私のこと
はじめまして、紀平真理子です。農業専門誌『農業経営者』、ジャガイモ専門誌『ポテカル』、農業ウェブサイト『AGRI FACT』などで執筆・企画編集をしています。また、maru communicateの「農業・食コミュニケーター」として、農業関連事業に携わったり、海外からの研修生に農業イノベーションについてのワークショップのファシリテーターをしたりしています。さらに、世界の離乳食の展示会を開催したり、環境について考える映像ツールを制作したり、と雑多な活動をしています。
なぜ農業にハマったのか?
2011年にオランダ・アムステルダムに移住したことが、農業界に足を踏み入れる(踏み入れてしまった?)きっかけとなりました。来の夢は「ジャガイモをエプロンに入れて走って転ぶこと」と卒業文集に書くほどのジャガイモ好き。基本的にジャガイモが主食であるオランダには、写真のような「ジャガイモ専門店」があり、心躍っていました。それに輪をかけて、カフェで見つけた雑誌の特集で「施設園芸(植物工場)」が紹介されており、度肝を抜かれました。2016年末に日本へ帰国するまでに、さまざまな農家や農業関連企業などを訪問しました。
2015年には、オランダの大学院で農村開発(農村部におけるコミュニケーション・イノベーション)を専攻し、アフリカのシエラレオネに「農業指導ツールとして導入するアプリ」の社会的デザインの開発サポートや、ウガンダの大学でEラーニングに使用する「オランダ有機栽培農家の映像ツール」を制作していました。
考え続けている「農業と自然環境」のこと
今、私が興味を持っているのは「農業と自然環境」というテーマです。最近は、「気候変動」や「サステナブル」についてわかりやすく説明されることが多いですが、本当にそんなに単純なものだろうかと感じています。ただ、このテーマを論じるには専門家ではないので荷が重すぎます。議論の本質の部分は専門家に頼るとして、今まで日本やオランダで見てきたことや、自分の中で長年抱えている二律背反の感情のようなものを含めて、農業と自然環境の切り口でお伝えしていきたいと考えています。時には、専門家や農家の方にご意見を聞きながらご紹介できたら…。
そして「環境」は問題としてネガティブに語られることが多いですが、できるだけ前向きにPOPに発信したいです。
有機農業と慣行農業は敵対関係ではない
農業と環境について語られるときに、「有機農業=善」で「農薬や化学肥料を使う慣行農業=悪」のような構図でストーリーが展開されることが多々あります。もちろん「環境」をどの要素で捉えるかにもよりますが、「有機だから環境に良い」「慣行だから悪い」といった対照的なものではなく、有機・慣行問わず環境へ配慮する手法はあると思っています。こんなことを話していると、「農薬推進派」だと言われることがありますが、スーパーで野菜を購入するし、有機野菜の定期便も頼んでいます。オーガニックコットンの洋服を着ることもあります。どちらもそれぞれに良さがあり、どちらかを否定する気がないことはわかっていただけるとうれしいです。
この連載を通じて「こんな考え方もあるんだ」と、皆さんが何かを考えるきっかけになれば!よろしくお願いします!
「おしゃれじゃないサステナブル日記」は毎週更新!
紀平真理子(きひらまりこ)プロフィール
1985年生まれ。大学ではスペイン・ラテンアメリカ哲学を専攻し、卒業後はコンタクトレンズメーカーにて国内、海外営業に携わる。2011年にオランダアムステルダムに移住したことをきっかけに、農業界に足を踏み入れる。2013年より雑誌『農業経営者』、ジャガイモ専門誌『ポテカル』にて執筆を開始。取材活動と並行してオランダの大学院にて農村開発(農村部におけるコミュニケーション・イノベーション)を専攻し、修士号取得。2016年に帰国したのち、静岡県浜松市を拠点にmaru communicateを立ち上げ、農業・食コミュニケーターとして、農業関連事業サポートなどを行う。食の6次産業化プロデューサーレベル3認定。日本政策金融公庫 農業経営アドバイザー試験合格。著書『FOOD&BABY世界の赤ちゃんとたべもの』。
趣味は大相撲観戦と音楽。行ってみたい国はアルゼンチン、ブータン、ルワンダ、南アフリカ。
ウェブサイト:maru communicate