はじめまして!
熊本県南阿蘇村で、三男一女と九州男児の夫に育ててもらっている「農家の母ちゃん」、Eriこと大津えりです。今年で18回目となる稲作は、5ヘクタール(いわゆる東京ドーム1個分強)の田んぼでやっています。といっても1個の広い田んぼではなく、大小さまざまな「22枚」の田んぼですが。
一緒に農業をしている夫の叔父は、阿蘇特産のあか牛を飼っています。お米を収穫した時に出る稲わらを牛が食べ、牛たちが出した排泄物はゆっくり発酵させてから有機肥料として田んぼに戻します。
我が家のメンバー紹介
長男と次男が双子で中学2年生。元・不登校児の三男は小学5年生。今は元気に学校に通っています。その下に末っ子の長女がいます。4歳。全員、土の上でハイハイをはじめ、歩き始めた時から凸凹のあぜ道がデフォルト。日常的に泥を食べ、草木や虫で遊んできた自然児です。都会で育った私にはわからない「季節感」と「体感」を持っており、物心がつく前から「お手伝い」を始めた彼らは、既に立派な作業員。私は彼らを「リトルファーマーズ」と呼んでいます。息子たちは数年前から硬式野球に目覚めて、最近はあまり農作業を手伝わなくなってしまいましたが、代わりに戦力となってきた末娘を中心に、「親子農業」をしています。
リアル「農業女子」の彼女は、農作業だけじゃなく料理も大好き。ちなみに我が家の子供たちは全員1歳の時から包丁を握っています。だって「やりたい」って本人が言うもんだから…。それぞれ一度ずつ指を切りましたが、それっきり。痛いから気を付けるんでしょうね(笑)
家族農業の10年
あまり知られていませんが、2019年からの10年間は、国連が定めた「家族農業の10年」。最近の農業は、人が減って機械が高性能化しているので、1軒あたりの規模が拡大して、株式会社を始めとした法人が増えてきている傾向にあるのですが、そうはいっても日本でも世界でも「農業者の9割は家族経営農家」といわれています。忙しい時は家族総出で農業。そんな姿を見て、「家族農業いいかも」とちょっとでも思ってくれる人が増えたらうれしいです。1年間どうぞよろしくお願いいたします!
月刊連載のコラムも掲載中!
【毎月更新!】月間連載アーカイブ「農業なくして持続可能な社会なし」【週間連載】家族経営農家の日常を配信「ハッピーファミリーファーマー日記」
大津 愛梨(おおつ えり)プロフィール
1974年ドイツ生まれ東京育ち。慶応大学環境情報学部卒業後、熊本出身の夫と結婚し、共にミュンヘン工科大学で修士号取得。2003年より夫の郷里である南阿蘇で農業後継者として就農し、有機肥料を使った無農薬・減農薬の米を栽培し、全国の一般家庭に産直販売している。
女性農家を中心としたNPO法人田舎のヒロインズ理事長を務める他、里山エナジー株式会社の代表取締役社長、一般社団法人GIAHSライフ阿蘇の理事長などを兼任。日経ウーマンの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」やオーライニッポン「ライフスタイル賞」の他、2017年には国連の機関(FAO)から「模範農業者賞」を受賞した。農業、農村の価値や魅力について発信を続けている4児の母。
ブログ「o2farm’s blog」