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春を代表する花の一つ「ミモザ」
ミモザとは
日本で一般に「ミモザ」と呼ばれているのは、「ギンヨウアカシア(Acacia baileyana)」。オーストラリア南東部を原産とするマメ科アカシア属の常緑高木です。自然樹高は5〜10mですが、剪定で大きさをコントロールでき、暑さ寒さにも強い性質で庭木として人気があります。近年は、3月8日の「国際女性デー」に、ミモザの花を女性に贈るという風習も知られるようになりました。ミモザの開花期や特徴
ミモザの開花期は3月ごろ。春に開花期を迎える花木の中でも、いち早く咲き始めます。ほわほわとした、丸く小さな黄色い花が木を覆うように咲き、春らしい風景をつくってくれます。また、シルバーグリーンの常緑の葉も美しく、冬でもみずみずしい葉姿を楽しめます。開花後はマメ科の植物らしく、中に種が入った莢(さや)が多数つくのも特長です。ミモザはもともと、オジギソウなどのマメ科オジギソウ属の植物の総称でしたが、現在ではギンヨウアカシアなど、アカシア属の植物を指すのが一般的となっています。
同じくミモザと呼ばれる「フサアカシア」と混同されやすいですが、フサアカシアは耐寒性が弱いため、日本で見かけるミモザは多くがギンヨウアカシアになります。またギンヨウアカシアは、フサアカシアよりもややコンパクトに育つことから、庭木として扱いやすいのも魅力です。ただし、アカシアの花粉により花粉症を発症することもあるので、気になる場合はご注意ください。
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ミモザの育て方
日当たりと、風通しのよい場所に植え付けます。強風による倒伏を防ぐために支柱を立てて栽培するとよいでしょう。比較的やせた土でもよく育ちますが、根腐れしないように水はけのよい土で育てましょう。植え付けて1年以内の若木は、水切れしないよう土が乾いたらたっぷりと水やりをします。根付いたあとは、降雨に任せても問題ありません。ミモザは鉢栽培でも育てることができますが、根がいっぱいになってきたら植え替えが必要です。植え替えの際は、根を傷つけないよう、土をほぐさずにそのまま植え替えましょう。
ミモザを上手に育てるポイントは、剪定です。アカシアの仲間は成長が早いので、毎年の剪定が必須。一般家庭の庭では3〜4mの樹高をキープするようにするとよいでしょう。成長が早いと木の寿命も短くなりがちですが、コンパクトに保つことで寿命が長くなるともいわれます。
また、剪定の時期も重要。翌年の花芽が7月ごろに上がってくるので、花芽を落としてしまわないよう、花後すぐに込み合っている部分を切り取って樹形を整えましょう。
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ミモザのアレンジを楽しむ
明るい黄色の花が愛らしいミモザは、アレンジメントフラワーとしてもおすすめ。花瓶に活けるのはもちろん、リースやスワッグなどいろいろ活用でき、お部屋の中に春を演出してくれます。ミモザを長く楽しむポイントは、とにかく乾燥させないこと。乾燥させると、ミモザならではのふわふわとした花がすぐにしぼんで硬くなってしまいます。切った枝の先端をあぶり、すぐ水の中へ入れる「焼き揚げ」をすると、水の吸い上げがよくなります。
長いミモザの枝があれば、リース作りもとても簡単。ワイヤーや太めのひもで枝の両端を結び、ミモザの枝を輪っか状にします。枝をとめたワイヤーで輪を作り、壁のフックなどに吊るせば完成です。長い枝がなければ、ミモザを小枝に分け、オアシスやリースベースを利用してリースを作ることもできます。
ふわふわの花は次第に乾燥してしぼんでいきますが、きれいにドライになるので、1カ月ほどミモザのかわいさを身近に楽しむことができます。
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ミモザは砂糖漬けにも
ミモザの花は、じつは砂糖漬けにして食べることもできます。真ん丸の黄色い見た目がかわいらしく、カリカリ、サクサクっとした食感も楽しいですよ。フラワーショップに並ぶミモザの切り花は観賞用で、農薬が使用されている可能性があるため、自宅の庭で育てた無農薬のミモザが咲いたら、ぜひ挑戦してみましょう。砂糖漬けはそのままいただくほか、お菓子のトッピングにもおすすめです。Garden Storyのこちらの記事もチェック!
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ガーデンでミモザを育てて楽しもう!
ほかの花木に先駆けて咲き、明るい黄色が春の訪れを感じさせてくれるミモザ。花のかわいらしさや葉の美しさを観賞するのはもちろん、切り花やクラフト、食用にも利用できます。暑さ寒さに強く、成長が早いので、シンボルツリーにもおすすめ。春を告げる花木を、庭で育ててみてはいかがでしょうか。「Garden Story」には、日々を彩る花や植物の育て方、初心者から通まで楽しめるガーデニング情報がたくさん掲載されています。ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。