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自家製キウイを栽培しよう!家庭菜園向きのビタミンたっぷりフルーツ


果実の中でもトップクラスの栄養を含んでいキウイフルーツは、家庭菜園でも栽培できます!キウイの種類や受粉について、棚の仕立て方、上手に実を付けるための剪定方法、収穫前に行っておきたい作業など、キウイの育て方を徹底解説します。

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MitsuyaNao

埼玉県の山奥で、約1反のブルーベリー畑を管理しています。ハイブッシュとラビットアイを約20品種栽培中。野菜、花、ハーブなども育てています。AGRI PICKでは、家庭菜園や園芸の初心者に向けた記事を中心に担当。他メディアでも多数執筆中。…続きを読む

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テーブルの上のグリーンがキレイなキウイ

出典:写真AC
若返りのビタミンといわれるビタミンEや、塩分の取り過ぎ防止になるカリウムなど、美容と健康にうれしい栄養がたっぷり含まれているキウイ。南国のフルーツというイメージかもしれませんが、日本でもたくさん栽培されていて、家庭にもおすすめの果樹なんです!植え付けや剪定、棚の作り方など、キウイ栽培のポイントを紹介します。

キウイは病害虫が少ない!ベランダでも育てられる

ベランダに実るキウイ
出典:Pixabay
キウイは生育旺盛で、病気や害虫の被害も少ない家庭向きの果樹です。庭先で手間をかけずに育てられますよ。鉢での栽培も可能なので、地植えできなくても、ベランダや玄関周りに日当たりのいいスペースがあれば大丈夫!しかもキウイは、身近なフルーツの中でもトップクラスの栄養素充足率です。ぜひ家庭での栽培にチャレンジして、自家製キウイを好きなだけ堪能しちゃいましょう♪

キウイの種類|2品種以上一緒に植えよう!

キウイはほとんどの品種が「雌雄異株(しゆういしゅ)」といって、おしべとめしべの片方しかありません。そのため栽培するときは、雄の品種と雌の品種を一緒に育てる必要があります。開花時期が重なる品種同士でないと意味がないので、組み合わせに気をつけましょう!

ヘイワード

果肉がグリーンのヘイワード
出典:写真AC
日本で一番広く栽培されている、スタンダードな品種です。果肉は緑色で、保存性が高く、八百屋やスーパーでもこのキウイが多く販売されています。雄品種の「トムリ」と組み合わせて植えましょう。

おすすめの苗

ヘイワード 雌 苗

一般的な果肉がグリーンのキウイです。これは実を付ける用のメス品種なので、受粉用に「トムリ」というオス品種も植えましょう。

・サイズ:12cmポット

ゴールデンキング

果肉が黄色いゴールデンキング
出典:写真AC
果肉が黄色いゴールデンキウイのひとつです。普通のキウイより高糖度で、甘みと酸味の両方が強く、香りもいいのが特徴。黄色系雄の品種「孫悟空」「ロッキー」「マック」と組み合わせて植えるのがおすすめですよ。

おすすめの苗

ゴールデンキング 雌 苗木

開花時期が早く、収穫時期は10月下旬で、糖度と酸味も強い品種。樹上でかなり甘みが出るので、長く置いてから完熟したものを収穫すれば、追熟させる必要なし!鉢植えもできますが、地植えして棚で大きく育てると、1本から100個以上収穫できます。受粉樹としては、マックやロッキーがおすすめ。

・内容:4~5号ポットの苗木1本

レインボーレッド

種の周りが赤いレインボーレッド
出典:写真AC
珍しいキウイを育ててみたい人におすすめ!果肉の外側は黄緑ですが、内側(種の周り)は赤く染まっている変わった品種です。おいしさと栄養価の高さで注目されている次世代キウイですよ。キウイ特有の酸っぱさと硬さがなく、トロッと甘い味です。

キウイの栽培カレンダー

関東より北の寒冷地では11~3月、それより西の地域では10~12月ごろに植え付けましょう。
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
肥料
剪定
収穫

キウイ栽培の基本

収穫前のキウイ
出典:写真AC

日当たり・植え付け・土

よく日が当たり、強い風の当たらないスペースで栽培しましょう。大きく掘った植え穴に堆肥などを混ぜ込み、雄株と雌株の間は広めに3mくらい開けておきます。鉢植えで育てるときは、8号以上の容器と、園芸用培養土7:赤玉土3の割合で混ぜた土を使うといいです。

水やり

地植えなら、極端に乾燥するとき以外は水やりしなくて大丈夫ですが、夏場に水切れすると葉が落ち、収穫できなくなってしまいます。鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。

肥料

年に2~3回の追肥が必要です。12月頃に油粕や骨粉などの緩効性有機質肥料、2月と6月頃に化成肥料を与えるといいでしょう。

失敗しない油粕や骨粉の使い方をチェック!

