- MitsuyaNao
埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む
日陰がちでも育てやすい!日本のハーブ「三つ葉」
三つ葉は、日本の野山にも自生している香味野菜です。名前の通り、1本の茎に3枚の葉がつき、クローバーの葉っぱをギザギザさせたような見た目をしています。 葉には爽やかな独特の香りがあります。料理の飾り付けにはもちろん、おひたしや卵料理に使ったりと、食べ方のバリエーションも豊富です。栽培場所に注意!暑さと乾燥に弱い三つ葉
三つ葉の栽培適温は15~22℃くらいで、暑さと乾燥に弱いので真夏の炎天下は苦手。直射日光が長時間あたる場所に置くと水切れも早く、枯れてしまったり葉も硬くなるので、半日陰で管理したほうが良いでしょう。塀の近くや木の下、ベランダなどでも十分育てられます。地植え・鉢植え|三つ葉の栽培方法
栽培カレンダー
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
種まき | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ||||||
収穫 | ● | ● | ● | ● | ● |
土の準備と種まき
適期は4〜9月です。三つ葉の種は発芽率が低いので、一晩水に浸けてから種まきしましょう。三つ葉は乾燥を嫌うので、水もちの良い用土が適しています。地面に直接植え付けるときは、2週間以上前に石灰を施し、堆肥・元肥を加えておきましょう。プランターで育てるときは、花・野菜用の培養土で大丈夫です。
土の上に、1.5~2cmくらいの間隔で種をまきます。三つ葉の種は「好光性種子」といって、暗い場所では発芽しにくい性質を持っています。なので土は厚くかぶせず、手で軽くおさえる程度に留めるのがポイントです。種まきした後は、土が乾かないように水やりしながら管理します。
発芽したら、最終的に7~8cm以上の株間になるよう、数回に分けて間引きましょう。雑草に負けやすいので、苗が小さいうちはこまめに抜いてください。
栽培しやすい!おすすめの三つ葉の種
水やり
多くの植物は1日1回程度の水やりでOKですが、三つ葉は水分を好み、乾燥を苦手とする植物なので、毎日、朝と夕方に1回ずつ水やりします。土の表面が乾かないうちにたっぷりと水やりして、水不足にならないよう注意するのがポイントです。肥料
草丈が伸びてきたら、化成肥料などを追肥します。1回目は高さ5~6cmになったころ、2回目は15cmくらいになったころがいいでしょう。株を残して収穫すれば長い間栽培が楽しめるので、収穫後も肥料を与え栄養が不足しないようにしましょう。病害虫
三つ葉がかかりやすい主な病害虫は、キアゲハとミツバモザイク病です。キアゲハ
三つ葉を始めとするセリ科の野菜に寄生するのが、チョウの仲間のキアゲハの幼虫です。幼虫が成長すると食害する量も増え、放っておくと葉が食べつくされ、株が弱ってしまいます。日頃からよく観察し、幼虫を見つけ次第捕殺するようにしましょう。成虫が飛来するのを防ぐ防虫ネットも有効な防除対策です。詳しいキアゲハ対策はこちら!
ミツバモザイク病
ワタアブラムシやモモアカアブラムシなどがウィルスの媒介者となる、伝染性の病気です。発症すると葉にモザイク状の斑が入ったり、委縮したりしてしまいます。モザイク病は一旦かかると治療できないため、感染しないよう予防に努めましょう。モザイク病についてはこちらの記事で詳しく解説!
収穫
草丈が20cm以上になったら収穫します。根元から引っこ抜くのではなく、株元を数cm残して刈り取りましょう。株元からまた新しい茎が伸びてきて、収穫できるようになります。家庭菜園で育てやすいほかの薬味は、こちらの記事で紹介していますよ!
水耕栽培|三つ葉の栽培方法
種まき
台所用などのスポンジを3cm角の立方体に切り、中心に十字の切り込みを入れます。このスポンジは必要な数だけ用意し、トレーなどに並べます。スポンジに水をよく染み込ませ、十字の切り込みへ種を2~3粒ずつ入れましょう。本葉が2~3枚に育ったら、1つのスポンジに対して生長の良いものを1本だけ残して間引いてください。
ペットボトルでもできる!
省スペースで、水の管理も楽なペットボトル栽培もおすすめです。1. ペットボトルの容器を準備します。
2. ペットボトルの上から1/3のところをカッターで横にまっすぐ切り、飲み口側と底側の2つに分けます。飲み口側の方をひっくり返して、底側の方のペットボトルに重なるようにしてセットしておきましょう。
3. 種まきしたスポンジ1つを、ペットボトルの飲み口の部分にはめ込み、スポンジの上から水をかけて、乾かさないように注意して管理します。
4. 根が伸びてきたら、スポンジの根が軽く浸るように水位を調整してください。
水の交換
中の水は毎日交換してください。特に夏場は水が腐りしやすいので、気を付けましょう。直射日光が当たると、水の中に藻が発生しやすくなるので、容器にアルミホイルを巻いておくと効果的です。肥料
発芽後は、水耕栽培用の液肥を水に混ぜます。液肥を与える頻度と分量は、商品パッケージの表記を参考にしてください。初めての人にも!おすすめの液体肥料
収穫
草丈が10~15cmくらいになったら、食べる分だけカットして収穫しましょう。株元の部分はそのまま残しておくと、また新しい茎が生えてきて、繰り返し収穫できます。挿し木
種から育てなくても、料理用に買ってきた根付きの三つ葉の茎で、簡単に水耕栽培が行えます。ペットボトルや花瓶などの容器に三つ葉を挿し、根が水に浸るように管理してください。茎の部分を水に浸け過ぎると、腐りやすくなってしまいます。スーパーで買った三つ葉をもう一度収穫!
本来は捨ててしまうはずの野菜のヘタや、収穫したあとの豆苗を水に浸けて野菜の再収穫を楽しむ「再生野菜(リボベジ)」。三つ葉でもできるんです!1. 三つ葉はスポンジが付いたまま、根から3cmほどのところでカットし、容器に入れて水を張ります。
2. 日の当たる窓辺に置き、毎日水を換えながら育てましょう。
再生できる野菜はほかにも!