろは苗や種の植え付けのベストシーズン。アドバイザーのsanaさんが、HAHA PROJECTが思い描く親子で楽しむ菜園のために、春夏菜園の栽培プランを用意してくれました。
家庭菜園アドバイザーsanaさん

写真提供:sanaさん
AGRI PICKで栽培について多くの記事を執筆している植物ライターのsanaさん。自身のライフスタイルに合った無理のない家庭菜園を楽しんでいます。
sanaさんプロフィール
農業研究センターで6年間、大豆と稲の研究作物の栽培及び実験助手業務に従事。その後、屋上ガーデン・屋上菜園などの管理業務を経て、植物ライターに。植物・園芸サイトやフリーペーパーなどで活動。AGRI PICKでは新規就農者のための野菜の栽培方法や農業経営者の取材記事を執筆中。
季節ごとにどんな野菜が育つのか、またその野菜がどんな実を着けるのか、親子でワクワクしながら、採りたての野菜の味をすてきな幼少の記憶とともに刻みましょう!
家庭菜園の計画について学んだ【計画編】はこちら
sanaさんの4つのおすすめ栽培プラン

写真提供:HAHA PROJECT
コミュニティハウスの庭の一角にある畑は、隣に入居しているコミュニティ「TSUMUGI」と共有のもので、周りに芝生が敷き詰められています。HAHA PROJECTはこの畑の3分の1を使用する予定で、現在ベランダや家の中にそのまま置けるバッグ型のコンポスト「LFCコンポスト」で堆肥づくりをしています。
お隣の「TSUMUGI」さんの畑の計画では、畑には黒土を入れ、これから自家製堆肥を作り、ゆっくり家庭菜園をスタートするとのことでしたので、「HAHA PROJECT」さんも黒土を使用した家庭菜園のご提案です。
プラン1. サツマイモやカボチャなどを中心にした畑

出典:写真AC
プラン1の特徴
・栽培品目は、サツマイモ、カボチャ、エダマメ。
・自家製堆肥を使用する。
・全体的にあまり手をかけずに育てられる。
・サツマイモやカボチャのつるは、畑の周りの芝生にかかると芝生が枯れてしまうので、支柱を立てて立体的に育てる。
・エダマメは土の中の栄養分を増やすはたらきがある。
肥料となる自家製堆肥がすぐに用意できないとのことなので、栽培初期に比較的肥料分が少なくても育てられるサツマイモ、カボチャ、エダマメなどの野菜を選びました。サツマイモはやせた土地でも育ってくれる戦中戦後の度重なる食糧難を救った作物ですし、カボチャも土手カボチャといわれるほど、土質を選ばず、やせた土地でも比較的栽培しやすい作物です。ちなみに、マメ科のエダマメは根粒菌のはたらきにより窒素を補給することができます。
3種類とも子どもたちが好きな野菜です。おやつにもなりますね。
初めての家庭菜園ですから、まずは簡単なものを栽培したり土づくりをして、少しずつ栽培品目を増やしていくプランです。エダマメのそばに、一つぐらいほかの育てたい野菜を入れてもいいかもしれませんね。
プラン2. たくさんの野菜を栽培。「アニメの世界」に出てくるような畑

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プラン2の特徴
・栽培品目は、トウモロコシ、サツマイモ、カボチャ、インゲン、ミニトマト、キュウリ、ナス、ピーマン、バーブ類。
・有機質100%の肥料を使用する。
・限られた空間で最大限栽培できる。
たくさんの種類の野菜を育てたい場合には、このプランをおすすめします。トウモロコシがあって、イメージとしては『となりのトトロ』に出てくるような畑です。トマトやキュウリ、ナスを2株ずつ育てることになるので、2~3家庭分くらいの収穫量を見込めます。インゲンはたくさん収穫できるので、会員の皆様におすそ分けができます。インゲンはトウモロコシに絡ませますが、トマトなどには支柱が必要となるので、ぎゅうぎゅう詰めになります。ミニトマトの下にイタリアンパセリなどのハーブ類も植えられますが、小さいお子さんと一緒にこれだけの品目を栽培するのは少し大変かもしれませんね。
野菜のお世話が毎日のルーティーンになればできないことはないですが、荒れ放題になった家庭菜園を見るのも悲しいですよね。でも家庭菜園は成功することだけに意味があるわけではないと思います。やっぱり大変だったという結果になったとしても、では私たちが求める家庭菜園は何だろうという「家庭菜園を探る」きっかけになります。最初に大きな挑戦をしてみるのも一つの方法です。
プラン3. 半分は簡単に育てられるもので、収穫を中心に楽しめる畑

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プラン3の特徴
・栽培品目は、サツマイモ、カボチャ、ミニトマト、キュウリ、ナス、ピーマン、つるなしインゲン、ハーブ類。
・有機質100%の肥料を使用する。
・畑の半分であまり手がかからないサツマイモとカボチャを栽培。
・残りの半分にミニトマト、キュウリ、ナス、ピーマン、つるなしインゲン、ハーブ類を栽培し、収穫もしっかり楽しめる。
このプランはプラン1とプラン2の折衷案です。HAHA PROJECTの会員さんは未就学児が多いとお聞きしたので、種まきと収穫にポイントを絞ってしっかり楽しむのがいいと思います。このプランなら、サツマイモとカボチャはほとんど手間がかかりませんし、ほかの野菜の収穫も楽しめます。親子双方が負担なくできるのではないでしょうか。
確かにこのプランは日々収穫できる楽しみがありますが、大変さはプラン2とそんなに変わらないかもしれません。プラン1のエダマメの部分を半分だけミニトマトやキュウリにしてみるのもいいかもしれませんね。
プラン4. プランター栽培でチャレンジすることも可能

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プラン4の特徴
・栽培品目は、ミニトマト、キュウリ、ナス、ミニカボチャ、ピーマン。
・プランターで栽培する。
・有機質100%の肥料を使用する。
・ミニトマトとキュウリはアーチ型の支柱を使い、子どもがくぐれるぐらいの大きさのアーチを作る。
・ハーブや葉物野菜を同時に育てることも可能。
お隣の畑ができるまでの間、試しにプランターで野菜を育ててみてはいかがでしょうか?
それにプランター栽培は、プランターごと個人に割り当てて育てることもできるので、「〇〇ちゃんのトマト」のように特別感もでますよ。
プランター栽培いいですね!特定の人に割り当てるのではなく、いろいろな人が来て作業することになると思います。
栽培プランはいろいろ!選ぶことを楽しもう

出典:写真AC
sanaさんの提案によって、同じ広さの畑でもいろいろな栽培プランが考えられることがわかり、その上で、HAHA PROJECTはプラン4のプランター栽培を選択しました。しっかりした栽培プランを立てると必要なものが具体的にわかるので、準備がしやすくなりますね。栽培プランは迷うことがあるかもしれませんが、すべて自分で選んで決められるのが家庭菜園の楽しみの一つ。子どもと一緒に相談しながら、楽しんで進めていきましょう!次はとうとう栽培の開始です。
AGRI PICKでは、今後もHAHA PROJECTの家庭菜園をリポートしていきます。お楽しみに!