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せりの根っこを食べる方法|洗い方や黒い部分はどうする?
せりの根っこを食べる料理といえば、宮城県・仙台の郷土料理「せり鍋」がよく知られています。宮城県はせりの生産量が全国トップであり、「仙台せり」というブランドもあります。せり鍋の大きな特徴は、「せりの根っこも一緒に使う」ということ。せりの根っこからよいだしが出るため、独特の香りが楽しめるさっぱりとした味わいの鍋に仕上がります。せり鍋は東日本大震災の地域復興のなかで全国に広まり、「一度食べたらやみつきになった」という人も少なくありません。
せり鍋に欠かせないせりの根っこですが、洗い方が不十分で土などが残っていると、香りや食感が悪くなってしまいます。では、根っこを洗う際にどのような点に気をつければよいのでしょうか。
せりの根っこの簡単な洗い方
せりは、鮮度を保つために土が付いていることも多いです。細かい根っこの間に土が入っているので、なかなか取りにくいこともあります。少し手間はかかりますが、土が付いた葉物野菜の下ごしらえをする場合と同じように、やさしく丁寧に洗うようにしましょう。〈根っこ付きのせりの洗い方の手順〉
1. 手で取れる土を落として、根っこを軽くほぐしておく。
2. 水を流しながら、根の間に詰まった土を落とす。つまようじや竹串、古くなった歯ブラシを使うと作業しやすい。
3. 汚れが落ちにくい場合には、水を張ったボウルに根っこの部分を浸して数分間おくと、土がふやけて汚れが落としやすくなる。
根っこの黒い部分も食べられる
土を洗い流しても、根っこが黒色や茶色のままという場合があります。これは、せりの根っこが変色しやすいためです。傷んだり腐ったりしている状態でなければ、特に問題なく食べることができます。せりの根っこを使ったせり鍋など簡単養生ごはんレシピ
せりはあまり一般的な野菜ではないため、「どうやって食べたらいいのかわからない」という人もいるかもしれません。ここでは、せり鍋やおひたしなどの定番料理とともに、湯豆腐や塩きんぴら、混ぜごはん、おかゆなどの簡単養生ごはんを紹介します。根っこごと食べるせり鍋
根っこ付きのせりが手に入ったら、まずはせり鍋を作ってみましょう。ごはんはもちろんお酒との相性もよく、体がぽかぽかと温まる一品です。鶏肉や長ねぎ、豆腐などはぜひ加えたい具材ですが、そのほかはお好みでアレンジしてくださいね。〈材料〉2~3人分
・せり 1束(約150g)
・鶏もも肉 200g
・長ねぎ 1本
・焼き豆腐(または木綿豆腐)1/2(約150g)
・お好みでまいたけなどのきのこ類やごぼうなど 適量
【スープ用】
・水 3カップ(600ml)
・酒 1/4カップ(50ml)
・しょうゆ、みりん 各大さじ2
・塩 ふたつまみ
せり鍋の作り方
1. きれいに洗ったせりは、約5cm幅に切る。鶏もも肉は一口サイズに、焼き豆腐は食べやすい大きさに、長ねぎは斜め切りにする。きのこ類を加える場合は、食べやすい大きさになるよう手でほぐし、ごぼうは薄くけずって「ささがきごぼう」にする。2.鍋にスープ用の材料を入れて火にかける。沸騰したらせり以外の材料を加えて、肉に火が通るまで5~10分程度煮込む。
3. せりを加えて鍋のふたを閉じ、しんなりするまで1~2分煮ればできあがり。
ポイント
・鍋の〆(しめ)として、最後にそばを加えて楽しむのもおすすめです。鍋に残った汁にゆでたそばを入れて軽く煮ます。汁の量が足りなければ、水またはだしと一緒に調味料を加えて分量を調整してください。お好みで、七味唐辛子やゆずの皮を少々加えてもおいしいです。根っこ入りせりのおひたし
せりの風味を気軽に楽しみたいなら、おひたしを作ってみましょう。独特の香りと色を生かすために手早くゆでるのがポイントです。さっとゆでたせりに、お好みでかつおぶしやすりごま、すりおろしたしょうがなどを添えるのもよく合います。〈根っこ付きのせりのゆで方〉
1.せりをきれいに洗っておく。
2.鍋にたっぷりの湯をわかして、塩(水1リットルにつき小さじ1程度)を加える。
3.せりの根っこの部分を約5秒湯につけた後、茎や葉の部分も入れて約5秒ゆでてザルにあげる。
4.冷水を入れたボウルにせりを入れてさっと浸した後、水気をよくしぼる。