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ライター - AGRI PICK 猫部
編集部の猫好きが集まって結束された「AGRI PICK 猫部」です!愛猫もとい世の猫ちゃんのために、AGRI PICK的な猫情報をご紹介していきます(=゚ω゚)ノ…続きを読む

出典:PIXTA
突然ですが、皆さん「猫ちぐら」をご存知ですか?猫ちぐらは稲わらを編んで作った猫用の寝床で、新潟県関川村や長野県栄村で民芸品として作られています。本格的な猫ちぐらの相場は安くても数万円ほどする高級品!愛猫家あこがれのにゃんこグッズなんです!!
一時は購入を検討した筆者ですが、どうしても手が出せずにおりました…。ちぐらユーザーのブログやインスタグラムを見ては親指をくわえていたわけですが、そんな時、猫ちぐらを手作りしている方のブログを発見。なんとAGRI PICKの連載企画として、猫ちぐらを制作することに!
今回は第一弾ということで「材料集め」について解説したいと思います。
連載はこちらからチェック!
そもそも猫ちぐら(猫つぐら)ってなに?

出典:写真AC
猫ちぐらは、新潟県の関川村や長野県の栄村の民芸品として作られている、猫用の寝床。「猫つぐら」と呼ぶ地域も。一つひとつ稲わらを編んで丁寧に作られており、作るのにかなりの手間が掛かります。元々は赤ちゃんのゆりかごとして誕生した民芸品ですが、猫の寝床として改良されたそう。暑い時期は通気性が良く、寒い時期は保湿性が高いのでにゃんこにとっては最高の寝床と言えますね!
百聞は一見に如かずと言いますので、こちらの動画をご覧ください。多頭飼いのお家では猫たちが取り合いの喧嘩をしてしまう可能性大です!!
猫ちぐらに入らない猫様もいます!

出典:写真AC
入らない原因は?
入らない原因は猫によって変わります。「そもそもちぐらが気に入らない」、「ちぐらよりももっとお気に入りの寝床がある」、「入口が狭すぎるor大き過ぎる」などが入らない原因の一例です。
こだわりの多い猫様ですから、もし入らなくても無理やり入れるなんてことはしないでくださいね!
入るためにはどうすればいい?
どうしても入らない猫はいるので、あまり気にしないのが一番です。日当たりの良い場所に置いたり、中にマットを敷いてあげたりしてみると中に入ったという猫ちゃんもいるそうです。
猫ちぐらの実際の価格は?ネットで買える?

出典:PIXTA
猫ちぐらは今でこそ色々な商品が販売され、安いものだと5000円程度で手に入りますが、本格的なものを買おうとすると値段が跳ね上がります。ネット注文やAmazonなどでも購入することができますよ!
猫部が選ぶ!猫ちぐら
フラップ 手作り猫ちぐらいぐさのおうち
フラップ 手作り猫ちぐらいぐさのおうち
ベトナム製の猫ちぐら。稲わらではなくいぐさで作られています。価格は8,440円とリーズナブルなので、「猫ちぐらは買いたいけど価格は抑えたい」という方におすすめのちぐらです。
・サイズ
底面直径:40cm
高さ:34cm
犬猫つぐらL
犬猫つぐらL
新潟県津南町で「おばあちゃん」が一つひとつ手作りしている猫ちぐら。完全受注生産制で完成までに2~3週間掛かり、価格も高い高級品です。その分造りがしっかりとしていて、耐久性が高く、猫がどんなに上に乗っても潰れにくく、引っ掻いてもボロボロになりにくいのが魅力です。
・サイズ
底の直径:40~45cm
高さ:35cm
入り口:縦12/横18cm
本格的なものを注文・購入したい!
「どうせ高いお金を払うなら、新潟県の関川村や長野県の栄村で生産しているものが欲しい!」という方も多いのではないでしょうか?
関川村も栄村もネットで購入することが可能!本格派の方は下記のサイトをチェックしてみてください。
新潟県 関川村『関川村猫ちぐらの会』
・サイトリンク:
関川村猫ちぐらの会 HP ・購入価格:23,000円~
長野県の栄村『五八商店』
・サイトリンク:
五八商店 HP ・購入価格:44,496円
手作り猫ちぐらには紙ひもがベスト!猫ちぐらの材料

