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「なぜかお金が残らない」農園の共通点。高価な機械を買う前に、毎朝10分の“アレ”を見直してください


「今年は利益が出たから、新しいトラクターを入れようか」 「補助金が通ったから、選別機を更新しよう」 経営のご相談を受けていると、こういう話をよく耳にします。

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株式会社クリアー 代表取締役
東 直斗(ひがし なおと)

西研究所公認MGインストラクター。 和歌山県田辺市出身。ソフト開発会社でエンジニアとして勤務の後、(株)藤原農機(現:GROWLAND)にて、農機具の仕入販売に加えて修理やEC・物流運営・宅配レンタル事業の開発など経営幹部として経験し、グループ企業として株式会社クリアーを設立。 「経営者の家庭教師」として、会計や経営の知識に加えて地方ビジネスの知見、DXやデータ分析の知恵、豊富な実務経験を活かして各地で個別企業支援を行う。…続きを読む

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0円で利益を増やす方法が足元に転がっている

その投資は本当に「今」必要?

農機具屋として10年間現場を見てきた僕からすると、正直、「ちょっと待ってください」と言いたくなる瞬間があるんです 。

もちろん、必要な投資はどんどんすべきです。でも、その投資は本当に「今」必要なんでしょうか?

 

数百万円の投資の前にできる「環境整備」

数百万円の機械を入れる前に、0円で利益を増やす方法が足元に転がっていることがよくあります。
それは、「農地や倉庫を美しく保つこと」です。
精神論ではありません。これは、製造業として利益を残すための、極めて論理的な「経営戦略」の話です。

綺麗な農園は、なぜか必ず儲かっている

農家さんの倉庫で気づいた「ある法則」

農機具屋時代、修理や納品で本当にたくさんの農家さんの倉庫に入らせてもらいました 。そこで気づいた「ある法則」があります。

正直な話、「散らかっているけど、なぜか儲かっている」という農家さんは、たまにいらっしゃいます。

利益と環境の美しさの明確な関係性

ですが逆に、「環境整備が行き届いていて綺麗なのに、儲かっていない農園」というのは、ほとんど見たことがありません。
これは偶然ではないはずです。
綺麗にしておけば、必然的に「儲かりやすい環境」になる。つまり、利益と環境の美しさには明確な関係性があるのです。

農業における「美しさ」とは「機能美」のこと

農業は「製造業」であるという視点

農業における美しさとは機能美である

 

僕が言う「美しさ」とは、インスタ映えするような綺麗さのことではありません。
「最短の手順で、目的に到達できる状態になっているか」という機能美のことです。
農業は自然相手の仕事ですが、作業プロセス自体は「製造業」と同じです 。

トヨタなどの優れた工場を見てください。床にチリ一つ落ちていないのは、見た目のためだけではなく、それが最も生産性が高い状態だからです。

ポイント

  1. 必要な道具が、手を伸ばせば届く場所にあるか
  2. 作業動線の上に、邪魔な資材が置かれていないか
  3. 誰が見ても、在庫の数がひと目で分かるか

「探す時間」がもたらす年間コストのロス

もし、倉庫の中で「あれ、どこ行ったっけ?」と探す時間が1日10分あるとしたら、年間でどれだけのコストロスになるでしょうか。
散らかった倉庫で高価な機械を導入しても、その機械のスペックを最大限に発揮することはできません。

探す時間がもたらす見えない損失

【実録】「カラーテープ」一本で作業効率が激変した話

道具の使い方が雑…という社長の悩み

ある農園さんから、「従業員の教育をしてほしい」と依頼されたときの話です 。

「道具の使い方が雑だ」「仕事に対する意識が低い」と、社長さんは悩んでおられました。

現場を見に行くと、倉庫の中は雑然としていて、在庫管理の基準もなく、道具も置き場所が決まっていませんでした。

大掃除ではなく「毎朝10分の習慣」にする

そこで僕は、研修をする前に、こう提案しました。
「社長、毎朝10分だけでいいので、従業員さんと一緒に倉庫の整理をしましょう」
ポイントは「大掃除」ではなく「毎日の習慣」にすること 。 そして、具体的に一つ、ある工夫をしました。

導線を視覚化して「置き場」のルールを作る

「最短ルートになる導線に、カラーテープを貼る」ということです。
ただ掃除をするだけでなく、「ここからここまでは通路だから、絶対に物を置いてはいけない」と視覚的にわかるようにテープで区切ったのです。
たったこれだけのことですが、効果は絶大でした。
フォークリフトの通り道が明確に確保されたことで、移動がスムーズになり、在庫管理や農作物の選別作業が楽に、そして早くなりました。
「ここに物を置いたら邪魔になる」ということが誰の目にも明らかになったからです。

環境が変われば、人の意識も勝手に変わる

環境(ハード)が意識(ソフト)を変える

口うるさく指導しなくても、環境(ハード)を整えることで、従業員さんたちの意識(ソフト)が変わりました。
同じ人員、同じ設備なのに、作業効率が上がり、ミスが減ったのです。

整理整頓は立派な「経営判断」である

「倉庫を綺麗にする」というのは、単なる掃除ではありません。
「一番効率よく利益を生むための生産ラインを構築する」という、立派な経営判断なのです。
これをせずに人を増やしたり機械を買ったりしていたら……と考えると、少し怖くなりませんか?

ハードがかわればソフトもかわる

まずは「仕事場の景色」を見直してみよう

あなたの農園は「最短ルート」になっているか?

農業も製造業です。仕事場での美的感覚を持つことは、経営者としての必須スキルだと思ってください。
あなたの農園の倉庫、ハウス、軽トラの中。
それは「最短ルートで利益を生み出す」配置になっていますか?

明日からできる、10分間の環境づくり

もし、「ちょっと散らかってるな」と思ったら、新しい機械のカタログを見る前に、まずは明日の朝、10分だけ整理の時間を作ってみてください。ホームセンターでカラーテープを買ってくるだけでも、景色は変わるはずです。
そこには、投資以上のリターンを生むヒントが隠れています。

\ 経営のモヤモヤ、一緒に整理しませんか? /

株式会社クリアー 代表・東直斗が、あなたの農園の数字と仕組み、そして「環境」を一緒に整えます。
「ウチの倉庫、どこから手を付ければいい?」というご相談も大歓迎です。
👉 株式会社クリアー 公式サイト

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