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東京農業アカデミー八王子研修農場第7期生インタビュー|「消費者においしいと言ってもらえる野菜づくりがしたい」石川堅士さん


東京農業の新たな担い手を育てるために、東京都が設立した「東京農業アカデミー八王子研修農場」。落ち着いた雰囲気の第7期生にインタビューしました。「八王子研修農場で、作物の気持ちを察するのが農業の極意だと学んだ」という石川さんに、研修の印象、将来のビジョンなどを伺いました。

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小林 由弥

フリーの編集・ライター。 カントリースタイルの暮らしを楽しむ、という主旨のムックで主にガーデニングやDIYの記事を担当していました。 現在は集合住宅住まいで土のない生活を送っているため、花や紅葉を追っての小旅行が楽しみです。…続きを読む

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石川堅士さん

撮影:上溝恭香

東京の農業の新たな担い手を育成するため、2020年に誕生した東京農業アカデミー八王子研修農場。第7期生として学ぶ石川堅士さんに、就農を目指す理由、研修の印象、将来のビジョンなどを伺いました。

東京での農業に魅力を感じた

トマトの選定

撮影:上溝恭香

自分の手で野菜を育てることで感じた喜び

公務員として働いていた石川さん。もともと自然に触れることが好きで、大学は情報工学部に進みましたが、受験時には農学部に進学するか悩んだほどでした。
安定した仕事から農家になることを考え始めたのは、区民農園の抽選に当たったのがきっかけでした。できた野菜を家族や近所の方たちから「おいしい」と言ってもらったことがうれしく、次第に農業をやっていきたいと思うようになったのです。

もっと多くの人に自分の作った野菜を食べてもらいたいと思うようになり、50歳になったら就農しようと考えるようになりました。

仕事のなかで八王子研修農場と出会う

東京都で公的な仕事に携わるなかで、八王子研修農場の存在を知りました。長年暮らしてきた東京で農業ができることに魅力を感じ、「50歳になったら」と思っていた就農への挑戦を前倒しすることを決意します。23区内に暮らす石川さんにとって、八王子にある研修農場までは片道約2時間。それでも、家族と離れて暮らすことなく通学できる環境は、大きな安心材料だったと言います。

石川堅士さん
石川堅士さん
八王子研修農場は、農業の知識や技術がなくても基礎から教えてもらえることに加え、農業経営についても実践的に学べます。さらに、大消費地である東京は販路に恵まれ、消費者との距離が近いことも魅力のひとつでした。

作物の気持ちを推し量りながら作業する

石川堅士さん

撮影:上溝恭香

1日の大半をほ場で過ごす

朝8時50分に朝礼があり、1年生はその日の作業とその流れを伝えられます。作業に応じた道具を用意し、すぐにほ場に移動。お昼休みを挟んで午後もまたほ場での作業があり、区民農園とは規模感の違うほ場での作業は想像以上に体力を使う毎日です。

石川堅士さん
石川堅士さん
ほ場での作業が多いとは聞いていましたし、覚悟をもって臨んできました。
2か月経ち、少しずつ慣れてきましたが、最初はやはりきつかったです。

印象的な農場長の言葉

ほ場での作業も、講義も初めて体験すること、知ることばかりで毎日が刺激的です。学んだことを一つも逃さないように日々必死に取り組んでいます。ほ場作業の中では、支柱を立てるのが印象に残っているそうです。

石川堅士さん
石川堅士さん
区民農園では自分ひとりで支柱を立てられましたが、広いほ場では支柱をより頑丈に組まなければならないため、同期全員と作業員さんたちと力を合わせて作業しました。
就農したらこれを一人で行うことになると思うと、少し不安も感じています。

講義では、農薬や病害虫、獣害などについて多岐にわたって学びます。病気も虫も種類が多く、覚えなくてはならないことがたくさんあり大変ですが、それだけにやりがいもあります。

講義のなかで特に印象に残っているのが小寺農場長の最初の講義での言葉。「作物の気持ちがわかるか?」というものでした。

石川堅士さん
石川堅士さん
作物が水を欲しがっているのか、肥料を必要としているのか。
人間と同じように、夏なら作物も暑いと思っている。そういう気持ちを察することが農業の極意なのではないかと思いました。

優しい指導員、心遣いのある同期生

研修生と指導員

撮影:上溝恭香

何を聞いても応えてくれる指導員

作業中は常に指導員が近くで指導してくれます。わからないことがあれば、その場で質問すると、的確な答えが返ってきます。

石川堅士さん
石川堅士さん
八王子研修農場での研修中に、知識も技術も一つひとつ身に付けていきたいと思います。分からないこともその場で質問して、解決しています。

社会経験豊富な同期生たち

第6期生までは年齢が20代から40代までと幅が広かったのですが、第7期生は全員40代以上。そのため、さまざまな職歴を持つ同期が集まり、お互いを思いやる関係です。一人で就農を目指していたら心細かったかもしれません。でも、一緒に頑張る人たちが近くにいるのは心強いことです。

石川堅士さん
石川堅士さん
もちろん就農したら一人でやらなければなりません。今後それぞれが別の地域で就農しても、「みんなも頑張っているから自分も頑張ろう」という心の支えになりそうです。

消費者と対話できる農業を営みたい

石川堅士さん

撮影:上溝恭香

東京で農業経営をすることの大きな利点は消費者が近いこと。石川さんは、直接消費者と会話できる環境で販売することが夢だと語ります。

石川堅士さん
石川堅士さん
経営を安定させるために、スーパーなどへの出荷を軸にしながら、庭先販売などを通じて直接消費者と会話できればと思っています。
おいしかった、という言葉をもらえれば励みになります。

まだ具体的なことは決まっていませんが、あきる野市で就農して、スイートコーンやタマネギ、ジャガイモ、トマト、葉物野菜などの栽培を考えているという石川さん。消費者に近い東京の環境を生かし、人と人とのつながりを大切にする農業を思い描いています。

 

Sponsored by 公益財団法人 東京都農林水産振興財団 東京農業アカデミー八王子研修農場

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