目次
-
- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
この記事では、自宅にあるものを使ったサビ取り方法と、バイクや自転車、ステンレス等のサビ取り、サビ防止方法、市販のおすすめサビ取り剤とアイテムをご紹介します。
私たちが目にするサビは主に3種類
青サビ
銅や銅合金に発生する青緑色のサビ。このサビは緑青(ロクショウ)とも呼ばれ、銅板で葺いた寺院の屋根や鎌倉の大仏さまなどでおなじみですね。青サビには、それ以上銅を腐食させないようにする「保護皮膜」の役割もあるのですが、一時は青サビは有毒、なんて信じられていたことがありました。でも、それは間違いであることが現在ではわかっています。だから家庭にある銅なべが錆びて青緑色になったからといって大慌てしないようにしましょう。
赤サビ
鉄にできる褐色のサビは赤サビと呼ばれています。むき出しの鉄だけにできるのではなく、最初はコーティングされている鉄でできた階段なども徐々に褐色に錆びてきます。そして次第に鉄を腐食させ、ボロボロにしてしまいます。黒サビ
赤サビを黒サビに変えて、鉄を腐食から守るとされる錆転換材はこの黒サビの性質を利用したものです。
錆びないはずのステンレスがなぜ錆びる?
もらい錆
ステンレスと他の金属を接触させることで起こるサビをいいます。ステンレスにサビができる過程は以下の通り。1. ステンレスは電位が高い材料なので、ステンレス側ではなく接触する相手方の金属が腐食しサビが発生する。
(例)ステンレスの上に水に濡らした鉄釘を置いておくと、翌朝には釘の形をした赤サビができます。これは電位の低い釘がステンレスに触れることによって腐食が助長され、赤サビを発生させたことから起こる現象なのです。
2. ステンレスに接触している相手側(鉄釘)に発生したサビが、ステンレス表面の酸化被膜の耐性を弱める。
3. 2が繰り返されることで耐性が弱った部分にピンホール状の穴ができ、そこに水分が入り込み、サビが発生するようになる。
シンクに出る錆
そこへ食塩水や熱湯をかけたり、ゴミが付着したりするとサビの発生につながってしまうのです。
サビを落とす方法
手作業で落とす
まずは物理的にワイヤーブラシで擦り、手作業でサビを落とす方法です。ブラシはステンレス、真鍮、ナイロンなど、硬さの違う素材があります。錆びた物によってブラシを使い分けるといいでしょう。擦った後は油を塗ると、サビの再発防止になりますよ。サビ落とし・サビ取り剤を使う
手作業で無理なら、市販のサビ取り剤を使いましょう。軽度なサビなら、塗った後少し擦るだけで科学の力で楽に落ちます。ただし酸性のサビ取り剤は、アルカリ液の中和をセットで行わないと、酸化ですぐに錆びるかもしれません。使用上の注意をよく読み、用法を守りましょう。自宅にあるものを活用する
サビ取り剤がなくても自宅にあるもので代用できます。後ほど紹介するお酢やクエン酸、重曹、サンポール、塩レモンの他にも、ボンド、オキシクリーン浸け、ケチャップなど、SNSや動画サイトで検索すれば、目から鱗の楽しいサビ取り方法を発見できるかもしれません。高圧洗浄機を使う
サビを落とす・取る簡単な方法は?
