これまでの「ハッピーファミリーファーマー日記」
やれるところまで自分たちでやる、が基本姿勢
農閑期の間にやっておきたかったけど延び延びになっていたミッションを2つ、駆け込みで終わらせました。それもこれも、小学生から高校生の男子たちのおかげ!机に向かって勉強する姿は1カ月以上も見ていませんが(笑)。大人の仕事を手伝って、着々と「手に職」をつけている様子を目の当たりにし、母としては、これもまたアリとニンマリしているところです。大工仕事も林業も
軽トラックや資材を置いておく作業小屋が雨漏りし始めたのと、南向きの屋根に太陽光パネルをつけたいのとで、屋根の張り直しをしました。30年ぐらい前に工事したと思われるさびたトタン屋根をはがして、弱くなっている木材を新調して強度を高め、新たにガルバリウム鋼板という金属製の屋根材を張る、というのが一連の作業。晴れの日が3日以上続かないとできないので機を逃していましたが、遅れていたおかげで息子たちの手も借りられたので、結果オーライ。大工さんも板金屋さんも電気工事士さんも仲間内なので、彼らが指揮を執って、兵隊は小中高生の最強チーム。小気味いいスピードと息子たちも楽しめる範囲の作業で、立派な屋根になりました。これならいい昼寝場所になるね、と息子たち。いやいや、地上にも場所はいっぱいあるでしょうに(^^;)
できないことは、身近なプロに頼む
屋根の修繕の次は、田んぼが日陰になったり枝葉を落とす樹木の伐採。夫は講習もきちんと受けて、チェーンソー(電動のこぎり)もバッチリ使えるのですが、傾斜がきついのと、この木は幹が太過ぎます。屋根もプロの力を借りながらやれる限り自分たちで修理しましたが、木を切るのも同じ。切り倒すところは林業をしている友人にお願いしました。木が切り倒されたら、今度は夫と私たち下っ端の出番。倒れた木の枝葉が田んぼやあぜ道に入っていたので、夫が枝を切り、息子がその枝をどかし、さらに小枝を娘や私が拾って田んぼから出す、という役割分担。
娘は途中から黄色い声援を送るだけでしたが、なかなかのチームワークでした!
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大津 愛梨(おおつ えり)プロフィール
1974年ドイツ生まれ東京育ち。慶応大学環境情報学部卒業後、熊本出身の夫と結婚し、共にミュンヘン工科大学で修士号取得。2003年より夫の郷里である南阿蘇で農業後継者として就農し、有機肥料を使った無農薬・減農薬の米を栽培し、全国の一般家庭に産直販売している。
女性農家を中心としたNPO法人田舎のヒロインズ理事長を務めるほか、里山エナジー株式会社の代表取締役社長、一般社団法人GIAHSライフ阿蘇の理事長などを兼任。日経ウーマンの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」やオーライニッポン「ライフスタイル賞」のほか、2017年には国連の機関(FAO)から「模範農業者賞」を受賞した。農業、農村の価値や魅力について発信を続けている4児の母。
ブログ「o2farm’s blog」