スーパーL資金とは
スーパーL資金を利用できる人
スーパーL資金は、認定農業者(農業経営改善計画を作成して市町村長の認定を受けた個人・法人)が利用対象です。個人の場合は、筆記記帳を行っていること、または今後簿記記帳することが条件です。対象になる用途は?ソーラーシェアリングにも使える!
スーパーL資金の対象となる事業は、以下の通りです。農業事業だけでなく、農地に太陽光パネルを設置し、農業収入と売電収入の両方を得られる「ソーラーシェアリング」の設備投資にも活用できます。使いみち | 具体例 |
農地など | 取得、改良、造成 |
施設・機械 | 農産物の処理加工施設、店舗などの流通販売施設 |
果樹・家畜など | 購入費、新植・改植費用、育成費 |
その他の経営費 | 規模拡大や設備投資などに伴って必要となる原材料費、人件費 |
経営の安定化 | 負債の整理(制度資金は除く)など |
法人への出資金 | 個人が法人に参加するために必要な出資金などの支払い |
借入金利(年)
令和2年11月11日現在の金利は、一般で0.16~0.30%、利子助成を受けた場合は特例で0%です(注:貸付実行日から5年後の前日まで)。実質無利子の「人・農地プラン」
また、スーパーL資金の中には、条件を満たせば実質無利子で融資を受けることができるプランもあります。平成31年度において「実質化された人・農地プラン」などに基づき、競争力・体質強化に向けて意欲的に生産拡大などに取り組む農業者は、助成により貸付当初5年間は金利負担が実質無利子、6年目以降は通常の金利となります。
「人・農地プラン」とは、農業者が話合いに基づき、地域農業における中心経営体、地域における農業の将来の在り方などを明確化し、市町村により公表するものです。
「実質化プラン」とは、市町村により「農地の所有者などへの今後の農地利用のアンケートを実施」し、「地図による現状把握の上で、農地を集約化する方針を作成」することにより、実質化されたものです。
TPP など対策特別枠
新たに規模拡大や農産物輸出などの経営展開に意欲的に取り組む農業者に対して、貸付当初5年間の金利負担が実質無利子となる制度です。ただし、利子助成の上限は2%で、超過する場合は実質無利子ではない場合があります。返済期限
返済期限は25年以内で、そのうち「元金返済が猶予され、利息だけを払い込む期間」である据置期間は10年以内です。借入限度額
借入限度額は、個人の場合は3億円(複数部門経営など特認は6億円)、法人の場合は10億円(特認20億円、民間金融機関などの協調融資の状況に応じて30億円)です。農業近代化資金との違い
農業近代化資金との違いは、返済期限と対象者です。農業近代化資金の返済期限は15年以内で、認定農業者だけでなく主業農業者(農家所得の50%以上が農業所得で、年間に60日以上自営農業に従事している65歳未満の世帯員がいる農家)も利用できます。無担保・無保証人制度も設けられている
スーパーL資金の中には、無担保・無保証人で融資を受けられる制度があります。クイック融資制度
クイック融資制度は、500万円までであれば無担保・無保証で融資を受けられる制度で、最速1週間で融資可否の回答を受けられます。対象者は、スーパーL資金の借入者要件を満たし、企業経営診断手法(スコアリング手法)による判定が一定水準以上となった人が対象です。資金の用途は、スーパーL資金と同様です。円滑化貸付制度
円滑化貸付制度も、経営が良好な場合に無担保・無保証人で融資を受けられる制度です。この制度による融資の残高がある場合でも、限度額の範囲内で繰り返し利用できます。農業経営改善計画の目標水準に達しており、過去5年間において制度資金の延滞がない者を対象としており、個人の場合は、限度額は2,000万円、法人の場合は、4,000万円~1億円で、過去3期(災害など特殊年を除く)の通算農業所得が黒字(法人の場合は通算当期利益が黒字)であることなどが要件です。