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小さなスペースで育てるミニキャベツ|追肥と日照の工夫で美味しく育てる


ミニキャベツが巻かない…その原因は「日当たり」と「追肥」にあるかもしれません。 この記事では、小さなスペースでもおいしく育てるための具体的なコツをわかりやすく紹介します。

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さつき

植木屋&ガーデニングライターです。1級造園施工管理技士・2級造園技能士の資格を活かし、植物と暮らしをつなぐガーデニングをお手伝いしています。「何を植えればいい?」「うまく育たない…」そんな悩みに寄り添いながら、植物がもっと元気に育つ小さな工夫やコツを丁寧にお伝えしています。「楽しそう!」「やってみたい!」と思える、実践しやすく役立つ記事を目指しています。…続きを読む

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小さなスペースで育てるミニキャベツ

ミニキャベツなら小さなスペースでも育てやすい

02ミニキャベツなら小さなスペースでも育てやすい

ミニキャベツは、通常のキャベツの約半分ほどの重さ

ミニキャベツは1玉あたり500〜800gほどの小型品種で、通常のキャベツの約半分ほどの重さです。

そのため、家庭菜園のちょっとした一角はもちろん、ベランダでのプランター栽培にもぴったり

省スペースで手軽に育てられるのが魅力です。

 

ミニキャベツ、おいしさは通常のキャベツに引けを取らない

見た目は小ぶりでも、葉がしっかりと巻いていて、おいしさは通常のキャベツに引けを取りません。

切らずに丸ごと調理しやすいサイズ感は、ミニキャベツならではの強み

シチューやスープ、ポトフなどに丸ごと入れて煮込んだり、芯をくり抜いてひき肉などを詰めてロールキャベツ風にしたりと、アイデア次第で料理の幅がぐっと広がります。

家庭菜園で育てやすいおすすめのミニキャベツ

ミニキャベツはコンパクトなサイズで育てやすく、家庭菜園やプランター栽培にもぴったりです。

ここでは、味や育てやすさに定評があり、家庭菜園で人気の高いおすすめ品種を3つご紹介します。

このみ姫|極早生・40日で収穫・巻きやすい

定植から約40日で収穫できる超極早生品種。

玉の重さは600〜800gほどで、小ぶりながら巻きがしっかりしています。

葉はやわらかく甘みがあり、生育期間が短い分、病害虫の被害も受けにくいのが魅力です。短期間で収穫を楽しみたい方におすすめです。

キャベツ 種 【 このみ姫 】


おてがる|結球が早く、やわらかくて甘い

500〜800g程度の玉が育ち、早生品種。

葉はやわらかく甘みが強いため、サラダや炒め物など幅広い料理に使えます。

比較的暑さにも強く、家庭菜園でも安定して育ちやすい点が人気です。


甘乙女|500g前後で扱いやすく育てやすい

500g前後のコンパクトな玉ができ、扱いやすいサイズ感が特徴。

株間をやや狭めにして植えられるため、省スペースでの栽培にも向いています。

外葉が広がりすぎず、プランターや小さな畑でも育てやすい品種です。

キャベツ 種 【 ミニキャベツ 甘乙女 】


追肥は2回!タイミングと量を守ればよく巻く

キャベツは結球が始まる前の外葉が育つ時期に、多くの養分を必要とします。

この時期に肥料が不足すると、玉が巻かず食味が低下してしまいます。

追肥は結球前の初期生育期に2回程度を目安に行いましょう

1回目は「植え付けから2〜3週間後」が目安

03_1回目は「植え付けから2〜3週間後」が目安

ポイント1

定植後、本葉が6〜8枚になった頃が最初の追肥タイミングです。

ポイント2

葉色が淡く、生育が悪いと感じる場合は、数日〜1週間ほど早めても構いません。

ポイント3

化成肥料(8-8-8)を10〜15g、株のまわりに均一にまくか、液体肥料を500倍に薄めて1週間おきに与えます。

2回目は「巻き始める少し前」に

2回目は「巻き始める少し前」に

ポイント1:結球の始まり

外葉が広がり、中心が立ち上がってきたら結球の始まりです。

ポイント2:最も養分を吸収する時期

定植からおよそ6週間後が目安で、この時期はキャベツが最も養分を吸収します。

ポイント3:肥料切れになると成長が止まります

外葉をしっかり張らせるとよく肥大しますが、養分不足になると結球せず収量も低下します。

このタイミングで肥料切れになると成長が止まり、玉が巻かないまま終わってしまうため、必ず追肥しましょう。

追肥のポイントは「少なめ・株元を避ける」

ポイント1:株元には肥料が直接触れないように注意

追肥を行う際は、根が広がっている範囲に均一にまくようにし、株元には肥料が直接触れないように注意しましょう。

ポイント2:肥料を与えすぎると「葉ボケ」や病気の原因に

肥料を与えすぎると、葉ばかりが茂って玉が巻かなくなる「葉ボケ」や、病気の原因になることがあります。

ポイント3:株の状態を観察しながら量を調節

