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- YasuhiroOgawa
植物園に勤務していた経験を活かして、正確でわかりやすい記事を書いていきたいです。好きな花はハイビスカス。現在は、トロピカルフルーツの新しい栽培に取り組んでます!…続きを読む
この記事では、ペンタスの基本的な育て方のほか、1年を通して花を楽しむコツを紹介します。
ペンタスはどんな花?|特徴や花言葉
ペンタスは多年草!冬でも花が楽しめる
一年草のように扱われることが多いペンタスですが、本来は多年草または半低木で、古い枝は木質化します。寒さにも比較的強く、室内に取り込めば簡単に越冬させることも可能です。また周年開花性が強いので、冬の日当たりの良い室内なら比較的容易に開花します。秋まで花壇などで楽しんだ株も、冬前に掘り上げて鉢に植え付ければ、冬にまた花を楽しむことができます。
「ペンタス」の名前の由来は?
ペンタスの名前の由来は、花弁が5枚あることから、ギリシャ語の 「5(Pente)」が語源になっています。「クササンタンカ」の和名があるようにサンタンカに似た花で、本来は1mほどの高さまで背が高く育ちますが、一般的な花壇用苗はよく枝分かれしてこんもりと矮性(わいせい)に育ち、多くの花を咲かせるように改良されています。ペンタスの花言葉
ペンタスの花言葉は、「希望がかなう」「願い事」。星を思わせる花の姿からついた花言葉なのだそう。こんなロマンチックな花言葉があるペンタスは、大切な方への贈り物としてもぴったりですね!ペンタスの育て方のポイント
- 日当たりの良い場所に置く
- 長期間開花するので肥料を切らさない
- 過湿や蒸れに注意
- 冬は室内に入れる
ペンタスの育て方|置き場所・水やり・肥料
ペンタスの栽培に適した場所や、水やり、肥料の与え方を解説します。ペンタスの置き場所
日当たりの良い場所が適しています。ペンタスは蒸れに弱いので、できるだけ風通しの良い場所を選ぶのも大切です。半日陰の場所でも開花しますが、花数が少なくなり、徒長して病害虫の被害を受けやすくなります。地植えにした場合
花壇などに地植えする場合は、排水の良い場所が適します。常にジメジメとした水はけの悪い場所ですき間なく密植すると、立ち枯れを起こしやすくなります。まわりより少し高くしたような場所(レイズドベッド)などに植えると最適です。鉢植えにした場合
鉢植えは、照り返しの強いコンクリートの上などに直接置くのは避けましょう。台の上などに置くと風通しも良く、理想的です。水やりのコツ
ペンタスの水やりは、鉢土が乾いてからにしましょう。過湿に弱いため、水の与え過ぎには注意してください。ただしよく開花している鉢は、夏の高温乾燥により、すぐに乾くので水切れにも注意が必要です。庭植えした場合は、根付けば水やりの心配はほとんどありません。
肥料の与え方
ペンタスは開花期間が長いため、よく咲かせるには十分な肥料が必要です。春から秋の成長期に3要素(チッ素、リン酸、カリ)が等量の割合か、リン酸がやや多めの置き肥を規定量与えます。よく開花しているときは肥料を多く必要とするので、液体肥料も併用して与えると良いでしょう。ただし、猛暑が続く時期や株の調子が悪いときに肥料を多く与えると、立ち枯れなどのトラブルの原因になるので注意が必要です。
ハイポネックス プロミック 草花・鉢花用
早く効く成分とゆっくり効く成分を含み、安定した肥料効果が約2カ月間持続します。臭いも少なく清潔なので、玄関先やベランダ、室内でも安心して使用できます。花つきを良くするリン酸成分と、株を丈夫にするカリ成分を多く含むので、次々と花を咲かせます。
内容量 | 150g |
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肥料については、こちらの記事をチェック!
ペンタスを冬越しさせる方法|室内に移動させて温度管理をする
ペンタスは暑さに強い植物ですが、耐寒性があまりなく、最低気温が5℃以上ないと枯れてしまいます。そのため、屋外での冬越しは難しく、冬前には室内に移動させて温度管理をする必要があります。ペンタスの冬越し方法
11月までには、日光がよく当たる窓際など、室内に移動するようにしてください。庭植している場合は、10月中に掘り上げ、赤玉土にピートモスを3割程度混ぜた清潔な用土で鉢に植え付けると良いでしょう。最低温度を5℃以上保てば、室内で比較的簡単に冬越しできます。
冬に花を咲かせるには?
最低温度を12℃以上保てば開花します。ただし秋の剪定を控えるか、最小限に済ませるようにしてください。冬でも花が咲いている場合は、リン酸が多めの液体肥料を規定より半分程度の濃度で1週間に1回、与えると良いでしょう。ハイポネックス原液 Newレイシオ
希釈して使用する原液タイプの液体肥料です。植物の健全な生育に必要な15種類の栄養素をバランスよく含み、窒素、カルシウム、微量要素を強化しました。いろいろな植物の花付き、花・葉色を良くします。総合栄養素配合です。
内容量 | 800ml |
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成分 | N-P-K(=6-10-5) |
ペンタスのお手入れ方法|剪定・切り戻しのコツ
ペンタスを美しく保つための管理方法を解説します。花がら摘み
開花したあとの花がらは、できるだけ摘むようにしましょう。そのままにしておくと見た目が悪くなるだけでなく、種ができて養分がとられてしまいます。花がらを取ることで脇芽の発達が促進され、花の数も多くなります。剪定・切り戻し
混み過ぎた枝の剪定は、生育期間中いつでも行うことができます。大株に育った株を20~30cmまで強く切り戻す場合は、室内に入れる前の10月ごろに行うと良いでしょう。冬前に行えば、失敗の原因になりやすい冬の水やりの回数を減らすことができ、管理が容易になります。
ペンタスの植え替え方法|適した用土は?
