石垣島の農業を知りたい!
石垣島の主要生産物
石垣島の農産物を算出額順位で見ると、一番多いのは肉用牛、次にさとうきび、パイナップルと続きます。そのほかにも果樹、花き、野菜なども生産されています。順位 | 生産物 | 割合 |
1位 | 肉用牛 | 57% |
2位 | さとうきび | 16% |
3位 | パイナップル | 5% |
4位 | 米 | 4% |
5位 | 葉たばこ | 3% |
石垣島での肉用牛の生産
石垣島では、以前は素牛(もとうし)という肥育開始前、または繁殖牛として育成する前の子牛の出荷が盛んでした。しかし、温暖な気候のもとで育つ石垣島の牛の品質が高いことから「石垣牛」としてのブランド化が進み、今では枝肉としても出荷されています。2000年の九州・沖縄サミットの晩餐会のメインディッシュで使用され、評判が一気に高まりました。その肉質は脂身が多すぎず、風味豊かな味わいです。亜熱帯気候を生かした農業
基幹作物であるさとうきびをはじめ、多様な農業が行われています。稲作では、5月中旬から収穫される「超早場米」が人気となっていて、多くの農家が二期作を行っています。マンゴーやシークヮーサー、パパイヤ、パッションフルーツ、ライチ、マンゴスチンなど、石垣島の気候ならではの果物を栽培する農家もあります。立地条件から見る石垣島
石垣島は沖縄県で沖縄本島、西表島に次いで3番目に広い島であり、西表島、竹富島、小浜島、黒島、新城島、波照間島、与那国島からなる八重山諸島の主島でもあります。年間平均気温は24.6℃で、四季の変化はあまりはっきりしませんが、夏は南よりの風が吹き、晴れて蒸し暑い日が多くなります。また、冬は小雨まじりの肌寒い天気が多くなります。石垣島の土壌の特徴
石垣島の土壌は酸性で肥沃度が低い「国頭マージ」が多いです。この土壌は水が浸透しにくく、土壌流出を起こしやすいといわれています。国では、農業用水利施設の整備を行い、優良農地の確保や農業用水の安定供給を図り、農業を支援しています。沖縄全体の中でも農業が盛んな石垣島
石垣島では、沖縄全体の中でも農業が盛んです。市町村別で見ると、農業経営体数では、名護市、宮古市に続いて第3位となっています。また、農業就業人口比率は約7%で、沖縄県全体の約4%に比べると高い割合です。農業が島の経済において重要な役割を果たしています。増加する観光客と観光農園
石垣島には、美しいサンゴ礁がみられる海があり、リゾートとしての知名度も世界的に高まっています。観光客も増加しており、2012年に約70万人だった観光客数は、2019年には約147万人になっています。観光ビジネスは石垣島の大きな柱であり、農業関連事業である観光農園や農家民宿、農家レストランも重要な産業の一つです。
観光農園は、パイナップルやマンゴーなどのフルーツを販売したり、フレッシュジュースを提供したり、さとうきび絞りなどの体験を提供するなど、観光客が楽しめるスポットになっています。また、畜産業が盛んな石垣島では、農家焼肉レストランがあります。
石垣島には、農業と観光業を融合させて、6次産業化に取り組むチャンスも大いにあります。
石垣島で新規就農するには
認定新規就農者を目指す
石垣市では、青年等就農計画(案)の受付及び認定手続きを実施しています。認定されると認定新規就農者となり、支援や補助金がうけられるようになります。問い合わせは、石垣市農林水産部農政経済課(TEL:0980-82-1307)まで。求人を探す
農業専門の求人サイトで、農業法人などの求人を探してみましょう。タイミングにもよりますが、未経験可、住み込み可能、寮完備など、比較的チャレンジしやすい求人があります。農業大学校への進学
農業を学ぶ現実的な選択肢として考えられるのが、農業大学校への進学。沖縄県立農業大学校の所在地は本島の名護市になりますが、亜熱帯気候や沖縄地域の特性を踏まえた農業を学ぶことができます。全寮制(社会経験豊富な場合は通学可)で、2年間の本科と1年間の短期養成科があります。園芸課程(野菜・花き・果樹)と畜産課程があり、専攻に合わせて学ぶことができます。沖縄県立農業大学校