目次
観葉植物の防寒対策を始めるタイミングは?
観葉植物の防寒対策を始める目安は、夜の気温が15度を下回るころです。多くの観葉植物は熱帯や亜熱帯の原産で、寒さが苦手。
気温が下がると根の働きが鈍り、水分や養分を吸いにくくなります。
天気予報で最低気温が15度前後の日が続くようになったら、防寒対策を始めましょう。
冬の観葉植物の置き場所と環境づくりのポイント
冬の観葉植物の防寒対策は、できるだけ環境の変化によるストレスを減らすことです。
寒さや乾燥、日照不足が重なるこの時期は、置き場所や空気の流れを少し整えるだけでも植物への負担を減らせます。
ここでは、冬を心地よく過ごすための3つのポイントを紹介します。
光を確保する|明るい窓辺が元気のカギ
冬の観葉植物は、できるだけ明るい場所に置くのが元気の秘けつ。南向きの窓辺など日当たりのよい場所で、カーテン越しのやわらかな光を当てましょう。
昼間のうちにベランダや軒先で日光浴させるのもおすすめです。
ただし、夕方までには室内へ取り込み、冷え込みから守ってあげてください。
乾燥を防ぐ|暖房の風が直接当たらない位置に
冬の室内は暖房で乾燥しがちです。
エアコンの吹き出し口やストーブの前など、風が直接当たる場所は避けましょう。
風の通り道から少し外した位置に置くことで、葉の傷みや土の急激な乾燥を防げます。
乾燥が気になるときは、植物水分計で土の状態を確認すると安心です。
水やりの基本
水やりは、昼間のあたたかい時間に行うのが基本です。夜に冷たい水を与えると根を冷やし、弱る原因になります。
また、鉢皿に水が溜まったままだと、そこから冷えが伝わることも。
水やりのあとは、余分な水は捨てておきましょう。
おすすめアイテム:植物水分計
色の変化で水やりのタイミングがわかる植物用水分計。電池不要で土に挿すだけ。乾くと白、潤うと青に変わり、誰でも簡単に適切な水やりができます。冷気を遮る|窓際や出入り口付近は注意
夜になると、窓や出入り口から入る冷気で鉢が冷えます。夜間は窓から少し、厚手のカーテンで冷気を遮りましょう。
玄関や北向きの部屋など、日中も気温が上がりにくい場所では特に注意が必要です。
鉢を少し高い位置に置いたり、段ボールなどに入れて囲うだけでも、底冷えを防ぐ効果があります。
暖房あり・なしで変わる観葉植物の冬の管理
冬の室内は、暖房のある部屋とない部屋で環境が大きく変わります。暖房のある部屋は乾燥しやすく、葉が傷みやすいのが心配。
一方、暖房のない部屋は湿度が保たれやすいものの、昼間の冷え込みで根を傷めることがあります。
部屋ごとに、置き場所や管理方法を調整しましょう。
暖房のある部屋は乾燥を防ぐのがポイント
暖房のある部屋は空気が乾燥しやすく、葉先が傷んだりハダニが発生しやすくなります。湿度と水やりのバランスを整えるのが元気に冬を越すコツです。
管理のポイント
- 加湿器で湿度50~60%をキープ
- 水やりは、土がしっかり乾いてからたっぷり与える
- 温湿度計を置いて部屋の状態を確認する
乾燥しがちな環境でも、湿度を意識して保つだけで植物の調子がぐっと安定します。
おすすめアイテム:温湿度計
温度と湿度を同時に測れるデジタル温湿度計。大画面で見やすく、快適・乾燥・多湿を顔マークで表示。マグネット・スタンド・壁掛け対応で設置も自由自在。お部屋や植物の管理にも役立つ便利な一台です。デジタル温湿度計 温湿度計
暖房のない部屋は冷え対策がカギ
暖房のない部屋は、夜だけでなく日中も気温が上がりにくく、鉢が冷えやすい環境です。そんなときは、鉢カバーを活用した保温がおすすめ。
陶器やプラスチックの鉢をラタンや布製のカバーに入れるだけで、外気の冷たさをおしゃれにやわらげます。
さらに、鉢とカバーのあいだにプチプチや新聞紙を軽く詰めると、保温効果がいっそう高まります。
おすすめアイテム:鉢カバー
自然な竹の色合いと風合いを生かしたスパンバンブーの鉢カバー。北ベトナムの職人が伝統技法で丁寧に仕上げた一品で、適度な保温効果もあります。植物の魅力をやさしく引き立て、空間にあたたかみを添えるインテリアアイテムです。プランター カバー 鉢カバー おしゃれ 大型 人気 観葉植物
冬でも育てやすい観葉植物5選
冬の室内でも元気に育つ、寒さに比較的強い観葉植物を紹介します。モンステラ
大きな切れ込みのある葉が人気の観葉植物。気温10度前後を保てば冬越しが可能です。
乾燥にやや弱いので、加湿器や霧吹きで湿度を保ちましょう。