撮影:AGRI PICK 編集部
ここからは猫ちぐらを手作りしたい方に材料をご紹介します!今回はよりハードルの低い紙ひもでの作り方を紹介します。稲わらで作るときも作り方はほとんど変わらないですが、虫が湧いたりするリスクもあるので、初心者には紙ひもで作るのがおすすめです!!
紙ひも1km
紙ひもは猫ちぐらの大部分を構成する大事な材料。一般的な紙ひもでも作ることはできますが、このあと「紙ひもをほぐす」作業が必要になるので、あらかじめほぐされている平な紙ひもを使用するのがおすすめです。一般的な大きさのちぐらを作る場合、なんと1kmもの紙ひもが必要になります。人生で後にも先にも紙ひもを1kmも買うことはないので、段ボールいっぱいの紙ひもが届いたときには何とも言えない不思議な気持ちになります♪
手が痛くなりにくい平らな紙ひも
アイメディア 手が痛くなりにくい平らな紙ひも
平らな紙ひもで一番コスパの良い製品。50m×2個セットなので、猫ちぐら作りにはこれが10セット程度必要になります。
・内容:50m×2個セット
ユタカ 荷造り紐 紙ヒモ
ユタカ 荷造り紐 紙ヒモ
コスパを追及するのであれば一般的な紙紐でトライするのもあり。ただしこのあとの下準備の作業にかなりの時間を要することになるので、購入の際は覚悟が必要!
・内容:2mm×100m
麻ひも
Hommy ジュートひも
Hommy ジュートひも
出入口を作るときに必要になる麻ひもです。たくさんは使わないので短いものが1玉あれば十分です。
・長さ:50m
編み棒
編み棒は売っていないので、自分で作ります。基本的に家にあるもので材料がそろいますよ。
ワイヤーハンガー1個
切って編み棒の先端に使います。しっかりしたものだとペンチで切りにくくなってしまうので、クリーニング店などでもらえる細いものがおすすめです。
割り箸2膳
コンビニやスーパーなどでもらえる割り箸でOK。持ち手になるので、なるべく平たいものを準備しましょう。
テープ
基本的にどんなテープでも大丈夫ですが、ビニールテープがおすすめです。
ラジオペンチ
ハンガーを切る作業で使用します。ハンガーを切ることにしか使用しないので、切れればどんなものでも大丈夫です。
高儀 HOME MADE 万能ラジオペンチ グリップ付
高儀のラジオペンチです。これ1本で曲げる、切る、はさんで回すなどの作業が簡単にできます!
・サイズ:150mm
洗濯バサミ

出典:写真AC
編んでいる最中に出てくる紙ひも(わら)をまとめるために必要です。サイズは小さいものではなく、物干し竿に使用できる大きさがちょうどいいです。
あって役立ったもの
ゴム通し
編み始めのときに編み棒が通らず、より細い穴に通せるゴム通しを使いました。ゴム通しが無ければ布団針でも代用できます。
作り方の本『猫つぐらの作り方:藁や紙紐で編む猫の家』
材料集めの参考にしたのはこちらの本。ただ、実際に作るときは動画などを見た方がはるかに参考になりました。
猫つぐらの作り方:藁や紙紐で編む猫の家
猫ちぐらの作り方が、稲わら・紙ひもどちらも紹介されています。猫好きにはたまらない猫ちゃんの写真も豊富で、眺めているだけでも楽しい一冊です。
材料準備を制する者が猫ちぐらを制す!

