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はと麦茶の効果・効能|自家製はと麦茶の作り方も「おばあちゃんの知恵」に学ぶ、簡単おいしい養生ごはん【管理栄養士監修】

はと麦茶には腎臓を助ける働きがあるとされ、イボや子宮筋腫、むくみ、ダイエット、便秘などの予防にも昔から使われてきました。今回の記事では、はと麦茶の栄養や効能とともに、副作用や妊婦など注意が必要な人、飲み方や作り方について紹介します。「水出し」のいれ方も解説しています。


はと麦茶

写真提供:養生キッチンふうど
ほのかな甘さと香ばしさが感じられる、はと麦茶。ノンカフェインであり、子どもからお年寄りまで幅広い年代の人に飲みやすい、お茶のひとつです。古くから「腎臓やイボ取りによい」といわれ、人々に親しまれてきました。

最近では美と健康に意識の高い人の間でも人気を集めていますが、どのような効能があるのでしょうか。ここでは、はと麦茶の効能や副作用、はと麦茶のいれ方と作り方について紹介します。

はと麦茶の効能|腎臓やイボ、子宮筋腫、むくみへの効果とは

はと麦
出典:写真AC
はと麦茶の原料となるはと麦には「カリウム」が豊富に含まれています。利尿作用があり、腎臓や肝臓の働きをサポートする作用が期待できます。脂質の代謝や、皮ふや粘膜を健やかに保つとされる「ビタミンB2」や、整腸効果が期待できる「食物繊維」も含有しています。

このほか、赤血球の材料であり貧血予防に大切とされる「鉄分」やたんぱく質を作り疲労回復効果も期待できる「アミノ酸」なども含まれています。ほかの穀物に比べて、たんぱく質の量が多いのも大きな特徴です。栄養価の高さから、はと麦は「穀物の王様」と呼ばれることもあります。
※参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020版(八訂)」

はと麦は、中国から日本に伝わった

はと麦は中国では紀元前から薬膳として使われていました。世界三大美女といわれる「楊貴妃(ようきひ)」が好んだことでも知られています。中国から日本に伝わったのは7~8世紀ごろといわれ、江戸時代に貝原益軒によって執筆された書物『大和本草』にも、はと麦のことが記されています。

はと麦茶の副作用は?冷えやすい人や妊婦、アレルギーのある人は要注意!

はと麦茶には体を冷やす作用があるとされています。冷えやすい体質の人は、「ショウガと一緒に煮出す」「お茶を温かい状態で飲む」など、体を冷やさないように工夫するのがおすすめです。
(参考:増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖)

また、はと麦茶の飲み過ぎは子宮の収縮につながる可能性もあるといわれています。はっきりとした研究結果はまだ出ていないようですが、妊娠中の人は気を付けるようにしてください。最後に、はと麦はイネ科の植物なので、イネ科アレルギーのある人は注意しましょう。

イボやほくろ、美肌づくりへの影響は?

はと麦茶といえば、民間療法などでは「イボ取りに使われるお茶」としてよく知られています。これは、はと麦茶に含まれるさまざまな栄養分の働きにより、新陳代謝が高まり肌の再生を助けるからだと考えられています。

漢方では「ヨクイニン」|イボ取りや子宮筋腫の治療に使われてきた

はと麦の外殻を取り除き乾燥させたものは、生薬名「ヨクイニン」と呼ばれ、漢方薬にも使われています。体内の水分バランスを調整する作用や炎症を抑える作用があるといわれ、昔からイボ取りや子宮筋腫、むくみ、肌荒れなどに使われてきました。また、はと麦に含まれる特有の成分を活用して開発した化粧水やせっけん、サプリメントなども登場しています。

ちなみに、イボといってもいろいろな種類がありますが、はと麦は加齢によってできるイボには効果が期待できないという研究結果も出ています。
※参考:論文「ヨクイニンの脂漏性角化症(老人性疣贅)に対する 有効性の文献的検討」

はと麦茶の摂取によるほくろへの影響

ほくろへの影響については、はっきりとした研究結果はないようです。とはいえ、はと麦には美肌づくりに大切とされる栄養がたくさん含まれています。過信は禁物ですが、体の内側から美しくなりたい人にはにぴったりのお茶といえるでしょう。

ダイエットや便秘予防、むくみ予防にも

はと麦茶に含まれるカリウムは、余分な老廃物や水分を排出する作用があるとされています。継続して飲むことにより、ダイエットや便秘予防、むくみ予防への効果が期待できるでしょう。

はと麦茶と麦茶の違い

麦茶は、大麦を焙煎(ばいせん)したものを使ったお茶です。はと麦と大麦はどちらもイネ科の植物という共通点がありますが、はと麦茶と麦茶では、色や風味が少しずつ異なります。一般的には、麦茶よりもはと麦茶のほうが色が薄めで、すっきりとした独特の香りがあります。麦茶にも利尿作用や体の熱を取る効果が期待できます。

自家製のはと麦茶を作ってみよう

はと麦茶
出典:写真AC
はと麦茶が好きな人は、直売所などで売られているはと麦などを利用して、自家製のはと麦茶を作ってみてはいかがでしょうか。手作りすれば、格別の味わいが楽しめるでしょう。ここでは、はと麦茶の作り方を紹介します。



はと麦は家庭菜園でも栽培できます。イネ科の植物なので、米作りと同じような流れです。5月に種をまき、7~8月に追肥をして、9月中旬~10月ごろに収穫します。収穫の目安は、葉が枯れ始めて、全体の7~8割程度が茶色に変わったころです。