- ケチャップをサビた部分に塗ります。
- ケチャップを塗った部分にラップをして30分間放置します。
- 30分間放置したら、歯磨き粉とハブラシを使って、サビた部分をこすります。
- 最後にしっかりと洗い流します。
サビ落とし・サビ取り剤の種類
スプレータイプ
スプレータイプのサビ落としは、液状か、緩いジェル状の商品です。手を汚さずに手軽に使えるのでおすすめです。化学反応でサビを紫色に変色させて擦らずに落とす、還元型タイプが多いですが、塗布して少し時間を置いた後、軽く擦った方が良く落ちるようです。クリームタイプ
クリームタイプのサビ落としは、粘度が高く、液だれしにくいので、垂直面のサビ取りに向いています。クリームには大きく分けて、コンパウンドのような手作業で落とす研磨粒子入りのクリームと、化学反応により擦らず落とす、ケミカルタイプのクリームとがあります。消しゴムタイプ
消しゴムタイプのサビ落としは、物理的にサビを落とすので、アルミやステンレスなど金属の種類にこだわらず使用可能。耐水ペーパーより手軽に、思い立った時にサビ落としができます。好みの角度にカットすれば、細かい隙間部分も擦ることができ、便利ですよ。液体タイプ
液体タイプのサビ落としは、希釈した水溶液に、錆びたものをどぶ漬けして使用します。複雑な形状の部品やバイクのガソリンタンク内のサビ取りなど、人の手が入りにくい部分のサビも綺麗に落とします。すぐ中和剤に浸けないと錆びてしまう商品もあるので注意しましょう。最強!おすすめのサビ取り・サビ落としランキング ベスト10
10位. ピカール液(日本磨料工業)
バイクや車いじりが趣味の方たち御用達の、昔からあるロングセラー商品です。研磨粒子入りのクリームタイプで、少量ウエスに取ってサビを磨きます。灯油のような匂いがするので、屋内作業では換気を十分に行いましょう。ほとんどの金属に使用可能です。9位. 液体さび落とし(鈴木油脂工業)
コストパフォーマンスに優れていると評判の、液体タイプのサビ落としです。バケツに希釈液を作り、錆びた部品ごとどぶ漬けします。手の届かないタンク内などのサビ落としにも。サビを落としたら、すぐにサビ止め(中和剤)に漬けるといいでしょう。原液から100倍希釈まで有効で、浸漬時間と希釈濃度を組み合わせることで、必要に応じて錆を落とすことができます。8位. ラストリムーバー(花咲かG)
ハケで塗るタイプのサビ取り剤です。約3ミクロンの灰白色の皮膜で覆うため、錆を除去した後に新たな錆の発生を抑えます。アルミ、ジェラルミン、マグネシウム、チタン、鋳鉄などには使用不可ですが、塗装やクローム、ニッケルメッキは剥がさず使用できます。7位. サビ取り消しゴム(ソフト99)
サビの具合によりハード(80番)とソフト(150番)二種類を使い分けることができる、2WAYタイプのサビ取り消しゴムです。物理的に落とすので、ケミカル剤を使いたくない場所におすすめです。ほとんどの金属に使えますが、アルミやトタンには使用不可です。6位. インパクトデスケーラー(PROUP)
pH0.6の強酸性なのに素手で使えるサビ取り剤です。車、楽器、パイプなどの頑固な鉄サビの他に、トイレの尿石やカルシウムスケールなどを溶かします。溶解速度は世界最速とのことで期待大。サイズは色々ありますがスプレータイプ150mlがお手軽です。薄めていない原液100%、水で稀釈可能で、生分解性なのでそのまま流せます。5位. ラストリムーバー(Holts)
垂直面でも液だれしにくい半透明のクリームで、車の足回りのメンテにもおすすめです。サビに塗り、塗布後10~20分置いて拭き取るだけで、サビを取り除きます。ブラシも併用すれば、よりきれいにサビ取りできそうです。同シリーズでメッキ用もありますよ。4位. サビ取りクリーナー(呉工業)
塗るだけでサビを強力に分解する、特殊浸透剤配合のジェルタイプ。液だれしにくいのでバイクや自転車にも便利です。塗布後、時間を置いて拭き取るだけで簡単です。その際に少し温めたほうが効果的とのこと。5-56でおなじみの呉工業の商品なので、期待も高まりますね。3位. 技職人魂サビ取り職人(允・セサミ)
清掃のプロが作った技職人魂シリーズの、液体サビ取り剤です。お風呂場やキッチンの貰いサビや、車のホイールのサビなどに塗布すると、化学反応でサビが紫色に変色。あとは擦って洗い流すだけで簡単です。ただし、臭いが強烈なので必ず換気してくださいね。2位. さびとりつや之助(高森コーキ)
クレンザータイプのサビ取り剤で、ほとんどの金属に使用可能。振ってからウエスに取り、良く磨いたら乾拭きします。自転車やバイク、キッチンにも使用できます。手に付いてもかぶれにくいのも特徴です。頑固なサビは、真鍮ブラシで擦ると早く落ちます。あらゆるサビが拭くだけキレイになり、漬け置き等の必要はなく再発も防止!1位. 茂木和也サビ落とし
主要ECサイト一番人気は、スプレータイプの茂木和也サビ落としでした。還元タイプでサビを浮かせて取り除きます。サビにスプレーするだけでカンタンにサビを除去でき、鉄サビ・もらいサビに直接スプレーするとサビと反応して赤紫色に変色します。茂木さんといえば、お掃除界で一番名の知れた人物ではないでしょうか。ご自身がYouTubeに出演し、使用方法を紹介していますよ。重曹・酢・クエン酸…家にあるものでもサビが取れる!
