目次
- MitsuyaNao
埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む
形と色合いにうっとり!オレガノ・ケントビューティ栽培の魅力
オレガノ・ケントビューティは、イギリス南東部のケントで作り出されたといわれている、シソ科オレガノ属の園芸品種です。オレガノには、料理のスパイスとして使われるオリガヌム類、マヨナラ類、観賞向きのアマラスク類があり、ケントビューティはアマラスク類の一種にあたります。花のように見えるのは、葉が変化したほう葉(ガク)と呼ばれる部分です。このほう葉のすき間から、紫色の小さな花が6~7月に咲きます。毎年芽吹く多年草
オレガノ・ケントビューティは多年草なので、一度植えれば毎年楽しむことができます。地面を這うように茎が伸びていき、草丈は10~30cm程度。冬には地上部が枯れてしまいますが、春にまた新しい芽が出てきます。日当たりで色が変わる
花のように見えるほう葉の部分は、日当たりによって色が変化します。太陽光をしっかり当てるとピンク色が出やすいですよ。逆に、光が届きにくい場所ではグリーンになります。オレガノ・ケントビューティの楽しみ方
庭植え・鉢植え
オレガノ・ケントビューティは、ほう葉の部分が垂れ下がるように咲きます。高さがある花壇や鉢の縁に植えて、こぼれるような姿を楽しむのがおすすめです。寄せ植え
寄せ植えに使うときも、ほう葉の部分が垂れ下がる性質を利用して、鉢の手前に植えましょう。あえてビビットな色合いの花とは組み合わせず、白、淡いピンクやパープル、シルバーリーフなどと一緒に、ロマンチックにまとめると美しいです。ハンギング
ハンギングプランターからあふれるように育てて、高さがある場所でボリューミーな姿を楽しみましょう。花がない時期でも存在感のあるハンギングに!切り花
オレガノ・ケントビューティの切り戻した枝は捨てずに、花瓶などに挿して飾りましょう。やさしい色合いのほう葉が部屋になじみ、おしゃれな空間を演出してくれます。枝がたくさんあるときは、花束のようにしてもすてきです。ドライフラワー
多くの花はドライフラワーにすると色がくすんでしまいますが、オレガノ・ケントビューティの場合、ほとんど退色がありません。きれいに育ったら、ぜひドライフラワー作りにも挑戦してくださいね。オレガノ・ケントビューティの栽培カレンダー
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
植え付け・植え替え・株分け | ● | ● | ● | ● | ||||||||
肥料 | ● | ● | ● | ● | ||||||||
植え替え | ● | ● | ● | ● | ||||||||
挿し木 | ● | ● | ● | |||||||||
開花時期 | ● | ● |
オレガノ・ケントビューティの育て方
オレガノ・ケントビューティは、地植えより鉢植えで育てるのがおすすめです。なぜなら暑さに弱く、寒冷地では寒さで枯れることもあるため、季節ごとに場所を移動させたほうが管理しやすいからです。日当たり・水やりにも気を配りましょう!
植え付け
3~4月、もしくは9月中旬~10月中旬が植え付けの適期です。過湿になると根腐れしやすいため、水はけの良い土づくりを心がけましょう。山野草の土か、培養土にパーライトや軽石を混ぜたものを使うのがおすすめです。おすすめのオレガノ・ケントビューティの苗
オレガノ・ケントビューティ 苗
オレガノ・ケントビューティーの苗の3個セットです。小さなポットに植えられた状態なので、届いたら一回り大きな鉢に植え替えましょう。
・内容:3号ポット苗×3個
・内容:3号ポット苗×3個
日当たり
オレガノ・ケントビューティは、日当たりでほう葉の色が変化します。しっかり日の光を当てると、ほう葉がきれいなピンクに色付きますよ。逆に日があまり当たらないと、薄いグリーンになります。日光が好きな植物なので、日なたで管理するのが基本ですが、高温が心配な夏の間は半日陰で管理してください。水やり
乾燥気味の環境を好む植物です。鉢植えの場合は、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりしますが、頻繁にあげ過ぎると根腐れするので注意しましょう。また、夏は気温が高い昼間の水やりを控え、涼しく蒸れにくい朝か夕方に行ってください。地植えの場合は、極端に乾燥するとき以外水やり不要です。肥料
春と秋に、緩効性化成肥料を置き肥します。肥料はこまめに与えず、控えめにしましょう。チッ素が多くなると枯れてしまいやすいので注意してください。花がら摘み
オレガノ・ケントビューティの小さな紫色の花は、咲き終わるとしおれてきます。こまめに花がら摘みをしましょう。切り戻し
蒸れに弱い植物なので、花がひと通り咲き終わったら、風通しを良くするためにも切り戻しを行いましょう。株元の茎が全体の3分の1程度(約5cm)残るように、思い切ってカットします。病害虫
病害虫の心配はほとんどありませんが、高温・多湿の環境下では病気にかかりやすくなります。病気の部分は気付いた時点で取り除き、乾かし気味に育てましょう。増やし方
株分け
株分けの時期は、植え付けや植え替えと同じ、3~4月もしくは9月中旬~10月中旬です。生長したオレガノ・ケントビューティの根を傷つけないように掘り上げて、はさみなどで切り分け、それぞれ別の苗として植え付けます。挿し木
4~5月か、9月頃に行います。木質化していない緑の若い茎を選んで、10cmくらいの長さでカット。下のほうの葉を取り除いてから、切り口を水に約半日浸します。その後、葉をとった節が埋まるように挿し木用土へ挿して、土の表面が乾かないよう日陰で管理しましょう。オレガノ・ケントビューティを長く楽しむコツ
夏越し
オレガノ・ケントビューティは、高温多湿な環境は不得意です。夏越しは、必ず知っておきたい大切なポイント。次のような管理を心がけてくださいね。・梅雨:雨が当たらない軒下に移動させる
・真夏:涼しい半日陰に移動させる
・真夏:水やりは、蒸れやすい昼間にせず、朝か夕方に行う