レタスのおいしい収穫時期|種類別の目安をチェック
収穫が遅れると「トウ立ち(花芽をつけるために茎が伸びる現象)」が起こり、葉が硬くなり苦味が増してしまうことも。
そうならないよう、それぞれの特徴を知って最もおいしいタイミングで収穫しましょう。
玉レタス(結球レタス)の収穫サイン
さらに、外側の大きな葉と中央の玉がほぼ同じ高さになっていれば、結球が十分に進んでいる証拠。
種まきから約70〜80日、結球開始から25〜35日が目安です。
収穫が遅れるとトウ立ちや玉割れが起こり、食味が落ちてしまいます。
リーフレタス(非結球レタス)の収穫サイン
リーフレタスは結球しないため、草丈や葉の伸び具合が目安です。草丈が20〜25cmに育ち、中心の葉がしっかり立ち上がってきた頃が収穫適期。
外葉からかき取っていけば、株の中心から新しい葉が次々と伸びて長期間収穫を楽しめます。
ただし長く置きすぎると葉が厚くなり、かたさや苦味が目立ってきます。
葉がやわらかく色つやが良いうちに収穫するのが一番おいしく楽しめるタイミングです。
ロメインレタス(立ち性レタス)の収穫サイン
ロメインレタスは株が20〜30cmほどに育ち、葉先が軽く閉じ始めた頃が収穫の適期です。定植からおよそ50〜60日が目安ですが、とくに夏場は適期が短く、わずか数日で食味が落ちてしまうこともあります。取り遅れると葉先が黒くなるチップバーン※やトウ立ちが進みやすいため、少し早めの収穫を心がけると、シャキッとした食感とほどよい甘みを楽しめます。
チップバーンとは?
レタスの葉先が黒く枯れたように変色する生理障害のこと。カルシウム不足や気温の変化が原因で起こりやすく、見た目が悪くなるだけでなく食感も落ちてしまいます。収穫のコツ|時間帯と方法
レタスをよりおいしく食べるためには、収穫のタイミングと収穫方法がポイントです。ここでは、収穫に適した時間帯や種類ごとの方法、作業を助ける道具について紹介します。
収穫に適した時間帯
レタスの収穫は、基本的に朝がおすすめ。夜の間に葉が水分をたっぷり吸収しているため、収穫後も鮮度が長持ちします。
夕方に収穫すると甘みが増すともいわれますが、雨や露で葉が濡れていると傷みやすくなるので避けたほうが安心です。
収穫の方法
玉レタスやロメインは、株元を包丁でスパッと切り取ります。リーフレタスは外葉を手でかき取れば、中心から新しい葉が伸びて繰り返し収穫できます。
切り口からは白い乳液がにじみ出ますが、これをそのままにすると変色や傷みの原因に。
収穫後は布やキッチンペーパーで軽く拭き取っておくと安心です。
収穫に便利なグッズ
収穫専用ナイフ
切り口がきれいに仕上がり、後の傷みを防げます。Hanmir セラミック包丁 果物ナイフ フルーツナイフ 錆びない 軽い 持ちやすい 刃渡り約10.5cm
ガーデニング手袋
レタスの切り口から出る白い乳液は、肌に付くとかぶれの原因になることがあります。手袋をしていれば手をしっかり守れるので、収穫作業も安心です。
さらに肘までカバーできるタイプなら袖口の汚れも防げます。
普段のガーデニングにも使えるため、1つ持っておくと重宝します。
ガーデングローブ
収穫後のレタスをシャキッと保つ保存方法
せっかく育てたレタスも、収穫後の扱いを間違えるとすぐにしおれてしまいます。
レタスは水分が多く乾燥に弱い野菜なので、湿度を保ちつつ低温で保存することがポイントです。
ここでは、丸ごと保存・カット保存・便利なグッズ・避けたい失敗例を順にご紹介します。
丸ごと保存のコツ
レタスは切らずに丸ごと保存することで、切り口から水分が失われるのを防ぎ、シャキッとした食感を長く楽しめます。外葉がクッションとなって中心の葉を守るため傷みにくく、家庭菜園で収穫したレタスを少しずつ使いたいときにも便利です。
保存の手順
保存の手順は次の通りです。- 芯をくり抜き、湿らせたキッチンペーパーを詰める
- 全体を湿らせた紙や新聞紙で包む
- ポリ袋に入れて密封し、野菜室に入れる
保存の温度
保存温度は0〜5℃が理想。この方法なら、芯からの水分抜けを防ぎながら1週間ほど鮮度をキープできます。
カット・ちぎり葉の保存方法
カットしたレタスやちぎり葉は、そのままにしておくと乾燥して鮮度が落ちやすいため、水分を逃さない工夫が大切です。半分に切った場合は、断面に湿らせたキッチンペーパーを当ててからラップで包んで保存しましょう。
ちぎった葉は水を張った容器に浸けて冷蔵庫に入れると、シャキッとした食感が3〜4日ほど続きます。
水は毎日取り替えるのがポイントですが、水に浸けすぎるとビタミンが流れ出してしまうため、できるだけ早めに食べ切るのがおすすめです。
保存に役立つグッズ