キウイ棚の仕立て方と剪定


地植えなら「棚仕立て」

ニュージーランドのキウイ畑
撮影:AGRI PICK特派員
地植えしたキウイは、藤やぶどうの栽培でも使われる「棚」につるを絡ませて仕立てるのが基本です。
まず、棚の中央に苗を植え、則枝を取り除きながら、主幹だけを1本まっすぐ上に伸ばしていきます。主幹が棚に届くまで大きくなったら、主幹を棚下で水平に倒し、曲げた部分の葉腋から出た副梢を第2主枝として、主幹(第1主枝)と反対方向に誘引しましょう。T字にするイメージです。

果樹栽培におすすめのパーゴラの作り方はこちら!

    鉢植えなら「行灯仕立て」や「トレリス仕立て」

    鉢植えの場合も、フェンスなどにつるを絡ませていきましょう。鉢を囲うように立てた支柱に絡ませる「行灯仕立て」や、トレリスに絡ませる「トレリス仕立て」があります。キウイはつるが太く、アサガオに使うような細い行灯立て用の支柱だと強度が不安なので、丈夫なアイアン製のオベリスクを使うのもおすすめですよ。

    トレリスやオベリスクの使い方や、おすすめアイテムはこちら!

        剪定

        12月下旬~2月に剪定しましょう。その年に果実をつけた節からは発芽しないので、その枝の先端は切り戻します。また、前年に果実を付けなかった枝は、付け根から8~10芽を残して切り戻しましょう。
        キウイは成長が早く樹勢も強いので、放っておくと枝がごちゃごちゃに絡んでしまいます。どの枝から切ればいいのか、慣れないうちは難しく感じますが、実が付きそうな枝を全部残そうとせず、重なり合ったり絡み合ったりしている枝はカットしてしまいましょう。

        キウイの収穫準備

        キウイの花
        出典:写真AC

        摘蕾(てきらい)

        おいしくて大きい果実を収穫するには、育てる実を絞りましょう。5月ごろに収穫用の木の花が咲いたら、葉4~5枚に対して、花が一つになるように摘蕾します。

        人工授粉

        収穫用の木(雌品種)に、受粉用の木(雄品種)の花粉を、人の手で付けてあげましょう。タイミングは、花が3~5分咲きになったころと、満開のころの2回です。摘み採った雄花1個で、雌花5~10個の受粉に使えます。

        収穫のタイミングと保存方法

        おいしそうに実ったキウイ
        出典:写真AC
        キウイの収穫は10月下旬~11月ごろです。皮の色が茶色になったら、まだ硬いうちから収穫します。2週間程度、追熟させてから食べましょう。リンゴやミカンと一緒にビニール袋へ入れておくと、熟すのが早まります。皮を軽く押して、柔らかさを感じたら食べごろですよ。
        ゴールデンキングやレインボーレッドの場合は樹上で完熟するので、収穫後の追熟は不要です。

        キウイの長期貯蔵

        ビタミンたっぷりのキウイやフルーツを食べる
        出典:写真AC
        キウイは保存が効きます。ビニール袋に入れ、10℃前後のところで乾燥しないように貯蔵すれば、2月ごろまで食べることができますよ。収穫のときに皮を傷付けてしまうと、長期保存できなくなるので気を付けましょう。

        種からの栽培は難しい!苗からしっかり育てよう

        キウイは種から栽培するのは難しく、ほぼ行われていません。初めて育てるときは、購入してきた苗を植え付けましょう。剪定や誘引は感覚が掴めるまで大変ですが、病気の被害を受けにくく、果実の長期貯蔵もできます。ぜひ育ててみてくださいね!

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