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ビオラの花色を長持ちさせる剪定と肥料のポイント


ビオラの花色を長く保つには、花がら摘み・冬と春の切り戻し・適切な肥料がポイントです。光や気温の影響も踏まえながら、色が冴える管理のコツをまとめました。 ビオラの花色を長持ちさせるポイント ビオラの花色は、環境や管理のちょっとした違いで変わります。 まずは、花色が薄くなる理由と、それを防ぐポイントを整理しておきましょう。

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さつき

植木屋&ガーデニングライターです。1級造園施工管理技士・2級造園技能士の資格を活かし、植物と暮らしをつなぐガーデニングをお手伝いしています。「何を植えればいい?」「うまく育たない…」そんな悩みに寄り添いながら、植物がもっと元気に育つ小さな工夫やコツを丁寧にお伝えしています。「楽しそう!」「やってみたい!」と思える、実践しやすく役立つ記事を目指しています。…続きを読む

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ビオラの花色を長持ちさせる剪定と肥料のポイント

ビオラの花色を長持ちさせるポイント

ビオラの花色は、環境や管理のちょっとした違いで変わります。

まずは、花色が薄くなる理由と、それを防ぐポイントを整理しておきましょう。

花色が薄くなる主な原因

花色が薄くなる主な原因
ビオラの花色が淡くなるときは、次のような理由が考えられます。
  1. 光不足:紫や黄色の色素が作られにくくなる
  2. 低温:色づきの材料となる糖の蓄積が落ちる
  3. 花がら放置:種づくりが進み、花に回るエネルギーが減る
いずれも、色素の材料が不足する・花へのエネルギーが弱まるという共通点があります。

花を長く楽しむ三本柱

花色を長く保つには、こうした原因に「どう手を打つか」が大切です。

環境(光・温度)は変えにくいですが、株の状態と栄養バランスを整えることで、色あせを起こしにくくできます。

花色を守る三つのポイント
ポイント理由
花がらを残さない種づくりを止め、花へエネルギーを回す
冬に切り戻す若い枝に更新され、色素をつくる力が高まる
リン酸を補う色素づくりや花芽形成の材料を不足させない
三つの対策はそれぞれ、花に力を集める、色が出やすい状態に整える、色をつくる栄養を補うという役割があります。

これらを意識しておくと、春まで安定した花色が期待できます。

ここからは、それぞれの対策をもう少し詳しく見ていきましょう。

花がら摘みで花色を長持ちさせるコツ

花がら摘みで花色を長持ちさせるコツ
まずは、もっとも効果が出やすい花がら摘みのポイントからお話しします。

花色の安定には、株の力を花に向け続けることが大切です。

そのために欠かせないのが花がら摘みです。

種子を作らせないことが花色維持の第一条件

ビオラは、種づくりが始まると花色があせる場合があります。

種を育てるほうに力が回ってしまい、色素の維持や新しい花芽づくりに使うエネルギーが足りなくなるためです。

しぼみかけた花は、色がまだ残っていても早めに外して、種子形成へ進ませないことが大切です。

蒸れと病気を防いで、株を健康に保つ

花がらを残すと湿気がこもりやすく、灰色かび病のきっかけになる場合があります

病気が進むと株全体が弱り、花色どころか生育そのものに影響がでることも。

とくに気温差が大きくなる春先は蒸れやすいので、こまめな花がら摘みが株の健康維持につながります。

花茎は根元から取る

花がらを取るときは、花弁だけではなく、花茎ごと根元から外すのが基本です。

花弁だけを外すと子房が残り、そこから種づくりが進んでしまいます。

見た目はきれいになっても、株のエネルギーが種へ向かってしまい、花色や花もちが悪くなります。

冬(1〜2月)の切り戻し|春の色づきを左右する大事な作業

冬(1〜2月)の切り戻し|春の色づきを左右する大事な作業
冬の寒い時期に株を整えておくと、春の立ち上がりがぐっと良くなり、花色の濃さや花数にも違いが出てきます。

冬に切ると春の花色が濃くなる理由

冬に切り戻しておくと、春は若い枝が中心になり、色がのりやすくなります。

古い枝のまま咲かせるよりも、若い枝のほうが色素をつくる力が強く、花色が冴えやすくなるためです。

さらに株全体がいったんリセットされるため姿が整い、春のボリューム感も出やすくなります。

切る位置の基本|高さの1/2〜1/3を目安に

冬のビオラは、思い切った強剪定ができる時期です。

株全体の高さの1/2〜1/3程度まで切り戻すのが目安です(地域や気温によって加減してください)。

節の近くで切ることで、新しい芽が勢いよく伸び、春の開花がそろいやすくなります。

剪定後は日光・水やり・薄めの液肥を

切り戻し直後の株は、少しつかれた状態になっています。

この回復が春の花色を左右するので、無理をさせない管理が大切です。

剪定後の基本ケア
  1. 日光:よく当てて光合成を促し、回復を助ける
  2. 水やり:土が乾いてから控えめに与え、過湿を防ぐ
  3. 液肥:与えるなら少し薄めにし、根への負担を避ける
無理なく回復させたい時期なので、株にやさしい管理を心がけてください。

春(3〜4月)の軽い切り戻し|色と花数を維持するために

春(3〜4月)の軽い切り戻し|色と花数を維持するために
春はビオラが一気に動き出す時期です。

冬に比べて生育が早いぶん、姿が乱れやすく、花色も薄くなりがち。

ここでは、株を弱らせない範囲で整える「軽い切り戻し」がポイントになります。

切りすぎると弱るので葉を残す

春は気温が上がり、蒸散量が増えるため、冬のような強剪定は向いていません。

葉を多く取りすぎると水分バランスが崩れ、株が弱りやすくなります。

切る場合は最低限にとどめ、葉をしっかり残すのが基本です。

徒長枝だけを選んで短くする

春の切り戻しは、全体を短くするのではなく、徒長した枝だけを軽く整えましょう

伸びすぎた枝を少し詰めることで草姿が整い、日当たりや風通しが良くなるため、花色も安定します。

切る位置は、葉のすぐ上を意識すると自然な姿に仕上がります。

5月以降は切らずに花がら摘みだけ

気温が上がる5月以降のビオラは、剪定によるダメージから回復しにくくなります。

高温に弱い植物なので、強く切るとそのまま衰弱してしまうことも。

この時期は切り戻しは行わず、花がら摘みだけにしておきましょう

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