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ライター - AGRI PICK 編集部
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撮影:AGRI PICK編集部
ゴツゴツとした幹と、細かく切れ込みの入った大ぶりの葉がエキゾチックな「ソテツ(蘇鉄)」。とても丈夫な性質で、育てやすいことからも人気の観葉植物です。
ここでは、ソテツの幹に生えた不定芽を切り離し、株分けする方法を紹介。さらに、インテリアグリーンのプロ・白田さんに、ソテツをおしゃれな盆栽仕立てにする、植え替えテクニックも教えてもらいました!
ソテツの種類や詳しい育て方は、こちらの記事で
ソテツはどうやって株分けするの?

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツは大きく生長すると、幹のあちこちから「不定芽(ふていめ)」が生えてきます。この不定芽は、ほかの観葉植物でいうと子株のようなもの。
親株から切り離し、土に植え付けることで株を分けることができます。不定芽を発見したら、株を分けるチャンス!ぜひ挑戦してみましょう。
ソテツの株分け・植え替えに適した時期は?

出典:写真AC
ソテツの株分けと植え替えは、
5~9月の生長期が適期です。この時期はソテツの生育が旺盛になり、株の体力もあるため、植え替えで根にダメージを受けても回復が早くなります。
ソテツの株分け方法|不定芽を切り離し、移植して増やす

撮影:AGRI PICK編集部
ここからは、不定芽を切り離して株分けする方法を紹介します。
ソテツの株分けに必要なもの

撮影:AGRI PICK編集部
株分け用の土
切り離した不定芽を植え付ける土は、雑菌の少ない赤玉土(小粒)やバーミキュライト、挿し木専用の土などがおすすめです。
粒子が細かく、挿し芽のしやすい専用配合土。特殊パーライトが水の浸透を高めます。生育を早める活力材も配合。
内容量 | 5L |
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成分 | バーミキュライト、パーライト、鹿沼土、ピートモス |
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鉢
株分けに使う鉢は、小さめのものでOK。ただし、あまりにも小さ過ぎると、水やり後に土がすぐ乾いてしまいます。また、大き過ぎても土が乾きにくくなり、根腐れの原因になるので注意しましょう。
鉢底石
水はけや通気性を高めるために、鉢底に敷きます。軽石のほか、大粒の赤玉土などでもOK。
土入れ
鉢に用土を入れる際に使用します。
割りばしなどの棒
不定芽を植え付けるときに、土にすき間ができないよう棒でつついてならします。
Step1. 不定芽が生えている場所を確認

撮影:AGRI PICK編集部ト
まずは、ソテツの不定芽がどこに生えているか確認しておきましょう。
不定芽は、幹の高い場所や下のほうなど、いろいろな場所から生えてきます。今回のソテツの場合、幹の根元付近から生えており、すでに土の中に根を伸ばしているようです。そのため、鉢から株を抜いてから不定芽を取り外すことにしました。
Step2. 鉢底をチェック

撮影:AGRI PICK編集部
鉢底穴から根が出ていたら、はさみでカットしましょう。出ている根を切らずにそのまま根鉢を引っぱると、抜きにくいだけでなく、根を傷める原因にもなるので注意してください。
Step3. 根鉢を引き抜く

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツの根鉢を引き抜きます。根がぎっしりと回っていて抜きにくい場合は、鉢のフチを木づちで軽くたたいてみましょう。
鉢に瞬間的に強い衝撃を与えると、根鉢がゆるんで抜けやすくなります。
Step4. 幹から生えた不定芽を切り離す

撮影:AGRI PICK編集部

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツの不定芽は通常、手で簡単に取り外すことができます。しかし、今回のソテツは不定芽に根が生えて、幹にがっちりと付いてしまっているため、はさみで細かい根を切ってから引き離しました。
Step5. 不定芽の根を切る

撮影:AGRI PICK編集部
不定芽の根が長過ぎると鉢に植えにくいため、はさみで切って調節します。
Step6. 不定芽を土に植え付けたら、株分けは完了!

撮影:AGRI PICK編集部

撮影:AGRI PICK編集部
鉢に不定芽を移し入れ、周囲に土を入れていきます。
ぐらつかない程度の深さまで芽が埋まればOK。最後に灌水したら、株分けは完了です!まだ発根していない不定芽の場合は、半分ほど土に埋めるようにしましょう。
株分けから発根するまでの期間・管理方法

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツの株分けに適した5~9月であれば、
1カ月ほどで発根します。
株分けした鉢は、できるだけ日に当たる場所で管理してください。水やりは、土が乾いてからたっぷりと。肥料を与える場合は、新葉が出てきてからにしましょう。
ソテツの植え替え方法|根の切り方など、失敗しないやり方をプロが伝授!

