- AGRI PICK 編集部
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育苗箱とは
育苗箱とは、苗を育てるときに使用する浅い箱のこと。プラスチック製が一般的で、大規模農家では数万枚使っているところもあります。水稲用が一般的ですが、野菜に使用することもできます。メリットとしては、育苗箱を使うことで雨や風、害虫から苗を守ることができたり、収穫時期を早めたりすることができます。
育苗箱の種類とサイズ
育苗箱は種類によって保水力や通気性などが異なります。育てる植物によって使い分けますが、中には野菜などの育苗には適さないものもあるので要注意。また、育苗箱を用いてベランダで栽培すると、苗が増え過ぎてしまうことも。育苗箱の種類
積み重ねができて収納も簡単!中苗用育苗箱
ダイヤカット/クリスタルカットの底面保水タイプ!
短期間使用する稚苗用
自作もできる!
発泡スチロールの底面に穴を開けて自作することも可能。ただし、育苗トレーやポットを入れて使うのに適しているため、この育苗箱で直に育苗を行うのは難しいと言えます。育苗箱のサイズ
サイズは長さ580×幅280×深さ280mmのサイズが一般的。51型と呼ばれるものは、長さ506×幅357×深さ80mmで一般的なものよりやや深め。深さがあることから、育苗だけでなく挿し木や挿し芽にも利用することができます。
ほかにも長さ345×幅270×深さ75mmの35型や、長さ265×幅183×深さ77mmの6型などもあります。
育苗箱の使い方
水稲苗の場合
1. 田んぼ10アールあたり20箱の育苗箱を用意し、消毒しておく。2. 床土(とこつち)と肥料を詰め、播種機を使って芽出しをした種を均一にまく。
3. 播種の直前に細めのジョウロなどで十分にしみわたるまで灌水(かんすい)する。
なお、播種してから芽が出るまでに水をやると、土が流されてもみが露出することがあるので、出芽完了までは上から水を掛けないこと。
4. 寒冷な時期はハウス内で、比較的温かな時期は露地で育苗する。
野菜苗の場合
1. 育苗箱の中に種まき用の土を入れる。このとき穴が大きい育苗箱には敷紙やシートを下に敷いてから入れる。2. 割りばしなどを用いて、種まき用の浅い溝を作る。
3. 種をそれぞれの溝にまいて、適度な土で覆う。種まきが終わったら、何の種をまいたのかがわかるように、プレートなどに記載し土に差しておく。
4. 育苗箱の入る大きめの水箱があれば、水を貯めてトレーを入れ土に給水を行う。水箱がない場合は、霧吹きなどで被せた土が流れないように給水を行う。
5. 土が乾燥しないようにこまめに水やりを行う。
使い終わった育苗器の保管
洗浄機でしっかり洗えば長く使える!
育苗箱は使い終わった後の洗浄も大切。一度に100枚以上洗浄するなら洗浄機をおすすめします!大きく分けて手動タイプと自動タイプがあり、どちらも時間短縮できると評判です。