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- AGRI PICK 編集部
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メーカー別おすすめの除草剤と、効果的な使い方は、下記の記事をチェックしてみてください。
サンフーロンってどんな除草剤?成分や竹・スギナへの効果を解説!
サンフーロンは、茎葉から浸透し根まで枯らす液剤タイプ!
除草剤には、粒剤タイプやそのまま使える液剤など、たくさんの選択肢がありますが、「サンフーロン」は希釈して使う液剤タイプの除草剤です。すでに生えている雑草に直接散布することで、液剤が茎や根から浸透し、根までしっかり枯らします。そのため、頑固な竹やスギナにも効果を発揮するのです。散布後は、晴天時なら6時間ほどで成分が吸収され、ほとんどの雑草は1週間ほどでカラカラに枯れてしまいます!
サンフーロンの成分
上記でも述べたように、サンフーロンは有効成分のグリホサート(グリホサートイソプロピルアミン塩)でできている除草剤です。グリホサートはアミノ酸であるグリシンとリン酸が結合したもので、植物にだけ作用するのが特徴です。茎葉から吸収されたグリホサートは根まで浸透し、植物全体を枯らします。雨には強いの?
サンフーロンは土壌ではなく、雑草自体に散布する「茎葉処理型」。雑草の根まで完全に吸収されるには、約6時間ほどかかります。吸収される前に雨が降ってしまうと、せっかくの有効成分が流れてしまうため、散布は晴れの日に行いましょう!サンフーロンで効果が出る雑草|竹やスギナは除草できる?
サンフーロンで除草することができる主な雑草を表にまとめました。それぞれに適した希釈倍率と散布時期の目安も併せてお伝えします!雑草の種類 | 稀釈倍率 | 散布時期の目安 |
竹 | 原液(希釈せずにそのまま) | 6~8月 |
スギナ | 25倍 | 4~5月 |
ササ(シノ) | 30倍 | 9~12月 |
クズ | 50倍 | 8~10月 |
チガヤ | 50倍 | 6~7月 |
セイタカアワダチソウ | 50倍 | 8~10月 |
ツユクサ | 50倍 | 5~8月 |
ヤブガラシ | 50倍 | 7~9月 |
ハマスゲ | 50倍 | 7~9月 |
ヨシ | 50倍 | 7~9月 |
クログワイ | 50倍 | 9~10月 |
スズメノカタビラ | 100倍 | 3~5月 |
オオバコ | 100倍 | 5~6月 |
ギシギシ | 100倍 | 3~6月 |
タンポポ | 100倍 | 3~4月 |
サンフーロンのラインナップは?
サンフーロンは、散布場所の広さや使用頻度によって選べる5種類の容量が販売されています。容量500ml
容量2L
容量5L
容量10L
容量20L
サンフーロンはコメリやカインズなどのホームセンターで買える?
サンフーロンは、各ホームセンターの仕入れ状況や地域によって、取り扱いのない場合があります。コメリでは、現在サンフーロンは扱っていませんが、カインズでは2.5L容量とスプレー容器に入った2種類を販売しています。これらはカインズオリジナル商品で、パッケージや容器の形が公式と異なるほか、使用方法も稀釈せずにそのまま使えるようになっています。店頭販売のほか、カインズの通販サイトでも入手することができますが、人気商品のため在庫切れの場合もあるようです。
サンフーロンの価格(値段)|ほかの除草剤と比較!
有効成分が同じグリホサート系の除草剤4つを比較し、表にしてみました。全て希釈して使用するタイプで、内容量は5Lの物を比較しています。こうして比較してみると、農地にも使えて即効性もある「サンフーロン」が一番バランスが取れていると言えるのではないでしょうか。価格はラウンドアップより安く、効果もほとんど一緒なので試しに使用してみる価値はあると思います!
除草剤 | サンフーロン | ラウンドアップ | グリホエースPRO | 枯れ太郎 |
成分 | グリホサート系 | グリホサート系 | グリホサート系 | グリホサート系 |
農地散布の不可 | 可 | 可 | 可 | 不可 |
性質 | 即効性 | 即効性 | 遅効性 | 遅効性 |
分解性 | 自然分解 | 自然分解 | 自然分解 | 自然分解 |
参考価格 | 5,000円前後 | 8,000円前後 | 3,500円前後 | 3,000円前後 |
サンフーロンの価格がラウンドアップよりも安い理由は?
