目次
丈夫で育てやすく、オブジェのような姿がインテリアプランツとしても人気のミルクブッシュをきれいに育てるコツや花言葉、風水との関係、しわしわになったときや枯れたときの対処方法も解説します。
ミルクブッシュとはどんな植物?
ミルクブッシュの特徴は?
ミルクブッシュはトウダイグサ科ユーフォルビア属に分類される低木の一種です。原産地はアフリカ東部やインドといわれており、世界中の熱帯に広く分布しています。日本で流通しているミルクブッシュは、高さ50cmから1mくらいが一般的ですが、熱帯地域では最大で9mの高木になります。また、約5mm程度の小さな葉をつけますが、生長とともにすぐに落ちてしまうので目立ちません。
まるで、緑色の枝だけが茂っているような樹形がサンゴに似ているので、アオサンゴや、ミドリサンゴと呼ばれています。フィンガーツリー、ペンシルツリーといった別名もあります。
どんな花が咲くの?花言葉は?
一年を通して熱帯気候の地域では、黄色い小さな花を咲かせます。残念ながら四季のある日本の環境では開花しにくい植物ですが、植物園の温室では見ることができるかもしれません。花言葉は「穏やかな性格」。目立たず、物静かに咲くミルクブッシュの花にぴったりの花言葉ですね。
ミルクブッシュにまつわる風水
風水では、「緑色」の植物は良い運気をもたらすといわれています。一般的なミルクブッシュは全体が緑色の植物なので、ラッキープランツとしても人気です。白い樹液にはご注意を!
ミルクブッシュは枝が折れたり傷ついたりすると、乳白色の樹液が出てきます。この樹液は草食動物に食べられないように発達したものと考えられていて、毒性があります。皮膚に付くと、かぶれることがあるのでご注意ください。どこで販売されているの?
通年通して園芸店やホームセンター、フラワーショップで販売されています。大きさはミニポットサイズから2m近い大鉢までさまざま。年々普及しているミルクブッシュですが、近くのお店にない場合や好みのサイズがない場合は、ネット通販で気軽に見つけることができます。人気の高いミルクブッシュの種類をご紹介!
ミルクブッシュの育て方
鉢植えの置き場所や日当たりは?
一年を通して、日当たりと風通しの良い場所で育てましょう。ただし、強い直射日光は苦手なので、真夏は明るい日陰で管理します。春から秋は、室内でも屋外でも育てることができます。寒さには強くないので、冬は室内が良いでしょう。最低気温は5℃まで耐えられますが、10℃を下回ったら室内に取り込んだ方が無難です。
水やりは?
春から秋の生育期は、土の表面がしっかりと乾いてから水を与えます。鉢の底から水が出るまでたっぷりとあげてください。乾燥には強い植物ですが、加湿に弱いので水のあげ過ぎは禁物です。屋外で育てる場合、1~2日は雨ざらしでも大丈夫ですが、梅雨や秋の長雨の時期は雨の当たらない場所で育てましょう。また、夏場は日中や夜に水やりをすると蒸れてしまうことがあります。晴れの日を選んで、早朝から午前中の涼しい時間帯がおすすめです。
気温が15℃を下回ると生長が止まるので、冬は水やりの回数を少なくします。目安は土の表面が乾いて4~5日後になります。
剪定は必要?
よく分岐して枝を増やすミルクブッシュ。枝が混み合ってきても、どの枝も元気に育っていればそのままで大丈夫です。ただし、日が当たらない枝は枯れてしまう場合があります。その場合は、枯れた枝を剪定しましょう。作業の際、乳白色の樹液が肌につかないようにご注意ください。ミルクブッシュの増やし方|挿し木で増やす
ミルクブッシュは挿し木で増やすことができます。5〜8月の生育期が適期です。枝を10cmの長さに切ったら、切り口から出る樹液を水で洗い流し、清潔な用土に挿します。枝がぐらつかないようすると根付きやすくなります。支柱や割りばしを使ってしっかり固定してあげましょう。ミルクブッシュの植え替え方法
植え替えのタイミングは?
植え替えの目安は1〜2年に1回になります。鉢の中が根でいっぱいになると、根詰まりを起こしてしまうので、適宜、一回り大きな鉢に植え替えましょう。最適期は5〜6月の、最低気温が20℃以上を維持できる時期です。土づくりは?
ミルクブッシュは乾燥した環境を好むので、水はけの良い土に植えましょう。市販の多肉植物用の用土が手軽です。一般的な培養土を使用する場合は、赤玉土を半分ほどブレンドすると水はけが良くなります。観葉植物用の用土でも育ちますが、土がフカフカと柔らか過ぎる場合は株が倒れやすくなるので、赤玉をブレンドして調整します。鉢底の目詰まりを防ぐためにも鉢底石を使いましょう。
植え替えのやり方は?
下準備
根が傷むのを防ぐために、植え替えは用土が乾いた状態で行います。植え替え前の1〜2週間は水やりを控えた方が良いでしょう。傷んだ茎があれば事前に取り除いておきます。植え替え方法
鉢から株を抜いたら、傷んだ根や古い土はできる範囲で取り除きます。無理に除く必要はありません。細く白い根は、生長に欠かせない水分や養分を吸収する働きがありますが、繊細で乾燥に弱いので手早く植え替えましょう。もし、土が湿っていたためにたくさんの根が切れてしまった場合は、雑菌の侵入を防ぐため、1〜2日は日陰で根の傷口を乾かしてから植え付けましょう。
植え替え後の管理は?
植え付け直後の株は、根の環境の変化によりストレスがたまっている状態です。すぐに日当たりの良い場所に置くと株が疲れてしまうので、数日は明るい日陰で管理して、少しずつ日当たりの良い場所に移してあげると良いでしょう。また、一般的な植物は植え付け後に水やりをしますが、多肉質なミルクブッシュは1週間は水やりを控えましょう。植え付け直後は、どうしても根に傷が付いています。すぐに水やりをしてしまうと根の傷から菌が入って株が弱ってしまいます。
トラブルの対処法
葉がしわしわにしぼむ
水不足が一番の原因です。ミルクブッシュは生長がゆっくりで、あまり変化が見られないことから、ついつい水やりを忘れがちですが、週に1度は土の乾き具合をチェックしてあげましょう。水やりは鉢の底から水が出るくらいたっぷりと。ただし、きちんと水やりをしているのに葉がしぼむ場合は、根腐れの可能性があります。その際は思い切って鉢から抜いて、元気な茎や根だけ残して植え替えます。
葉の色が悪い
ミルクブッシュは日当たりが悪いと葉の色がくすんでしまいます。また、夏場の直射日光のように、日差しが強過ぎても葉の色が悪くなります。最低気温が10℃を下回る時期は、寒さで傷んでしまう場合もあります。季節に応じて適切な環境で育てましょう。また、葉の色が黒ずんでいるようなら腐敗の可能性があります。そのままにしておくと茎や株全体も傷んでしまうので、疑わしい部位は取り除きましょう。