ここでは、沖縄への移住を考えるときに知っておきたい基本的な情報をお伝えします。
沖縄県の特徴と魅力
沖縄県のすがた
大小160もの島がある!
沖縄県は沖縄本島、宮古島、石垣島、西表島の4つの主島に、伊平屋島、伊是名島、久米島、北大東島、南大東島、伊良部島、波照間島、与那国島、慶良間諸島などの島からなっています。大小160の島があり、そのうち有人島は47となっています。(2017年1月1日現在)主な島の面積と人口
島名 | 面積 | 人口 |
沖縄本島 | 1,207.00平方キロメートル | 1,339,949人 |
西表島 | 289.62平方キロメートル | 2,398人 |
石垣島 | 222.24平方キロメートル | 49,392人 |
宮古島 | 158.93平方キロメートル | 48,453人 |
沖縄県の気候
意外!猛暑日はまれ
沖縄地方は、亜熱帯に位置し、近海を黒潮が流れる温かい海に囲まれているため、気候は高温多湿であることが特徴で、亜熱帯海洋性気候ともいわれています。年間を通して温暖な気候で、1年の中での温度差が少ないことが特徴です。冬でも17℃程度の気温があり、また、海から吹く風のため、夏でも35℃以上の猛暑日になることはほとんどありません。梅雨時期の5〜6月と、台風の影響を受ける8〜9月にかけては雨が多くなります。どの地域に移住する?
沖縄県は本島の各地域や離島の一つひとつに特徴があります。移住に何を求めるか考え、地域の特徴をよく見極めたうえで移住先を決定することが大切です。まずは、位置やアクセスなどについて確認してみましょう。沖縄本島南部エリア
本島南部エリアにあたるのは、那覇市、浦添市、糸満市、豊見城市、南城市、与那原町、南風原町、八重瀬町です。県庁所在地の那覇は沖縄の中心地。デパートや大型ショッピングセンターがあり、都会的な生活ができます。空港に近く、モノレールやバスなどの交通機関が充実しているので、車がなくても比較的生活がしやすいほか、出張や帰省などで県外へ頻繁に移動する人にも便利でしょう。
沖縄本島中部エリア
本島中部エリアは、うるま市、沖縄市、読谷村、嘉手納町、北谷町、北中城村、中城村、宜野湾市、西原町です。那覇から車で1時間前後の距離にあり、那覇のベッドタウンとして栄えている地域もある一方、普天間や嘉手納など、米軍基地が集中している地域もあります。そのため、アメリカのような雰囲気が漂う街並みや、外国気分が味わえるグルメスポットなどが見られます。沖縄市は「沖縄こどもの国」「東南植物楽園」「沖縄県立総合運動公園」など、子どもが喜ぶスポットが多くファミリーに人気です。琉球大学がある西原町には単身者向けの物件も多く存在します。
沖縄本島北部エリア
本島北部エリアは、国頭村、東村、今帰仁村、名護市、大宜味村、本部町、恩納村、宜野座村、金武町です。北部エリアの中心は名護市で、公的機関、病院、学校、公立大学、スーパーマーケットなどがそろっていて生活に便利。名護市北部から国頭郡にかけての常緑広葉樹が広がる地域は「やんばる」と呼ばれ、亜熱帯のすてきな自然が残っています。海も美しく、リゾートホテルが多くあります。那覇からの所要時間は、最も近い恩納村でも車で約1時間、最も遠い国頭村では約2時間かかります。
本島離島エリア
久米島町、粟国村、伊是名村、伊平屋村、渡名喜村、伊江村、渡嘉敷村、座間味村、南大東村、北大東村が本島離島です。沖縄本島からのアクセスや人口、教育や医療の体制などがそれぞれ異なるので、移住の前によく確認することが必要です。
久米島では、「久米島島ぐらしガイド」という移住者向けのウェブサイトがあるほか、「久米島島ぐらしコンシェルジュ」というワンストップ相談窓口を設置しています。
島名 | アクセス |
久米島 | 那覇空港から飛行機で30分/フェリーで3~4時間 |
粟国島 | 那覇からフェリーで約2時間強 |
伊是名島 | 沖縄本島北部の本部半島にある運天港からフェリーで約55分 |
伊平屋島 | 沖縄本島北部の本部半島にある運天港からフェリーで80分 |
渡名喜島 | 那覇からフェリーで約1時間55分 |
伊江島 | 沖縄本島の本部港からフェリーで30分 |
渡嘉敷島 | 那覇から高速船で35分 |
座間味島 | 那覇から高速船で50分 |
南大東島 | 那覇空港から飛行機で約1時間10分 |
北大東島 | 那覇空港から飛行機で約1時間10分 |
宮古エリア
宮古島市、多良間村が宮古エリアです。宮古島は人口が54,653人と比較的多く、スーパー、コンビニ、映画館などがそろっています。多良間村は宮古島と石垣島のほぼ中間に位置し、多良間島と水納島の二島からなります。島名 | アクセス |
宮古島 | 那覇空港から飛行機で約45分 |
多良間島 | 那覇空港から飛行機で約45分 |
八重山エリア
石垣市、竹富町、与那国町が八重山エリアです。石垣島は観光客が増加し賑わいがあるほか、ほかの離島へのアクセスが良いことが特徴です。竹富町には竹富島のほか、西表島、小浜島など9つの有人島があります。与那国島は日本の最西端に位置する国境の島です。島名 | アクセス |
石垣島 | 那覇空港から飛行機で約1時間 |
竹富島 | 石垣島離島ターミナルよりフェリーで約15分 |
与那国島 | 那覇空港から飛行機で約1時間15分 |
沖縄移住についての情報を集めよう!