はと麦茶の作り方

〈材料〉
・収穫したはと麦 適量


作り方

1. はと麦は枯れた枝など汚れた部分を取り除き、新聞紙などに広げ天日で3~5日程度乾燥させる。
2. 枝からはと麦の粒をはずし、フライパンに入れて弱火で5~10分程度いる。
3. 粗熱が取れたら、ミルサーなどで細かくする。
4. 清潔な保存容器に入れて、湿気に注意して常温保存する。

ポイント

はと麦をいる時は焦げたり、ポップコーンのようにはじけて飛び散ったりする場合もあるので、気を付けてください。香ばしい風味が出てきたらOKです。ミルサーなどの粉砕する機械がない場合は、ティーバッグにはと麦を少量ずつ入れて、上からすりこぎなどでつぶし砕いてください。粒を細かくすることで、成分や風味を抽出しやすくなります。

はと麦茶を飲んでみよう

はと麦茶
写真提供:養生キッチンふうど
はと麦茶はペットボトル入りのものも販売されていますが、ほかの素材とブレンドされているもののなかには、はと麦が少量しか使われていない場合もあります。独特の風味を楽しんだり効能を期待したりするのであれば、手作りした自家製はと麦茶を使うか、「はと麦100%」のものを購入するのがおすすめです。市販品などでブレンドしたものを利用するのであれば、はと麦の割合が多いものを選ぶようにしましょう。

簡単!はと麦茶のいれ方

〈材料〉1杯分
・はと麦(乾燥させていったもの) 大さじ1程度
・水 200cc


いれ方

1. はと麦と水をやかんなどに入れて、加熱する。
2. 沸騰したら弱火にして、3~5分程度煮出す。
3. はと麦を茶こしなどでこせば、できあがり。

ポイント

大きなやかんなどで煮出して、まとめて作り置きすることもできます。できあがったはと麦茶は、早めに飲み切るようにしましょう。夏場など気温が高い時期は、はと麦茶の粗熱を取ってから冷蔵庫で保存してください。煮出す時間を長くすることで風味や成分をしっかりと抽出できますが、同時に苦みが出てしまいます。好みに応じて時間を調整してください。
茶こしがない場合や茶殻を取り出すのが面倒な場合は、はと麦をお茶パックに入れてから煮出すのも手軽でおすすめです。市販のはと麦茶のティーバッグなどを使う場合は、商品の表示にある分量・手順で作ってください。

はと麦茶は「水出し」OK?

市販のはと麦茶のなかには、ティーバッグに水を加えて待つだけで飲める「水出し」ができるように加工されたものもあります。火を使う必要がないので、忙しいときなどにはとても便利です。水出しで作ったはと麦茶は、煮出したものに比べて色が薄めであっさりとした風味になることが多いです。

「発芽はと麦茶」もおすすめ

実は、はと麦茶を長時間煮出しても、成分をなかなか抽出できないといわれています。そこで、市販品のなかにははと麦を発芽させてしっかりと焙煎することで、成分が出やすい状態に加工したはと麦茶もあります。インターネット通販などでもいろいろな種類が購入できるので、飲み比べてみるのもおすすめです。
ITEM
高千穂漢方研究所 発芽はとむぎ茶
独自の特許製法により、はと麦を発芽させて弱熱で長時間焙煎して成分を抽出。クセのないおいしさのはと麦茶です。

・ブランド:高千穂漢方研究所
・内容量:88袋
・重量:610g
・原材料:はと麦・裸麦・クコ葉・クマ笹

こちら私の幼少期から飲んでいます。
私が赤ちゃんだった頃、麦茶で下痢をしてしまうので、薬剤師だった祖母がこれにしなさいと勧めてくれたのが、こちらになります。
ちなみに昔のお茶の名前は「はこ茶」40年以上前からある商品です。
オススメです!


煮出した後の「はと麦」は再利用できる?

煮出した後のはと麦を、そのまま捨てているという人も多いでしょう。でも、コーヒーや緑茶と同じように、はと麦の出がらしは消臭効果があり、再利用できます。乾燥させたものをガーゼやお茶パックなどに入れてから、においが気になる場所においてみましょう。生ごみを処分する際に、悪臭が広がるのを防ぐために、上から出がらしをふりかけておくのもおすすめです。

また、はと麦の香りが残っていれば、お茶パックなどに入れて入浴剤として利用することもできます。このほか、スープや和えものなどに加えて、料理として丸ごと食べ切るという方法もあります。むだのないエシカル消費を実現できそうですね。

はと麦茶をおいしく飲んで、健やかに過ごそう

はと麦茶
出典:写真AC
古くから人々に愛されてきたはと麦茶。香ばしくて飲みやすい味なので、ぜひ普段のお茶として取り入れてみてはいかがでしょうか。はと麦は、家庭菜園でも気軽に栽培できます。はと麦を栽培して、自家製のはと麦茶を作って味わってみるのもおすすめです。はと麦茶をおいしく飲んで、健やかに過ごしたいですね。

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おばあちゃんの知恵

栄養監修 宮崎奈津季
管理栄養士、薬膳コーディネーター。介護食品メーカーで営業を2年間従事した後、独立。レシピ開発、商品開発、レシピ本の栄養価計算などの経験あり。現在は、特定保健指導、記事執筆・監修をメインに活動中。

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松橋 佳奈子

早稲田大学を卒業後、企業とNPOにてまちづくりの仕事に10年以上携わる。その間にバックパッカーとして35カ国を訪問・視察し、世界各地の風土と食文化について考察を深める。2014年に薬膳とおばあちゃんの知恵をベースに「養生キッチンふうど」を立ち上げる。現在は愛知県を拠点とし、風土食やエシカル、ソーシャルビジネスについての執筆活動を行っている。主な資格は、登録ランドスケープアーキテクト(RLA)と国際薬膳師。

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