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- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
しかし、アロエは食用や薬用に使われるだけではないんです。実はアロエは非常に種類の多い植物で、原種だけでも500以上もの品種が存在しています。葉や株の姿を楽しむ観葉植物としても人気で、多くの園芸品種が愛好家に親しまれています。
今回は、そんな観葉植物のアロエについて、観葉植物のプロ・白田仁さんに、インテリアグリーンとしておすすめの品種や育て方のコツを聞きました。おしゃれなアロエのインテリア実例も紹介します。アロエに対するイメージがきっと変わるはず!
アロエについて教えてくれたのは
白田 仁さん
ボタニカルショップ「NEO GREEN 渋谷」オーナー。NHK「趣味の園芸」テキストで、園芸ダイアリーの観葉植物を担当し、執筆・監修を2年間務める。そのほか、インテリアグリーンに関する本の監修も多数。店舗で扱う植物は、全て自身の目で厳選し、鉢合わせしたもの。植物とかわいらしいネコ達との暮らしが垣間見れるインスタグラムは必見!
HP:http://www.neogreen.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/neo_green/
NEO GREEN 渋谷
ADRESS:東京都渋谷区神山町1番5号グリーンヒルズ神山 1階
OPEN:12:00-20:00
TEL/FAX:03-3467-0788
E-MAIL:[email protected]
定休日:月曜日(祝祭日にあたる場合は火曜日)
あわただしい現代生活を送る都市生活者に向け、グリーンポットを提供。「NEO GREEN 渋谷」では、 ほっこりかわいらしい「どんぐりポット」から、マニアックな多肉・観葉植物まで、さまざまな植物に出合うことができます。
白田さん監修の記事を要チェック!
アロエの魅力とは?
冒頭でも触れたように、アロエには数多くの種類があります。そのため、見た目のバリエーションも非常に豊富。樹木のように幹が立ち上がるものや背が高くならない小型のもの、アロエとは思えない葉にトゲのないもの、葉が真っ赤に紅葉するタイプなど、見た目にも面白い品種がたくさん!ついついコレクションしたくなってしまいます。ちょっと変わった、個性的なインテリアグリーンを探している人にもおすすめの観葉植物です。また、品種にもよりますが、基本的にアロエは寒さ・暑さに強く丈夫な植物なので、育てやすいのも魅力的です。インテリアグリーンにおすすめのおしゃれな品種は、後ほど紹介します!
アロエの基本情報
アロエは、ススキノキ科・アロエ属に属する多肉植物です。細長く肉厚の葉に水分を蓄えるのが特徴。暖かい気候と日当たりを好みますが、品種によっては温暖地域であれば戸外で越冬できるものもあります。
基本情報
学名 | Aloe |
英語名 | Aloe |
科名 | ススキノキ科 |
属名 | アロエ属 |
原産地
種まき時期
アロエは、春~秋に生育が旺盛になる植物です。そのため、種から育てる場合は、生長期の少し前の3~5月が種まきに適した時期となります。南アフリカを原産とするアロエは、暖かい気候を好み、気温が20℃以上あると発芽しやすくなります。そのため、種まき後はできるだけ明るい場所に置き、日をたっぷりと当てて管理するようにしましょう。光が足りないと生育が悪くなってしまうので、注意してください。開花時期
アロエは大きく育ち、株が充実すると、株の中心から長い花茎を伸ばし花を咲かせます。開花時期は品種によってそれぞれ異なりますが、主に12~2月に花を咲かせる品種が多く見られます。アロエの花の色は、品種によって赤や黄色、オレンジ色などのバリエーションがあります。
特徴
樹高
2~200cm耐寒性
やや弱い(品種による)耐暑性
強い(品種による)アロエの種類
500種類以上もの品種があるといわれているアロエ。ここではそんなアロエの中から、インテリアグリーンとして特におすすめの品種を厳選して紹介していきます。品種ごとの性質上の特徴や、栽培するときの注意点やワンポイントアドバイスもぜひ参考にしてみてくださいね。また、それぞれの品種の栽培難易度を、星の数(☆~☆☆☆☆☆)で表示しています。星の数が少ないほど育やすい品種になります!
