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ケールの効能効果|成分表からみる睡眠への影響や加熱した時の栄養、副作用は
ケールはアブラナ科の野菜であり、キャベツやブロッコリーの原種とされています。ケールに含まれる栄養素
ケールの代表的な栄養としては、強い抗酸化作用があり肌の健康を保つ作用が期待できる「ベータカロテン」や、加齢による目の病気を予防する「ルテイン」があり、ケール100gあたりのベータカロテンは2,900マイクログラムです。同じアブラナ科のキャベツ100gあたりのベータカロテン含有量は50マイクログラムなのに対し、58倍も多く含まれています。このほか、ビタミンCやE、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維も含有しています。ケールは別名「野菜の王様」と呼ばれるほど、栄養をバランスよく含んでいます。
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020版(八訂)」
睡眠や美容、肌、ダイエットなど健康への効果は?
ケールには体内時計の周期リズム調節に関わる物質であるメラトニンが含まれおり、不眠症改善に役立つと考えられています。※参考:HATTORI Atsuhiko,WADA Masaru,MIYAUCHI Daiji,SUGIMOTO Tatsuyoshi 「DIEL CHANGES OF MELATONIN AND EFFECTS OF ULTRAVIOLET TREATMENT ON MELATONIN CONCENTRATIONS IN THE KALE」
また、ケールにはお腹の調子を整える働きが期待できる「食物繊維」が豊富に含まれています。ヘルシーな料理との相性もよいので、ダイエット中の人にもおすすめの食材といえるでしょう。
※参考:垂水千恵氏、松岡小百合氏、由井慶氏、菅井元彦氏、濱田梅之井氏、高部稚子氏、米井嘉一氏 「ケール長期摂取の身体機能老化度に及ぼす影響」
加熱や冷凍保存すると、栄養価はどうなる?
ケールに含まれるビタミンCやカリウムは水溶性であるため、ゆでると栄養が溶け出してしまいます。栄養をしっかりと摂取するためには、生のまま食べるのが理想的です。しかし葉が硬かったり苦みが強かったりする場合には、加熱することもあるかもしれません。その際には加熱し過ぎないように気を付けてくださいね。カットしたケールは冷蔵保存していても、数日程度でしんなりとして栄養価が落ちてしまいます。すぐに食べ切れないときには、ケールを冷凍保存するのがおすすめです。生の状態でも下ゆでしたものでもどちらでも冷凍保存できるので、解凍後に使う料理にあわせて選択するようにしましょう。新鮮なうちに冷凍することで、栄養や風味の劣化を最小限に抑えることができます。
ケールに副作用はある?
通常の食事に含まれる量を摂取する場合は副作用などは問題ありませんが、授乳中・妊娠中の摂取は信頼できる十分な情報が見当たらないため、過剰摂取は避けるようにしましょう。青汁粉末やケールチップス、スプラウトの栄養成分
ケールを手軽に摂取する方法として、青汁の粉末を活用するのもおすすめです。また、アメリカで大人気の「ケールチップス」は、おつまみや間食などに手軽に食べられる一品です。インターネット通販や自然食品店などで購入することができます。このほか、「ケールスプラウト」もサラダやスープなど料理の仕上げに手軽にトッピングすることができて重宝します。ケールスプラウトの種子を入手すれば、ほかのスプラウトと同様に自宅で手軽に栽培できます。
スプラウトの栄養素と人気ランキングについてはこちら。
市販品を上手に活用しよう
ケールを使った青汁の市販品には、いろいろな種類があります。たとえばヤクルトヘルスフーズ株式会社の「ヤクルトの国産ケール青汁」は、収穫したばかりの新鮮なケールをその日のうちに丁寧にしぼり、独自の製法でマイルドな味わいに仕上げています。「ケールの青汁は飲みづらい」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、独特の苦みや青臭さを抑えて飲みやすくしたものも登場しています。市販品を上手に活用して、ケールを日々の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
鉄分が豊富な大麦若葉とケールの違いを比較!
ケール以外に青汁によく使われる野菜としては、大麦若葉があります。ケールはアブラナ科ですが、大麦若葉はイネ科の植物です。大麦若葉のほうが苦みや青臭さが少ないといわれることが多いです。ケールにはルテインやメラトニン、カルシウム、大麦若葉には鉄分が多く含まれています。含まれる栄養には共通しているものも多く、ベータカロテンやビタミンC、食物繊維などを含有しているものもあります。
ケールを使った、簡単おいしい養生ごはん
以前から海外のモデルやアーティストたちの間で人気を集めていた、ケール。最近は日本のスーパーなどでもよく見かけるようになりましたが、「食べ方がわからない」という声も少なくありません。そこで、効果的な食べ方や調理法とともに、ケールを使った簡単おいしい養生ごはんを紹介します。ケールの効果的な食べ方と調理法
ケールには独特の苦みがあります。ケールをおいしく調理するポイントは、「苦みをどうおさえるか」ということです。たとえば、甘みの強い果物と一緒にジュースやスムージーにするのもおすすめです。栄養を丸ごと摂取するなら生食が理想的ですが、ケールを下ゆでしたりさっと加熱したりすると、苦みが和らぎとても食べやすくなります。カットしていない生のケールは冷蔵庫に入れて1週間程度保存できます。ただし日が経つにつれて色が悪くなったり苦みが強くなったりします。新鮮なケールを入手したら、早めに食べ切るか下ゆでしてから保存するようにしましょう。
〈ケールを下ゆでする方法〉
1. 鍋にたっぷりの湯をわかす。
2. ひとつまみの塩を加えて、ケールを1分程度ゆでる。
3. ザルにとり、水気を切る。清潔な保存容器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫へ。
※ゆで過ぎると、色や風味が悪くなってしまいます。手早くゆでるようにしましょう!
ケール入りジュース、スムージー
ケールにりんごやみかん、バナナなどの甘みのある果物を組み合わせて、ジュースやスムージーを作ってみましょう。忙しい日の朝ごはんにもぴったりです。好みで、豆乳などを加えてもおいしいです。野菜や果物をたっぷり使ったスムージーはやさしい甘さがあって腹持ちがよいです。ミキサーやブレンダーなどでかくはんするだけで簡単に作れますよ。〈分量の目安〉1杯分
・ケール 1枚
・みかん 1個
・りんご1/4個
・水 50ml(1/4カップ)程度