そんな時はサビ取り剤を買いに走る前に、お家にあるものでサビ取りしてみませんか?化学薬品を使わないのでエコですし、体にも安心です。
重曹
重曹のペーストを塗る
サビが広範囲にわたっていない時には便利な方法。重曹を少量の水でシャーベット状にします。錆びた部分に塗り、30分以上放置。その後、歯ブラシやワイヤーブラシでサビをこそげ落とします。クエン酸
サビは酸素が金属を酸化したために起こりますが、酸化した金属から酸素を切り離して、酸化する前の状態に戻す働きのことを還元作用といいます。クエン酸や酢にはこの働きがあるので、金属のサビ取り剤として使えます。エコ洗剤で有名なクエン酸の主な働きは、酸性の力で汚れを分解・中和して落とすこと。赤錆を落とす時は、クエン酸水を雑巾などに染み込ませてしばらくサビの上に放置。ガンコな赤錆の場合はクレンザーもプラスして柔らかいスポンジでこすりましょう。
金属磨き剤も使える!
自転車やバイクなどを磨く時に使う金属磨き剤は、点サビも取れる優れものです。錆びた部分を鏡面のようなピカピカ仕上げにしたいならコレ!頑固なサビにはワイヤーブラシ
ネジやボルトの頑固なサビを落とす時の必需品。サビを強力に落とせるワイヤーブラシにはステンレス、真ちゅう、ナイロン製があります。一番硬いものがステンレスブラシで、ソフトなものがナイロンブラシです。用途に応じて使い分けましょう。白酢に浸す
レモンと塩をふりかける
塩をサビのついた部分に表面が見えなくなるまでたっぷりふりかけ、その上からレモン汁をかけます。2~3時間そのまま置いた後に、サビを擦り落とします。歯磨き粉で落とす
軽めの錆ならメラミンスポンジ
汚れた部分を軽くこするだけで網目が汚れを掻き取ってくれるメラミンスポンジもサビ落としに使えます。使い方は水をつけてこするだけ。それでも落ちない時は、酢に浸してこする手も。サンポール
トイレ用洗剤のサンポールをキッチンペーパーなどにつけて、サビ部分を30分間覆います。その後、サビが残っているようなら、覆っていたペーパーなどでこすり取ります。あとは酸が残らないようにきれいに洗い流します。※ゴム手袋をつけてからサンポールを使用しましょう
サビを予防する方法
金属製品のサビを予防するには、どんなことをすればいいのでしょうか。できれば後手後手に回らず、前もってサビがつかないようにしておきたいものですよね。日常生活で気を付けたいサビを予防する方法を4つ挙げてみました。
1. こまめに水気を拭き取る
鉄は、水分と酸素があると化学反応を起こして腐食が進み、そこからサビが生じます。普段の生活の中から酸素を取り除くことはまず不可能ですので、水分をこまめに拭き取ることがサビ予防には肝心ということになります。屋外保管の物なら雨除けを考えましょう。2. 防錆スプレーを活用
防錆スプレーとは、サビ取り剤とは似て非なるもので、部品に薄い皮膜を作ることでサビを寄せ付けなくするものです。スプレーにはノンガスタイプとエアゾールタイプがあり、どちらもオイルが主成分で、強い浸透力と水置換性で水分の下に潜り込み、防錆効果を発揮します。サビ止めスプレーや防腐塗料の記事もチェック!
3. 弱酸性食品や塩分の強い食品に気をつける
鉄は水と酸素で錆びますが、そこに塩が加わると腐食が加速します。雪国で車が錆びやすいのは融雪剤が塩分でできているからです。また、お酢やフルーツなどの弱酸性食品でも金属は腐食するので、シンクに置いたら放置せず、すぐ水で洗い流すように心がけましょう。4. 塩素系の洗浄剤や漂白剤を使ったらすぐ流す
サビ落とし・サビ取り剤|Q&A
Q1. ダイソーなどの100均にサビ落とし・サビ取り剤は売ってる?
100円ショップダイソーには、「金属用サビとり」が売っています。チューブ型の20gで、鉄や銅、スチールやステンレスに使用できます。研磨剤約40%で、サビとりツヤだし効果があります。価格も嬉しい110円(税込み)です。ダイソー公式サイト(「金属用サビとり」はこちら)