サンフーロンはラウンドアップと同様、即効性のあるグリホサート系の農薬です。しかし、両者を比べるとサンフーロンのほうが価格が安く、コスパに優れています。実は、サンフーロンはラウンドアップの「ジェネリック製品」。グリホサート農薬の開発元である「ラウンドアップ」の特許が切れたため、ほかのメーカーもグリホサートを使用した除草剤を製造できるようになったのです。ジェネリック製品は、開発コストなどが大幅に削減できるため、お得な価格で購入できるようになっています。サンフーロンの使い方
「除草剤ってどうやって散布すればいいんだろう?」と、初めての方は悩むこともあると思います。サンフーロンの使用方法や希釈倍率の目安と、散布する際に必要な道具を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください!主な雑草別・希釈倍率目安と散布面積
まずは、除草したい場所にどんな種類の雑草が生えているかを確認し、それに見合った濃度に希釈しましょう。水量 | 一般的な雑草(100倍) タンポポ、オオバコ、スズメノカタビラなど | しつこい雑草(50倍) セイタカアワダチソウ、ヨモギ | 強雑草(25~30倍) 使用例:スギナ、ササ | 散布できる面積 (広さの目安) |
1L | 10ml | 20m | 40ml | 20平方メートル/6坪 |
4L | 40ml | 80ml | 160ml | 8平方メートル/24坪 |
5L | 50ml | 100ml | 200ml | 100平方メートル/30坪 |
10L | 100ml | 200ml | 400ml | 200平方メートル/60坪 |
20L | 200ml | 400ml | 800ml | 400平方メートル/120坪 |
50L | 500ml | 1L | 2L | 1000平方メートル/300坪 |
100L | 1L | 2L | 4L | 2000平方メートル/60坪 |
散布前に確認!使用上の注意
農薬を使用する際に、植物に付着しやすくする展着剤(てんちゃくざい)というものがありますが、サンフーロンは展着剤を必要としない除草剤です。使用すると、逆に効果が薄れることがあるので注意しましょう。また、作物や花など枯れさせたくない植物に、薬剤がかからないよう十分に気を付けてください。
散布のタイミングは、有効成分が雨で流れてしまうのを防ぐため、天気の良い日が最適。さらに、風の強い日は、周辺に薬液が飛散してしまう恐れがあるので散布を控えてください。
使用手順
- 雑草の種類ごとに適した濃度になるよう、サンフーロンの原液を水で希釈します。
希釈には、きれいな水を使用しましょう。農業用水路の水は避けてください。 - 希釈したサンフーロンを、散布用のスプレーや噴霧器、ジョウロに移します。
- 雑草の葉全体がしっとりと濡れるぐらいになるまで、ムラなく散布します。
希釈から散布まで動画でチェック!
スプレーでの使い方
小範囲なら手動のスプレーを使うと簡単に散布できます。500mlスプレーなら、液剤20mlと水480mlで25倍液となり、ほとんどの雑草に効果抜群です。かかった雑草の根に移行して根まで枯らすので、薬剤がかからないよう注意すれば枯らしたい草だけ枯らすことができます。蓄圧式泡スプレー ガーデンフォーミー
除草剤を泡状に散布できるスプレー。白い泡で撒いた場所が分かりやすく、雑草にしっかり吸着するので効果もアップします。
容量 | 1.5L |
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ジョウロでの使い方
ジョウロでも散布することができます。サンフーロンは、地面に落ちた液剤は自然に分解されるため安心です。除草剤が大量に出てしまわないように、ジョウロの口3分の2をガムテープ等で塞いで使うと無駄なく散布できますよ。土からは吸収されないので、草刈り跡や種まきの時期ではなく、雑草が育っている時期を狙いましょう。散布後はどのくらいで効果が出るの?使える場所は?
散布してから効果が出るまで
サンフーロンは、葉から有効成分を吸収させ雑草を枯らします。薬剤がかかった雑草は早ければ翌日には変色し始めます。雑草が枯れるまでの効果期間は、雑草の種類や散布時期などによって異なりますが、1週間もあればほとんどの雑草をきれいに駆除することができます。