むかごとは?旬の時期や栄養について
一見すると小さな粒ですが、栄養価が豊富で繁殖力も高いのが特徴です。むかごを地中に埋めておくと、そこから芽が出て、新しい苗として生長していきます。
むかごの旬の時期
むかごの旬は、9月下旬~11月ごろ。最初は小さいものが多く、収穫期の後半になるにつれて、完熟した大きな実が出回るようになります。収穫量が少ないためスーパーなどで見かけることはほとんどなく、直売所やマルシェなどで売られている場合が多いです。山間部で暮らす人たちの間では、昔から「秋の味覚」として親しまれてきました。山芋は、家庭菜園などでも栽培することができます。むかごはグリーンカーテンにもおすすめ。秋には収穫もできて一石二鳥です。基本の栽培方法やむかごの収穫方法については、こちらの記事をご覧ください。
むかごの味と栄養は?
まず、消化酵素「アミラーゼ」が豊富に含まれており、でんぷんを含む食材(お米や芋類など)の消化を助けてくれます。
むかごを食べた時に感じる粘りは、多糖類のガラクタンやマンナンと呼ばれる成分によるもの。新陳代謝を高める働きが期待されており、アンチエイジングにも役立つといわれています。
また昔から山芋などと同様に、むかごは滋養強壮の食材として重宝されてきました。生殖能力を高めるとされるアミノ酸の一種「アルギニン」などもたっぷりと含まれています。そのほか、現代人に不足しやすい食物繊維や鉄分なども含有しています。
むかごのおいしい食べ方|簡単養生レシピ
今回は定番レシピを2つ、ご紹介しますね。我が家では、大きなむかごは「素揚げ」、小さなものは「むかごごはん」にすることが多いです。小さな子どもやお年寄りは、誤飲防止のため、刻んでから食べるようにしてください。
むかごの素揚げ
〈材料〉作りやすい分量
・むかご 1カップ
・米油などの植物性の油 大さじ1程度
・自然塩 適量
作り方
1. むかごはさっと洗い、汚れを落としておく。ザルにあげて水気を切る。2. 鍋に油を入れて熱し、温まったらむかごを入れる。
3. 弱火で3~5分程度揚げ焼きにする。鍋を時々揺すりながら、焦げないように注意する。
4. 一粒食べてみて、好みの味になっていればOK。キッチンペーパーを敷いた皿などに取り出して、油を切る。塩を振って、できあがり。
ポイント
揚げ焼きにすることで、皮がパリパリと香ばしい味に変化します。下準備の段階では、ゴシゴシと皮を洗わなくても大丈夫です。むかごごはん
〈材料〉4~5人分
・むかご 1/2〜1カップ
・米 2合
・酒 大さじ1/2
・自然塩 小さじ1/2
作り方
1. 米は研いで、ザルにあげておく。2. むかごは、表面の汚れを丁寧に落とす。土の香りが苦手な方は、さっと水洗いした後に、すり鉢に入れてゴロゴロ転がして、表面の薄皮を少しだけ落とすようにする。
3. 炊飯器や土鍋などに1の米と酒、塩、分量の水を加えてひと混ぜする。むかごを静かに置いて、炊き始める。
4. 炊き上がったら、底からさっくりと混ぜれば、できあがり。
ポイント
もち米を半分ほど混ぜて「おこわ風」にしても、おいしいです。好みに合わせて「あく抜き」を
むかごにはあくが含まれています。土の香りや苦味があまり好みではない方や、刺激に敏感なお子さんなどには、あく抜きをした方が食べやすいかもしれません。あく抜きは、熱湯にむかごを入れ、約1分湯通しをします。ザルにあげて水気を切り、粗熱が取れるまで待ちます。その後、素揚げや炊き込みごはんなどの料理に使ってください。
むかごの保存方法
そこで、おすすめの保存方法は、水で洗って水分をふき取った後、湿らせたキッチンペーパーなどでむかごを包み、袋か保存容器などに入れて冷蔵庫へ。早めに食べるのがおすすめですが、冷蔵庫で2~3週間ほど保存できます。もしそれ以上保存したい場合は、冷凍してくださいね。
家庭菜園などでたくさん収穫できた時などは、段ボールにおがくずやもみ殻などを詰めて、そのなかにむかごを埋めて涼しい場所に置いておきます。この方法であれば、1週間程度はおいしく食べられます。
秋の味覚「むかご」を味わってみよう
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