水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと与えるのが目安です。
パキラ
比較的寒さに強く、明るい室内で育てやすい観葉植物です。冬場は水のやりすぎに注意し、土の表面が乾いてから与えるのが基本。
気温が低い時期は根が水を吸いにくくなるため、乾燥気味に管理するくらいで大丈夫です。
カポック
丈夫で環境への適応力が高く、気温10度前後でも元気を保てる観葉植物です。寒さに強い一方で光を好むため、日中はできるだけ明るい場所で育てましょう。
葉が多い分、乾燥しやすいので、霧吹きなどで適度に湿度を保つと安心です。
観葉植物 キフカポック 高さ:約150-170cm 10号
サンスベリア
乾燥に強く、冬は月に1回程度の水やりでも十分です。寒さにも比較的強く、気温5度以上を保てば冬越しが可能。
暖房の風が直接当たらない場所に置くと、葉のツヤをきれいに保てます。
観葉植物 サンスベリア・ローレンティー 8号鉢
ゴムの木
耐寒性があり、気温10度前後を保てば冬も安定して育つ観葉植物です。明るい場所を好むため、日中はできるだけ日の当たる場所に置いてください。
やや乾燥ぎみに管理するのが冬越しのコツです。
斑入りゴムの木 アルテシマバリエガータ (3Dカーブ 曲がり) 白色 セラアート鉢 8号
冬にやってはいけない管理と注意点

肥料や植え替え、強剪定は春以降に
冬の生育状態と注意点
冬は気温が下がり、観葉植物の根の動きがゆるやかになります。この時期に肥料を与えると、吸収しきれず肥料焼けを起こすことがあります。
また、植え替えや強めの剪定は根を傷めやすく、寒さが重なると回復に時間がかかることも。
適切な管理時期と冬のケア
肥料や植え替え・剪定などは、根がしっかり動き出す春の生育期になってから行いましょう。冬のあいだは、水やりと葉を軽く拭いて清潔に保つ程度のお手入れで十分です。
害虫(ハダニなど)の発生にも注意
ハダニ発生のリスクと早期発見
冬の室内は暖房による乾燥で、ハダニが発生しやすくなります。葉の裏側をときどき確認し、白い粒や細かなクモの巣のようなものが見えたら、早めに対処を。
発生時の対処と日頃の予防対策
発生してしまった場合は、状況に応じて殺虫剤を使用し、被害を広げないようにしましょう。日頃から霧吹きで葉に湿り気を与えたり、葉面洗浄剤でやさしく拭いておくと、ハダニの予防にも効果的です。
乾燥を防ぐことが、冬の害虫対策のいちばんの近道です。
おすすめアイテム:葉面洗浄剤
観葉植物の葉のほこりや汚れを細かい泡で落とす葉面洗浄剤。無臭でべとつかず、植物の呼吸も妨げません。【使用方法】
下に新聞紙などを敷き、植物から約20cm離して葉全体にスプレーします。
また、キッチンペーパーに染み込ませて拭き取る方法でも使えます。
観葉植物の冬管理でよくある質問

夜だけ冷える部屋に置いても大丈夫?
夜間だけ冷える程度であれば、窓から少し離すだけでも十分対策できます。ただし、気温が10度を下回るような環境では、鉢が冷えすぎて根を傷めることがあります。
その場合は、鉢カバーや段ボールに入れて保温し、冷気の当たらない位置に移動させましょう。
冬の水やりの頻度はどのくらい?
冬は根の動きが鈍くなり、水を吸う力も弱まります。基本は「土の表面が乾いてから2〜3日後」を目安に水やりをしましょう。
ポイント
- 鉢底から少し水が出る程度に与える
- 鉢皿にたまった水は必ず捨てる
- 暖房のある部屋は乾きが早いので、こまめに土の状態を確認
- 植物水分計で内部の湿り具合をチェックする
冬に葉が黄色くなったり落ちたりしたらどうすれば?
冬は寒さや乾燥、水の与えすぎでも葉が黄色くなることがあります。心配になりますが、この時期は無理に手をかけず、できるだけそっとしておきましょう。
ポイント
- 肥料は絶対に与えない
- 水やりは控えめにし、やや乾燥ぎみに管理する
- 急な場所移動は避け、環境を安定させる
春になって気温が上がるまで、植物にとっての「休む季節」と考え、あわてず静かに見守りましょう。
まとめ
観葉植物を冬に弱らせないコツは、置き場所と環境づくりです。意識する3つのこと
- 明るい場所に置き、光をしっかり確保する
- 暖房の風や冷気が当たらない位置に置く
- 水やりと湿度のバランスを整えて乾燥を防ぐ
また、暖房のある部屋では乾燥対策を、暖房のない部屋では保温を工夫し、植物に合った環境を整えてあげましょう。
ほんの少しの工夫で、観葉植物は冬を穏やかに乗り切ってくれます。
