撮影:AGRI PICK 編集部
猫ちぐら作りのハイライトと言っても過言でない作業が、今回の記事タイトルにもなっている「材料準備」です。ひたすら切ったり、ほぐしたり…。気が短い筆者は何度も発狂しそうになりました。特に一般的な紙ひもから作ろうとしている人はこの準備がとーっても大変になります。稲わらで編む方は準備はほとんど要りません。どの素材で作っても一長一短で作業時間はあまり変わらないかと思いました。
まずは編み棒を作ろう|所要時間約10分
まずは編むために欠かせない編み棒を作ります。これはものの10分程度で終わります!
ハンガーを切る

撮影:AGRI PICK 編集部
ハンガーの端から15cmのところをラジオペンチで切ります。
割り箸で挟んでテープでくくる

撮影:AGRI PICK 編集部
切ったハンガーを適度に曲げて、割り箸ではさみ、テープでくくります。
完成!

撮影:AGRI PICK 編集部
割り箸のトゲでケガをしないように、しっかりとテープを巻いたら完成です!
本当はビニールテープがいいのですが、マスキングテープを無駄に収集して余っていたので使ってみました。
一番つまらない作業!紙ひもをひたすら切ってほぐす!|所要時間約30分(50m)
猫ちぐらを作る際に一番つまらない作業です。ひたすら紙ひもを切って、ひたすらほぐしていきます。
50mを切ってほぐすのにだいたい30分かかるので、1kmだと10時間も掛かります!地獄です!!
後ほどコツを伝授するので、参考にしてみてください♪
紙ひもを60cmの長さにひたすら切っていく

撮影:AGRI PICK 編集部
まずは紙ひもを60cmの長さに切っていきます。紙ひもは基本的に60cm単位のものしか使いません。
切ったらほぐしていく

撮影:AGRI PICK 編集部
切ったらどんどんほぐしていきます。紙なので手の油分や水分がどんどん奪われていき、手が乾燥していきます。手を切ってしまわないよう傍にハンドクリームを置いておきましょう。
もちろん猫様の邪魔が入ります

撮影:AGRI PICK 編集部
うちの猫は編んでいるときより、紙ひもを切っているときにテンションマックスになっていました。このように邪魔が入り、どんどん時間が経っていきます…。
これを1km分作ります…
この作業を1km分やります。まさに地獄!昇天しそうになりますが、これも愛猫のためと思って頑張りましょう。
猫ちぐらの下準備を少しでも早く終わらせるコツ

撮影:AGRI PICK 編集部
退屈な下準備の作業。「楽して早く終わらせたい!」という筆者と同じズボラな方のためにコツを伝授いたします。きっちり作りたいという方には向かないやり方ですが、参考にしてみてください!
いちいち紙ひもの長さを計らない
1回1回60cm測って、切って…と作業していたら、恐らく1玉1時間は掛かってしまいます。筆者は下記のような方法で作業しました。
まずは60cm測る

撮影:AGRI PICK 編集部
60cmの位置で紙ひもを折る

撮影:AGRI PICK 編集部
どんどん同じ長さで折っていく

撮影:AGRI PICK 編集部
ひもがしなってきたら切る

撮影:AGRI PICK 編集部
折り目の部分をはさみで一気に切る

撮影:AGRI PICK 編集部
どうでしょうか?かなりアバウトなやり方で、5cm程度の長さの違いは出てきてしまいますが、その程度の長さの違いでちぐら作りに影響は出ません。これでかなり時間の短縮ができます。お試しあれ!
一気に終わらせようとしない
一気に1kmもの紙ひもを切るのは、かなり絶望的な気持ちになってしまいますよね。私は2玉ずつ準備して、使い切ったらまた2玉準備するという風にしていました。違う作業を交互に行うことで、そこまで嫌な作業にならなくなりましたよ♪
猫と遊んでしまわないよう心を無にする
猫好き最大の壁ですが、ついつい猫を構ってしまい、気付いたら全く作業が進まないなんてことが起こりがちです。心を無にして愛猫の誘惑をかわしながら淡々と作業に取り組みましょう。
猫ちぐら職人の道はまだ険しい…
材料準備編はここまでです!次回はついに編む作業に突入します。皆さんもぜひ猫ちぐら作りに挑戦してみてくださいね♪
猫ちぐらシリーズの続きはこちらから!
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