- MitsuyaNao
埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む
ナスタチウムってどんな花?
ナスタチウム(ナスタチューム)は「金蓮花(きんれんか)」とも呼ばれる一年草で、メキシコやペルー、ブラジル、コロンビアなどに分布しています。食べられる花を咲かせる「エディブルフラワー」のひとつでもあります。草丈は小さいものだと30cm程度ですが、数メートルに広がるつる性の品種も。春まきと秋まきができ、秋まきの場合は室内などに移動させて越冬させると、翌年も花を咲かせてくれます。エディブルフラワーの基礎知識はこちら!
ナスタチウムの品種
つる性、立性、矮性、一重咲き、八重咲き、斑入りなど、ナスタチウムは種類豊富です。植えたい場所や、組み合わせる植物に合わせて選べます。花言葉
「愛国心」「困難に打ち勝つ」「勝利」「光の導き」などです。ナスタチウムのいろいろな楽しみ方
花壇に
見るだけで元気になるビタミンカラーの花やユニークな葉の形を活かして、印象的な花壇作りができます。株と株の間が狭いと風通しが悪くなるので、株間は20~30cmあけるようにしてくださいね。寄せ植えやつり鉢に
鉢からこぼれるように咲くナスタチウムは、寄せ植えやつり鉢にぴったりの花です。特にハンギングプランターやバスケットに植えると、大きな葉や明るい花が浮かぶように生えるので、遠くからでも人目を惹きます!花や葉っぱを食用に
ナスタチウムの花・葉・若い種は食べることができ、ハーブとしても親しまれています。昔のヨーロッパでは、観賞用というよりむしろ食用として育てられていたそう。味はどの部分もピリッと辛く酸味があるので、葉をサンドイッチに挟るのもいいですし、鮮やかな花はサラダやスイーツにのせるだけでもおしゃれ!若い種は、ピクルスにして食べることができます。コンパニオンプランツとしても
野菜や果樹の近くに植えると、作物の生育を助けるコンパニオンプランツとして活躍します。ブロッコリー、カブ、キャベツなどと相性が良いといわれています。ただし近くに植え過ぎると、植物同士が密集して生育を妨げることもあるので、50~60cm以上株間をあけるようにしてください。ナスタチウムの栽培カレンダー
1年に2度開花シーズンがあるので、長く花を楽しめますね!1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
種まき | ● | ● | ● | ● | ||||||||
植え付け | ● | ● | ● | |||||||||
開花 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
挿し木 | ● | ● | ● | ● | ● |
ナスタチウムの育て方
種まき
種まきのタイミングは、春と秋のいずれかです。ナスタチウムの種は大きく、表面の皮は硬いですが、発芽しやすいので種まきからの栽培にチャレンジしてみましょう!一晩水に浸けておくと発芽しやすくなります。土を入れたポリポットなどに、2~3粒ずつまいてください。嫌光性種子なので、厚み1cmくらいの土でしっかり覆います。
春まき
3~5月上旬に春まきすると、6~7月ごろに開花します。開花までの期間の短さが魅力です。真夏は暑さで花が一旦止まってしまいますが、秋になるとまた開花します。秋まき
9月に秋まきした場合は、冬越しさせて、翌年の春以降に花を楽しみます。開花までの期間が長い分、株が立派に大きく育ちますよ。おすすめのナスタチウムの種
植え付けの場所と土
ナスタチウムは大きく育ってからの植え替えに弱いので、本葉3~4枚になったら早めに植え付けます。時期は3月下旬〜5月下旬です。
場所
日当たり、風通し、水はけの良い場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなり、風通しが悪いと病気にかかりやすくなります。ただし、高温には弱いため、とくに暑さが厳しい真夏は半日陰に移動させると良いでしょう。土
ナスタチウムの原産地は高冷地の痩せた土なので、肥えた土壌より痩せた土壌を選んで植え付けます。水はけの良さも大切です。鉢やプランターで育てる場合は、園芸用の培養土を使うか、赤玉土6:腐葉土4、もしくは赤玉土5:腐葉土4:川砂1の割合で配合するのがおすすめ!
水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしますが、やや乾かし気味の管理を心がけるのがコツです。乾燥地の植物なので、水を頻繁に与え過ぎると、ひょろひょろと不格好になってしまったり、葉ばかりが増えて花は少なくなってしまいます。肥料
植え付けの際に、チッ素よりもリン酸・カリが多い配合肥料を、元肥として少し与えるだけでOKです。肥料が多いと葉だけが茂り、開花しにくくなるので注意!切り戻し
ナスタチウムは暑さに弱いので、梅雨があけて暑くなると株が弱ってきます。弱った株は1/3くらいに切り詰めましょう。夜の気温が20℃以下になる秋ごろに、また咲きはじめます。収穫
苗が小さいうちは、葉はむやみに摘み取らず、株を充実させるようにしましょう。種まきしてから約60~70日くらい経ってからは、いつでも収穫できます。花は、初夏か秋、種は秋に収穫します。冬越し
ナスタチウムは一年草なので、基本的には春に種まきして冬に枯れるという栽培スケジュールです。秋まきして翌年まで株をしっかり育てたい場合は、プランターや鉢などに植え付けて、越冬させます。気温が5℃以下に下がらない軒下やベランダ、日当たりの良い室内へ移動させ、霜や寒風に当てないように管理します。