ペンタスを鉢植えにしている場合は、定期的な植え替えが必要です。植え替えは1年に一度
ペンタスは生育が旺盛で、開花期間も長いため1年に1回は植え替えを行いましょう。根詰まりすると生育が衰え、花つきが悪くなったり、立ち枯れを起こしたりしやすくなります。用土の選び方
用土は清潔で水はけの良いものが適しますが、一般的な草花用の培養土でかまいません。ただしピートモスが多い水もちの良い用土は、夏の暑い時期や梅雨期に立ち枯れを起こす可能性が高くなります。その場合は、粒状のパーライトや軽石を1~2割程度混ぜると良いでしょう。自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割などの用土などがおすすめです。
ハイポネックス培養土
元肥として緩効性肥料マグァンプKが配合された、そのまま使える培養土です。植物の生育に適したpHに調整済み。1袋で標準型(65cm)プランター1個分です。適度な重量感は、背の高い植物にも。日向土、鹿沼土、パーライトが配合され適度な排水性、通気性があります。バーミキュライト、ピートモスが配合され、適度な保水性があり、保肥性にも優れます。
内容量 | 14L |
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ペンタスの増やし方|挿し木で増やす方法
ペンタスを増やすのに適した時期
5~9月が適期です。ペンタスを挿し木で増やす方法
- 枝先から8~10cmほどで切り、上部の葉を3枚程度残して挿し穂を作ります。
- 清潔な赤玉土(小粒)に挿し、風当たりの弱い日陰に置きます。
- 挿し木後1週間は、用土を乾かさないように管理します。それ以後は用土の表面が乾いてから水を与えましょう。
- 発根前につぼみがついたら、栄養がとられないよう早めに除去します。
- 1カ月ほどして新芽が勢いよく伸びだしたら、3号(直径9cm)のポットに鉢上げします。
ペンタスを種から増やす方法
ペンタスは、市販の種からも増やすことができます。発芽適温は22℃なので、通常は5月のゴールデンウィーク以後に播種すると良いでしょう。開花までは、120日くらいとされます。ペンタスの品種|花色は白や赤、ピンクなどさまざま!
ペンタスの花色はピンク、赤、白、紫ほか、青系の品種があります。また八重咲きや葉に斑(ふ)が入る品種などもあり、バラエティーが豊富。矮性(わいせい)でよく枝分かれし花付きの良い品種が多いですが、背が高くなってボリュームも出る品種もあります。ペンタス グラフィティピンク|鮮やかなピンク色の花がよく咲く
ペンタス グラフィティピンク
グラフィティは耐暑性に優れ、よく分岐する育てやすい品種です。暑い夏でも咲き続け、手間もあまりかかりません。グラフィティピンクは、ビビッドな花色で花壇やお庭を彩ります。
内容 | 3.5号ポット苗 |
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ペンタス グラフィティ アップルブロッサム|ミルキーピンクの花が可憐
ペンタス グラフィティ アップルブロッサム
淡いピンク色の花を夏中休まずに咲かせる「グラフィティ アップルブロッサム」。花が咲き終わったら、花がら摘みをすると脇からつぼみが次々と出てきます。室外では晩秋まで開花が楽しめます。
内容 | 3.5号ポット苗 |
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ペンタス F1 ホワイト|清涼感のある白い小花
ペンタス F1 ホワイト
夏の花壇を涼やかに演出してくれる、白いペンタス。花のボリュームがあるので単体でも楽しめますが、ほかの色のペンタスや夏花と混植してもよく映えます。
内容 | 3号ポット苗 |
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ペンタス サマースター レッド|赤い花と斑入りの葉が楽しめる
ペンタス サマースター レッド
真っ赤な花が美しいペンタスです。斑が入ったライムグリーンの葉もとても魅力的!草丈は約50~60cmになるので、フラワーアレンジメントの花材にもおすすめです。
内容 | 3.5号ポット苗 |
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ペンタスの楽しみ方|花壇や寄せ植え、鉢植えに!
ペンタスは、夏でも暑さに負けずに元気に長期間開花するので、花壇やプランター植えに最適です。一般的な矮性の品種は花壇苗や4~5号の小型の鉢物にも適しますが、枝が伸びる品種は6~10号鉢などに植えてボリューム感あふれる姿を楽しむことができます。寄せ植えには、ハイビスカスなどの熱帯花木と合わせれば、長期間楽しめるトロピカルムードの寄せ植えとして楽しめます。ほかの植物と合わせる場合は、ベゴニアやニチニチソウ、アンゲロニアやメランポディームなど、ペンタスと同様に開花期間の長い植物がおすすめです。
植え付ける際は、矮性品種は前面に、ボリューム感のでる品種は中~背面に配置すると良いでしょう。伸び過ぎた枝はこまめに切れば、長期間株姿を乱すことなく楽しめます。
ほかにもペンタスは、風通しと排水が良い環境となるハンギングバスケットにも最適です。
ペンタスにつきやすい病害虫の種類と予防対策
ペンタスにつきやすい害虫
ペンタスは、害虫類が比較的つきにくいほうですが、枝が込み過ぎたり、日光が不足したりして軟弱に育つと、アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。ベニカXファイン スプレー
殺菌成分メパニピリム配合スプレー剤。殺虫持続効果3倍アップ!の新殺虫殺菌剤(アブラムシ・メーカー従来品比)。
容量 | 1L |
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