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かわいくておいしい野菜づくり #02 プランターで始める


「菌ちゃん農法って聞くと難しそうだけど、やることはすごくシンプルなんです。」——前回に引き続き、和歌山県で有機農業をしているAyaさんにお話を伺いました。

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AGRI PICK 編集部

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第2回のテーマは、畑がなくてもベランダやお庭のプランターで始められる「菌ちゃん農法」。子どもに安心でおいしい野菜を食べさせたい。でも畑はないし、農業の経験もない……。そんなお母さんにこそ知ってほしい、土づくりから始める野菜づくりのお話です。

🌲山は肥料を使っていないのに、なぜ豊かなの?

山は肥料を使っていないのに、なぜ豊かなの?
「山って、誰も肥料をあげていないのに木も草も元気に育っていますよね?

あれは、土の中の”菌ちゃん”——糸状菌(しじょうきん)という微生物たちが、落ち葉や枝を分解して良い土に変えてくれるから

同じことを、プランターの中でもできるんじゃないか? それが菌ちゃん農法の考え方なんです」とAyaさんは話します。

山の元気の秘密は菌ちゃんでした

菌ちゃん農法とは、土壌中の糸状菌などの微生物の力を借りて、肥料や農薬を使わずに野菜を育てる自然農法のこと。

竹や小枝、枯れ葉といった有機物を土に入れて、菌が繁殖しやすい環境をつくるのがポイントです。

🐛 元気な野菜には、虫がつかない?

元気な野菜には、虫がつかない?

「なぜ農薬を使うかというと、虫がつくから。じゃあ、なぜ虫がつくかというと、植物が元気じゃないからなんです」

Ayaさんによると、虫には消化吸収の機能が弱く、不健康な野菜が出す物質に害虫はよってくる性質があるそうです。化学肥料で見た目だけ整えた野菜は、実は虫を呼びやすい状態になっていることも。菌ちゃん農法で土から元気にしてあげれば、野菜自身の力が高まり、虫がつきにくくなるといいます。

「外見ばかりきれいなものが売れる時代だけど、私は本物をつくりたいんです」

🌱 プランターなら、もっと気軽に始められる

畑がなくても大丈夫。ベランダが農園に!

Ayaさんは畑で菌ちゃん農法に取り組んできましたが、高畝(たかうね)づくりは機械を使わず手作業だったため、かなりの重労働。菌が安定するまではトライアンドエラーの連続で、気候にも左右され、結果もすぐには出なかったそうです。

「でも、プランターだったらハードルがぐっと下がります。畑でやることを、小さなプランターの中でやるだけですから。土の量が少ない分、気軽にチャレンジできますよ」

🛒 用意するもの

用意するもの

必要なものはとてもシンプルです。

プランター

:大根が育てられるくらいの深さがあるもの。カラフルな不織布プランターを使えば、ベランダが華やかになります。好きな色を選ぶのも楽しみのひとつ。小さすぎると土の量が足りないので、ある程度の大きさは確保してくださいね。

有機物

竹、小枝、枯れ葉など。公園や道路に落ちているものでOKです。除草剤が使われていなさそうな場所のものを選びましょう。竹なら確実。杉の葉は空気が入りやすくておすすめです。うまべらしの木を切った木屑なども使えます。5cm〜10cmの厚みで入れるイメージです。

軽石

プランターの底にネットに入れて敷くと水はけがよくなります。籾殻でも代用できます。

黒マルチ

ホームセンターやダイソーで手に入ります。小さいサイズならダイソーが便利。黒いゴミ袋でも代用OK。湿気と保温を保つために使います。

ホームセンターで有機の土を買って混ぜるとさらに手軽です。ただし、化学肥料が入っている土だと菌がうまく育たないので、そこだけ注意してください。

⏱ 土づくりは30分。あとは待つだけ

プランターでの土づくり

プランターの土作りの順番。

  1. プランターの底に軽石を敷く
  2. 小枝
  3. たっぷりの落ち葉や枯れ枝

 

「こんなんでいいの?って思いますよね(笑)」とAyaさん。作業自体は30分ほどで完了。あとは約3カ月、菌が育つのを見守るだけです。菌の繁殖は決してハードルが高くないそうなので、気負わずに待ちましょう。

あとは待つだけ。菌ちゃんを育てよう

📅 土づくりのスタートはいつ?

土づくりのスケジュール

菌の繁殖には気温が必要なので、スタート時期は大切です。

目安として、3月に土づくりをスタートすれば6月ごろから野菜づくりを始められます

紀南エリアなら12月に土づくりを始めても、5月ごろには準備が整います。

マルチをかけて保温すると菌の広がりが早まり、肉眼でも確認できるようになるそう。

白い糸のようなものが土の表面に見えたら、菌ちゃんが元気に育っているサインです。

🥬 何が育てられる?

まずは、小松菜やラディッシュから

土さえできてしまえば、あとは普通の野菜づくりと同じ。水やりをして育つのを待つだけです。

Ayaさんのおすすめは、まず小松菜やラディッシュ。20日ほどで収穫でき、初めてでも成功しやすい野菜です。相性の悪い組み合わせでなければ混植もOK。トマトを育てるなら、ハーブとの組み合わせがおすすめだそう。

うれしいのは、連作もできること。土を少しずつ足していけば、同じプランターでずっと野菜を育て続けられます。腐食が減ってきたなと感じたら、枯れ葉や小枝を追加してあげてください。追加の目安としては、年に1回程度です。

💕 まずは一つ、プランターから

枯葉ひとつかみから安心な食卓

「土さえつくれば、あとは一緒。ほぼ、土づくりなんです」とAyaさん。

プランターでの菌ちゃん農法はまだ始めて1年ほどだそうですが、手応えは十分。枯れ葉を少しかき分けて、種をまく。

たったそれだけで、子どもと一緒に安心な野菜が育てられるなんて、ちょっとワクワクしませんか?

Ayaさんは今後、土づくりキットの販売も考えているとのこと。活動の様子はInstagramで発信しています。

👉 AyaさんのInstagram:sanchu_farm

難しい知識も、特別な道具もいりません。まずはプランターひとつ、枯れ葉ひとつかみから。小さな一歩を踏み出してみませんか?

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