葉の色が薄い場合は規定量を、葉の色が濃く良い状態の場合はやや控えめにするなど、株の状態を観察しながら量を調節することが大切です。

市販の「野菜用の肥料」は、初心者にも量の目安が分かりやすいため、肥料の与えすぎによる失敗を防ぎやすく、おすすめです。

家庭菜園におすすめの追肥肥料

家庭菜園でのミニキャベツの追肥には、次の肥料がおすすめです。
  1. 化成肥料(8-8-8):粒状で扱いやすく、ゆっくりと長く効く
  2. 有機配合肥料(8-8-8):有機成分が土壌環境を整え、健康な生育をサポート
  3. 液肥:即効性があり、生育が遅れた株の回復を早める
  4. マイガーデンベジフル:有機成分入りで、野菜本来の風味を引き出してくれる
いずれの肥料もパッケージに記載された規定量を守り、与えすぎないことが大切です。

肥料過多は葉ボケや病気の原因になるため、適量を心がけましょう。

キャベツ栽培で大切なのは「日当たり」

キャベツ栽培で大切なのは「日当たり」キャベツは日光を十分に浴びることで外葉を大きく広げ、玉をしっかり巻く力を蓄えます

ここでは、日照不足が与える影響と、限られたスペースでも日当たりを確保するための工夫をご紹介します。

日照が足りないと巻かない・徒長しやすい

結球が進まなくなる

ミニキャベツは十分な日光がないと、光合成が不十分になり、外側の葉が育ちにくいため結球が進まなくなります

「徒長」が起こりやすくなる

また、茎だけがひょろひょろと長く伸びる「徒長」が起こりやすくなり、株が不安定になって風で倒れやすくなることも。

徒長した株は根の張りが悪くなり、葉の数も減ってしまうため、収穫量や品質が低下します。

食味にも悪影響を及ぼす

さらに、甘みや風味も弱くなってしまうなど、食味にも悪影響を及ぼします。

健康的でしっかりと巻いたミニキャベツを育てるためには、できるだけ長時間、日光が当たる場所で栽培することが大切です。

理想は1日5時間以上!置き場所も工夫しよう

 

1日5時間以上の直射日光

キャベツが元気に育つには1日5時間以上の直射日光が理想です。

特に結球期に外葉全体に光が当てる

特に結球期には外葉全体に光が当たることで玉が締まり、甘みが増します。

南向きで風通しの良い場所が最適

南向きで風通しの良い場所が最適ですが、日当たりが十分でない場合でも、工夫次第で改善できます。

 

工夫ポイント

  1. プランターを日当たりの良い場所へ移動
  2. 木製ラックや棚で高さを出して育てる
  3. ベランダの外側は避け、部屋側に置く
  4. 近くにある大きな植物や物を移動・剪定するなど周囲の障害物を見直す
  5. 株間を広めにとりぞれの株に光が当たりやすくする
 

こうした方法を組み合わせれば、日当たりが限られる場所でも、結球の良いミニキャベツが育てられます。

よくある質問

ミニキャベツを育てる際によく寄せられる疑問をまとめました。

日当たりや追肥の加減、プランターのサイズ選び、収穫の目安など、栽培中に迷いやすいポイントを押さえておきましょう。

Q. 日当たりが足りない場所では育てられませんか?

  1. 日照不足は巻きが甘くなったり、生育不良の原因になりますが、まったく育たないわけではありません。
ただし、できるだけ長く直射日光が当たる環境を確保したほうが、結球の仕上がりや味が格段に良くなります

Q. 追肥しすぎるとどうなりますか?

  1. 肥料を与えすぎると、葉ばかり茂って玉が巻かなくなる「葉ボケ」や、軟腐病などの病気が発生しやすくなります。
さらに、窒素過多によって味が落ちたり、裂球の原因になる場合もあります。

追肥はパッケージの規定量を守り、株の状態を見ながら加減することが大切です

Q. プランターは何号サイズがおすすめ?

1株なら深さ30cm以上の10〜12号鉢が目安です。

60cm幅の長方形プランターなら2株まで植えられますが、株間が狭いと成長が悪くなるため、ゆとりをもたせて植えるほうが育ちが良くなります。

Q. ミニキャベツの収穫時期はいつごろ?

ミニキャベツの収穫時期は、品種や植え付け時期によって異なりますが、一般的には植え付けから50〜60日後が目安です。

収穫のタイミングは、玉を手で押してみて、ソフトボールくらいの大きさで、しっかりと固く締まっていれば適期です。

収穫が遅れると玉が割れてしまう「裂球」の原因になるため、タイミングを逃さずに収穫しましょう。

まとめ

ミニキャベツは通常のキャベツより小ぶりなため、省スペースでも育てやすく庭やプランターでも楽しめます。
ミニキャベツは通常のキャベツより小ぶりなため、省スペースでも育てやすく庭やプランターでも楽しめます。

元気に巻いたおいしい玉を収穫するためには、結球前の2回の追肥と1日5時間以上の日当たり確保がポイントです

品種の特性に合わせた管理を心がけ、肥料は少なめ・株元を避けて施すことで、葉ボケや病気を防げます。

省スペースでも工夫次第で育てられるので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。

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