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツの植え替え方法を紹介します。観葉植物のプロ・白田さんに、おしゃれな盆栽仕立てに植え替えるコツも聞きました!
ソテツの植え替えに必要なもの

撮影:AGRI PICK編集部
植え替え用の土

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツには、根腐れしないよう排水性を優先した用土が適しています。市販のものであれば、観葉植物用の配合土を選びましょう。
自分で土をブレンドする場合は、「赤玉土(小粒)6:腐葉土3:軽石(小粒)1」の水はけを高めた配合がおすすめです。
排水性と保水性を兼ね備えた、観葉植物用の配合土。初期育成を助ける有機元肥入りです。
観葉植物の土選びや配合方法は、こちらの記事をチェック!
植え替え用の鉢

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツを植え替える鉢は、好みのものでOK!インテリアに合ったものを選んでみましょう。今回は、盆栽仕立てにするため浅鉢をチョイス。ソテツの株とのバランスを見て決めるため、2種類用意しました。
観葉植物の鉢選びについては、こちらの記事で詳しく紹介しています!
軽石
今回は浅い鉢を使うため使用しませんが、深さのある鉢にする場合は、排水性や通気性を高めるために鉢底石を敷きましょう。
天然素材を1,000℃以上で燃焼し、発泡させた軽石。くずれにくく、繰り返し使用することができます。
木づち

撮影:AGRI PICK編集部
鉢の中で根が回って根鉢が引き抜きにくいときは、木づちで鉢をたたいて衝撃を与えると抜けやすくなります。
土入れ
土や鉢底石を鉢に入れるときに使います。いくつかサイズをそろえておくと、鉢の大きさや用途に合わせて使い分けができるので便利です。
はさみ
鉢底ネットを適切な大きさに切ったり、余分な根や葉を切り取ったりするときに使用します。細かい場所には園芸ばさみ、太い根や葉柄などを切るときには剪定(せんてい)ばさみと使い分けるのがおすすめ。
鉢底ネット
鉢底穴から土が流出するのを抑えるほか、害虫が侵入するのを防ぐ効果があります。
針金
鉢穴から鉢底ネットがずれないように、針金で留めます。今回は、幹が重く倒れやすいソテツを固定するためにも使用しました。
ペンチ
針金を曲げて加工したり、適度な長さにカットしたりするときにあると便利です。
割りばしなどの細長い棒
土をつついてならし、すき間をなくすための必須アイテム。根に付いた古い土を取り除くときにも活躍します。
グローブ
ソテツの葉はとても硬く、先端はトゲ状にとがっているため、作業をしていると手指を傷つけてしまうことがあります。植え替えなどを行うときは、ガーデングローブや厚手のゴム手袋などでガードしましょう。
新聞紙
床や作業台が土などで汚れないように、新聞紙を敷いて作業します。
Step1. 鉢底をチェック

撮影:AGRI PICK編集部
鉢底穴から
根が出ていたら、はさみでカットして根鉢を抜きやすくします。
Step2. 根鉢を引き抜く

撮影:AGRI PICK編集部
鉢の中で根がぎっしりと回っていると、根鉢が抜きにくいことがあります。その場合は、鉢のフチを木づちで軽くたたき、瞬間的に強い衝撃を与えると、根鉢がゆるんで抜けやすくなります。
Step3. 根鉢をほぐす

撮影:AGRI PICK編集部
手で根鉢をほぐして、古い土を落とします。
Step4. 根の間の土を棒で落とす

撮影:AGRI PICK編集部
根の間についた土は、割りばしなどの棒でつつくと落としやすくなります。
Step5. ソテツの根をカットする

撮影:AGRI PICK編集部
土を落とした
根は、植え替える鉢に入るようにはさみでカットし、ボリュームを調節します。今回は浅鉢を使うため、半分程度になるまで切り詰めました。ソテツは、このように根をいじめて小さな鉢に植えることで、これから生えてくる葉がコンパクトになり、インテリアグリーンらしい姿になります。
ソテツは幹に水分を蓄えるため、根を大胆に切っても問題はありません。全ての根を切り取ってしまっても、枯れることはないんですよ。ただし、ソテツは幹が重いので、根が短くなるとバランスが悪くなって倒れやすくなります。そのような場合は、針金などで固定するようにしましょう。
Step6. 鉢に仮置きし、バランスを見る