移住支援員がアドバイス!情報収集時はここをチェック
自らも移住経験者である岡山県真庭市の移住支援員、藤本一志さんが移住先を探すときの「情報収集」方法を解説します。沖縄県公式移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」
沖縄への移住について全般的な情報を集めるには、まず沖縄県の公式移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」をチェックしましょう。ここで沖縄県への移住全般についての情報を集めることができます。特に役に立つのは、「イベント」や「交流体験」などの情報。各市町村のイベント情報も掲載されているので、幅広い情報を集めることができます。 おきなわ島ぐらし
市町村が発信!移住者向けウェブサイト
移住者向けウェブサイトを独自に設けている市町村があります。ウェブサイトの充実度から、移住を迎え入れる熱意を感じとることができます。
エリア | 市町村名 | ウェブサイト |
沖縄本島北部 | 東村 | 東村への移住・定住について |
沖縄本島中部 | うるま市 | うるまで暮らす |
沖縄本島離島 | 久米島町 | 久米島島ぐらしガイド |
粟国村 | Agunity | |
八重山 | 石垣市 | 石垣市移住定住支援ポータルサイト |
与那国町 | よなぐにの暮らし |
移住者経験者のブログが役に立つことも
沖縄への移住経験者が情報を発信しているブログはいくつもあります。移住が成功して楽しい暮らしを発信しているものもあれば、移住後の現実や失敗談などシビアなものも。移住して感じることは人それぞれですが、いくつか読んでみると、いろいろな見方や移住した人が感じる共通点を知ることができます。
沖縄移住への支援や補助金は?
仕事に関する支援
沖縄県では、移住者に対して就職支援事業を行っています。移住するにあたっては仕事探しが重要なポイント。支援を活用して移住後にできる仕事を探しましょう。
りっか沖縄
Uターン、Iターンを希望する人に向けて、沖縄県内の企業の求人情報などを紹介するウェブサイト。多くの企業の情報が掲載されており、直接応募することが可能。また、那覇、東京、大阪に就職サポートセンターが設置されており、予約のうえ訪問すれば、個別に相談することもできます。
沖縄県キャリアセンター
那覇市内にある15歳から40代前半までの人の就職支援を行う沖縄県の関係機関。就職相談やセミナーの開催で若者の就職を支援しています。メールでのカウンセリングも行っているので、遠方からでも利用できます。
ITキャリア沖縄
ITエンジニア・WebデザイナーのためのUIターン移住・転職支援サービス。IT転職に特化した専門コーディネーターが在籍しており、転職相談のほか、スキルやタイプに合った企業の紹介、面接のセッティングをします。沖縄県内のIT産業は急成長しており、拠点設立企業数は470社と過去20年で13倍に拡大し、雇用者数も増加しています。
沖縄県バイオ人材マッチング
沖縄県内に事業所をもつバイオ系企業・大学・研究機関との人材マッチングを目的としたウェブサイト。バイオ系とは、医療・健康・食品・創薬・化粧品・環境等の分野を指します。求人だけを閲覧することもできますが、求職者が自分の情報を登録しておくと、関心のある企業からウェブサイトを経由して電子メールが送られてきます。
新規就農相談センター
沖縄県農業振興公社と沖縄県農業会議が共同で開設している新規就農相談センター。沖縄県で農業を始めたいと考えている方への相談窓口として、相談会やセミナーの開催、研修先の紹介、農地や補助金に関する情報提供などを行っています。
経済的な支援
移住する際の助成として、石垣市や宮古島市が島外からの保育士を対象に、移動費用、引越し準備費用を補助する制度を行っています。
離島保育士確保総合対策事業(石垣市ウェブサイト) 宮古島市保育士就労渡航費等補助金交付事業(宮古島市ウェブサイト) そのほかには、市町村ごとに子どもの医療費、給食費の助成や結婚、出産祝い金などの制度があるので、移住を希望する市町村のウェブサイトをチェックしてみましょう。
住宅探しはどうしたらいい?
住まいを探すときに頼りになるのが不動産情報サイト。ただ、物件の所在地には偏りがあるので注意が必要です。例えば沖縄県の物件登録数が最も多いというグーホームというウェブサイトでも、那覇市の物件は5,000件以上あるのに対し、小さな村や離島では登録物件が0ということも。 住みたい地域の物件がヒットしない場合には、市町村が運営する「空き家バンク」や「移住・定住住宅」を利用したり、地域の方にたずねて住まいを見つける方法があります。
家賃の相場は首都圏より割安です。
理想の移住先で憧れの沖縄ライフを!
沖縄では、住む地域によって生活の利便性や教育、医療の環境が大きく異なります。家族構成によっては、子育て支援制度や教育施設へのアクセスが最優先だったり、老後に通う医療機関の充実度が重要など、移住先の候補は一人ひとり違うもの。そのため、求めていることや得たい生活をよく考えてから慎重に移住先を検討した方がよいでしょう。市町村などが行っている移住体験ツアーに参加して、地域をより深く知ってから決断するのも一つの方法です。準備を重ねて、沖縄で理想の生活を手に入れられるといいですね。