アロエ・フラミンゴ
栽培難易度 | ☆☆ |
アロエ・プリカティリス
栽培難易度 | ☆☆☆☆ |
青々錦(セイセイニシキ)
栽培難易度 | ☆☆ |
アロエ・ブレビフォリア
栽培難易度 | ☆☆ |
アロエ・ディコトマ
栽培難易度 | ☆☆☆ |
失敗しないアロエの育て方
栽培カレンダー
置き場所
アロエを室外で育てる際の注意点
アロエは、室外管理の方が健康を維持しやすいですが、冬越しに気を使う必要があります。北風をさえぎり、霜があたらない場所で管理しましょう。また、庇(ひさし)のようなものがあり、雨をさえぎることができる場所の方が管理しやすくなります。アロエを室内で育てる際の注意点
アロエを室内で管理する場合は、通風維持に心がけましょう。空気の停滞した場所では、光合成の生産性が下がって生長が鈍るだけでなく、カイガラムシが多発します。最近は冬でも最低気温が10℃以下にならない住居も多いですが、そういった環境下ではアロエは生長を続けるため、水やりを控えることはせずに通常の水やりを続けて順調に生育させましょう。温度
アロエの生育に適した気温は、15~30℃です。暑さには強いですが、35℃以上の酷暑が続くと生育が鈍ります。高山性の品種では、耐えうる最高気温は30℃と耐暑性はやや劣ります。また、アロエが耐えられる最低気温は1℃が目安です。最低気温が10℃以上の日が続くと生育を始めます。用土
市販のアロエ用培養土など、水はけの良い土に植えましょう。手に入らない場合は、赤玉土(小粒)、ピートモス、川砂、くん炭を等量くらいに配合して植えます。日当たり
アロエは基本的に日当たりを好みます。そのため、年間を通して明るい場所で管理することにより、丈夫で充実した株に育ちます。ただし、品種によっては真夏の直射日光に長時間当てると、葉焼けを起こす可能性があります。日差しが強くなる夏場は、直接日光が当たらない明るい場所に置くようにしましょう。また、室内で長期間育てていた株も、夏の直射日光に急にさらされると葉の変色を起こすため注意しましょう。水やり
鉢土の表面が乾いたら、鉢底穴から流れ出るくらいたっぷり水やりしましょう。肥料
アロエは、ほかの多肉植物よりは肥料を欲しがります。肥料が不足すると葉が痩せてしまうので注意しましょう。ただし、冬の低温期には生長が止まるため、肥料を与えるのはストップしてください。観葉植物の肥料についてはこちらの記事で!
アロエの植え替えのタイミングは?
「アロエ・ブレビフォリア」の場合は、子株が増えて鉢いっぱいになってきたら鉢増ししてあげましょう。ほかのアロエの品種では、樹姿のボリュームがなくなったり、水や肥料は十分なのに葉が痩せてきたら根詰まりの疑いが。生長が阻害されないように、植え替えを行ってください。アロエの剪定・切り戻しについて
アロエは生長が遅く、ある程度背が伸びても姿は乱れないため、特に剪定や切り戻しの必要はありません。アロエの増やし方|挿し木のコツ
アロエは挿し木で増やすことができます。挿し木には、アロエの茎の部分を使いましょう。生長した株の茎が立ち上がり、さらに古葉が落ちて茎が露出したら挿し木のできるタイミングです。用土は、サボテン用培養土でOK。詳しい挿し木の方法はこちらの記事で紹介しています!
アロエの病害虫と対策方法
アロエは、病害虫の心配はほとんどありません。ただ風通しが悪い場所では、まれにカイガラムシがつく場合があるので注意しましょう。
カイガラムシには薬剤の散布が有効ですが、成虫を駆除しても卵が残っていることが多く、完全に駆除するのはなかなか大変。カイガラムシ用の駆除剤には、植物に薬剤を吸収させ、それを吸った成虫にダメージを与えるものや、油で窒息死させるといったタイプのものがおすすめです。