撮影:AGRI PICK編集部

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根をカットしたソテツを植え替え先の鉢に仮置きし、全体的なバランスを見ます。深さも合っているようなので、こちらの鉢に植え付けることにします!
Step7. 針金を加工し、鉢底ネットとソテツを固定する

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ここからが上級テクニック!2種類の太さ(1.5mmと2.0mm)の針金を組み合わせて加工し、鉢底ネットとソテツを同時に固定します。
1. 鉢底穴に合わせてネットをカットする

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鉢底穴よりやや大きいサイズになるように、ネットを切ります。
2. 針金を組み合わせる

撮影:AGRI PICK編集部

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太いほうの針金(2.0mm)を短くカットし、中央に細めの針金(1.5mm)を2本束ねて巻き付けます。巻き付ける範囲は、鉢底穴の直径分が目安です。
細いほうの針金はソテツを固定するので、余裕のある長さにしておきましょう。
3. 針金をネットに通し、鉢底穴に設置する

撮影:AGRI PICK編集部

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短くカットした
太いほうの針金をネットに通し、鉢底穴に引っかけて固定します。針金の両端は、適度な長さにカットしましょう。
4. 針金を広げてソテツを置く

撮影:AGRI PICK編集部

撮影:AGRI PICK編集部
エックス状に広げた
針金の上にソテツを置き、根の周りに巻き付けます。ソテツがぐらつかないか、確認しながら巻いていきましょう。余った針金は、土を入れ終わったらカットするのでそのままでOKです。
Step8. 鉢に土を入れる

撮影:AGRI PICK編集部

撮影:AGRI PICK編集部
鉢に土を入れていきます。ある程度入れたら、棒でザクザクと土をつついてならしましょう。この
ひと手間を加えることで、根と根の間までしっかり土を入れ込むことができ、株が安定します。あまりつつき過ぎると、土の団粒構造がくずれて水はけが悪くなってしまうので、ほどほどに!
Step9. 飛び出た根と針金をカットする

撮影:AGRI PICK編集部

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土の表面から飛び出ている根と針金をカットします。針金が後でゆるんでしまうと、ソテツが倒れやすくなるので、
ペンチで端をしっかり巻いてから切りましょう。
Step10. 余分な葉を剪定したら、植え替え完了!

撮影:AGRI PICK編集部

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最後に余分な葉をカットし、全体のバランスを整えたら完成です。流木をかたどったモダンな鉢と、ソテツがとてもマッチしていますね!見違えるようにおしゃれになりました。
しばらく養生し、ソテツが新しい土になじんだら、飾り石やコケを載せてみましょう。より盆栽らしい見た目になりますよ。
観葉植物をおしゃれに見せるには、適度な間をつくるのがコツです。今回のソテツは、幹のカーブをより目立たせるために、余分な葉をカットしました。
植え替え後のソテツの管理方法

出典:写真AC
置き場所
ソテツは強い光を好みます。とくに
5~9月の生育期は、できるだけ直射日光に当てるようにしましょう。光の量が足りないと、葉が徒長してしまい、ソテツらしいよく締まった葉になりません。
新葉が展開する生長期は、直射日光を十分に当てるようにしましょう。葉の状態が安定したら、室内に置いてもOKです。普段は室外管理にし、観賞するときだけ室内に置くようにすると美しい姿が保てますよ。
▼観葉植物に適した置き場所とは?こちらの記事をチェック!
水やり
土が乾いたら、鉢底穴から流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。ソテツは幹に水分を蓄えるため、土がカラカラに乾燥しても枯れることはありません。
土が常にジメジメしていると根腐れしてしまうので、乾湿のメリハリを心がけましょう。
▼観葉植物への水やり方法や、便利な給水グッズについてはこちら!
ソテツの詳しい育て方は、こちらの記事で紹介しています!
ソテツの株分け・植え替えに挑戦してみよう!

撮影:AGRI PICK編集部
ソテツは鉢を替えるだけで、ぐっとおしゃれな雰囲気になります。今回のように、浅鉢を使って盆栽仕立てにするのもおすすめです。不定芽が生えてきたら、ぜひ株分けもトライしてみてくださいね。