収穫したレタスを最後までシャキッとおいしく味わうには、保存の工夫が欠かせません。ここでは、レタスはもちろん、ほかの葉物野菜にも役立つ便利なグッズを紹介します。
鮮度保持袋
袋の内側が高湿度を保つ構造になっており、さらにエチレンガスを吸収して劣化を遅らせます。普通のポリ袋よりも長く鮮度を保てるため、大量収穫したときにも安心です。
野菜鮮度保存袋
野菜保存 野菜鮮度保持袋
密閉保存容器
カットしたレタスやちぎり葉の保存に便利です。容器に入れることで冷蔵庫内の乾燥を防ぎ、葉がパサつきにくくなります。
整理整頓もしやすく、冷蔵庫の中で他の野菜と分けて保存できるのもメリット。
カットしたレタスでも2〜3日ほどはおいしく食べられます。
サラダスピナー
洗ったレタスの余分な水分を遠心力でしっかり飛ばしてくれるアイテム。水分を切ることで保存性が高まり、調理直前に使えば葉がシャキッと復活します。
サラダ用のちぎり葉なら、スピナーで水切りしてから保存袋や容器に入れることで1〜2日は食感を保てます。
避けたい保存の失敗
冷蔵やけ
冷蔵庫内の乾燥で葉先がパサパサになってしまう状態を「冷蔵やけ」といいます。せっかくのみずみずしさが失われるため、保存する際は湿らせた紙で包み、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎましょう。
金属包丁でのカット
レタスを金属包丁で切ると、切り口が酸化して赤く変色してしまいます。見た目が悪くなるだけでなく、傷みも早まる原因に。
セラミックナイフを使うか、手でちぎることで鮮やかな色を保ちやすくなります。
冷凍保存
レタスは水分が多いため、冷凍すると細胞が壊れて食感が大きく損なわれます。そのため、生で食べるサラダなどには向きません。
どうしても保存したい場合は、炒め物やスープなど加熱調理に使うのがおすすめです。
家庭菜園向けおすすめレタス品種
ここでは、玉レタス・リーフレタス・ロメインレタスから、それぞれ栽培しやすく人気のある品種をご紹介します。玉レタス|シスコ(耐病性・玉張り良好)
シスコは玉レタスの定番品種で、病気に強く育てやすいのが特長。結球性に優れており、ふっくらとよく締まった玉ができやすいので、家庭菜園でも立派なレタスを楽しめます。
外葉に守られた中の葉はやわらかく、シャキッとした食感とみずみずしい味わいが魅力です。
リーフレタス|ダンシング(耐暑・晩抽性で夏も育てやすい)
ダンシングは耐暑性と晩抽性(とう立ちが遅い性質)を兼ね備えたリーフレタス。夏場でも比較的長く収穫を続けられるため、家庭菜園にぴったりです。
鮮やかな緑の葉はやわらかく、サラダにすれば見た目も味もさわやか。
外葉からかき取って長期間収穫できるので、毎日の食卓に少しずつ使えるのも便利です。
ロメインレタス|晩抽ロマリア(とう立ちに強く甘みあり)
晩抽ロマリアは、ロメインレタスの中でもとう立ちしにくく、収穫期間を長く楽しめる品種です。葉は肉厚でシャキッとした歯ごたえがあり、ほんのり甘みが感じられるのが特徴。
シーザーサラダや炒め物に使うと、家庭菜園で育てたレタスならではの新鮮なおいしさを堪能できます。
よくある質問
一度に全部収穫した方がいい?
レタスは種類によって収穫の仕方が異なります。種類 | 収穫方法の基本 | 注意点 |
玉レタス | 丸ごと収穫 | 長く置くとトウ立ちや玉割れが起こる |
リーフレタス | 外葉を摘み取りながら収穫 | 中心を残せば長期間収穫できる |
ロメインレタス | 基本は丸ごと収穫 | 適期が短いのでやや早めが安心 |
リーフレタスは「必要な分だけ」収穫できるので、家庭菜園でも人気の高い品種です。
虫食いでも食べられる?
外葉に虫食いがあっても、中の葉はそのまま食べられることが多いので心配はいりません。ただし、虫のフンや食べ跡が残っている場合は、水でしっかり洗い流してから使いましょう。傷みが広がっている部分は取り除き、きれいな葉だけを料理に使えば安心です。
トウが立ったレタスは食べられますか?
トウ立ちしたレタスも食べられますが、葉が硬くなり苦味が増してしまうのが難点です。サラダにはあまり向きませんが、炒め物やスープにすれば比較的食べやすくなります。
レタス本来のおいしさを味わうには、トウ立ちする前に収穫しておくのがベストです。
まとめ
レタスをシャキッと楽しむには、種類ごとに異なる収穫サインを見極めることが大切です。
- 玉レタスは丸ごと収穫
- リーフレタスは外葉を摘み取りながら収穫
- ロメインレタスは少し早めに収穫
保存は湿度と低温を意識し、鮮度保持袋や保存容器を活用すれば長持ち。
収穫と保存のコツを知れば、家庭菜園のレタスを最後までシャキッと楽しめます。