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バネの力で作業をアシスト。無動力のパワースーツとは
アシストスーツはパワースーツ、パワードスーツともいい、建設や物流、介護の現場で使われ、農業の分野でも導入が進んでいます。そのメリットは、重量物を持ち上げるときに負荷を軽減できたり、中腰で作業をしたりするときの負荷を減らせること。疲労の軽減、作業時間の短縮、女性や高齢者の就労支援といったメリットも見込まれます。身体を守り、作業効率を上げる
アシストスーツには大きく分けて、電動式と非電動式があります。電動式のアシストスーツは電池やモーターなどの動力を備えたもので、パワフルなサポート力が魅力です。一方の非電動式は、バネや伸縮素材を用いたもの。電動式に比べると軽く、着脱がしやすくて取り扱いも楽、そして安価という点で農家に人気があります。
電動・非電動式ともに、サポート機能は商品によってさまざま。腰、背中、膝と身体の広範囲をサポートするタイプもあれば、腰、腕など身体の一部だけをサポートするタイプも。商品開発も盛んで、さまざまなメーカーから特徴ある商品が発売されています。
ダブルX(エックス)で持ち上げ動作を強力サポート|ワーキングパワースーツX
株式会社エヌ・エス・ピーの「ワーキングパワースーツX(エックス)」は、重量物の持ち上げに特化した無動力のアシストスーツで、腰・背中・膝の負担軽減に威力を発揮します。無動力ながらアシスト力は同社従来品の2倍以上。背面部分に内蔵した新開発の特殊高反発バネがパワーの源です。
人間工学に基づいて開発された「ダブルX構造」もアシスト力を強化しています。上半身はタスキがけ(上部X構造)で背筋力をサポートし、重い物を持ち上げるときにかかる負担を軽減。腰のサイドベルトもエックス構造(下部X構造)になっていて、これを締めることで腰が安定し、力を出すことができます。さらに、膝サポーターで脚力を高め、持ち上げる動作をアシストしています。
ワーキングパワースーツXの製品ラインナップ
サイズ | ウエスト | 身長 |
M | 58〜85cm | 155〜170cm |
L | 80〜105cm | 160〜180cm |
L(トール) | 80〜105cm | 160〜190cm |
りんご園での作業にも重宝するワーキングパワースーツX
従来品に比べ、アシスト力がパワーアップした「ワーキングパワースーツX」。長野県の果樹農家、りんご園湯本の湯本将平さんに感想を伺いました。湯本さんは長野県の北東部、下高井郡山ノ内町で代々続くりんご園の4代目。志賀高原の麓、標高650mにある約2haの農園で、ふじ、シナノスイート、秋映など10品種ほどを栽培しています。このエリアはりんごの名産地として知られ、山ノ内町からは毎年のように農林水産大臣賞の受賞者が出ています。湯本将平さんもその一人です。
20kgのコンテナを100回積み下ろす
農園を訪ねたのは最晩生品種、ふじの出荷のラストスパートというタイミングでした。湯本さんの農園は家族経営。この日も家族3人がフル稼働で収穫していました。畑の奥からは収穫かごに入ったりんごが次々と運ばれてきます。その実をひとつずつ手に取り、湯本さんは傷や出来栄えをチェック。仕分けながら出荷用コンテナに詰めていきます。
コンテナがいっぱいになると、軽トラックの荷台に積み込みます。荷台にぎっしり、コンテナを2〜3段に積み重ねたら、運転して自宅の作業場へ。そこでまたコンテナを下ろして保管する、という作業を繰り返します。
湯本将平さん
多いときは1日でコンテナを100箱くらい積んだり下ろしたりします。中身が入ると1箱20kgになるので、地面近くから持ち上げてまた下ろすと腰にきますね。
実は湯本さん、2022年の冬に屋根の雪下ろしで腰を痛めてしまったそうです。最近、体幹が弱ってきたのを感じているので、日ごろから作業の姿勢には気をつけていると言います。それでも疲れがたまってきたり、流れ作業で気を抜いていたりすると、空のコンテナを持っただけでグキッとくることがあるとか。
湯本将平さん
片手で収穫かごを持ったり置いたりする瞬間、身体を斜めに傾ける角度が悪いと筋を痛めてしまうこともあります。意識を集中していれば防げますが、ふっとした瞬間にやってしまうんです。腰や背中を支えてくれるスーツ的なものがあるといいなと思っていました。
体幹をサポートしてくれる安心感
アシストスーツに興味津々だった湯本さん。「ワーキングパワースーツX」を使って作業をしてみた感想は?湯本将平さん
重いコンテナを持ち上げるとき、腰と背中を支えられているのを感じます。筋肉と筋が強化されて、弱くなってきた体幹をサポートしてくれている感じです。
ふと気を抜いたときの【一撃】を防ぐのにも有効だと感じたそうです。
湯本将平さん
いつも背中を引っ張られているから、背中に意識が向きます。流れ作業になって、ふと気が抜けた瞬間に背中を痛めるのではないか、という不安がなくなりました。
しゃがみ込んだときに太ももの裏に反発を感じる
一方、上半身と脚のアシストがつながっていることで、しゃがみづらさを感じたと言います。深く腰を落とす姿勢をとると、太ももの裏にテンションがかかります。湯本将平さん
腰を落とすのがおっくうになって、つい中腰で物を持ち上げてしまうことも。そうならないために、この張りが調整できるといいですね。
着けたまま運転OK!マジックテープで脱ぎ着もしやすい
湯本さんは、腰を痛めたときに整骨院で買った骨盤ベルトも使っていますが、動くとずり上がってくるので困っていたそうです。その点、「ワーキングパワースーツX」は、上半身と膝サポーターが一体化しているので腰のサポートベルトがずれることがありません。湯本将平さん
膝サポートで引っ張られているおかげで、腰ベルトが動かない。骨盤をグッと締めてくれるのでいいですね。
重い物を持ち上げることに特化して開発された「ワーキングパワースーツX」。りんご園では、低い位置からのコンテナの積み込み作業に活用できます。一日中、重い物を持ち上げているわけではないので、作業の途中でストレスなく脱ぎ着できるものがいいと言う湯本さん。マジックテープで留めるタイプなので着脱は簡単です。
湯本将平さん
膝サポーターを外せば身体がフリーになって、車の乗り降りも運転もできます。いちいち脱ぐ必要もないから便利ですね。
りんご農家でアシストスーツが必要になるのは秋の収穫の時期だけ。スイカやカボチャ、白菜とか重い収穫物を持ち上げることの多い野菜農家なら、もっと出番が多いと思いますよ。
りんご農家でアシストスーツが必要になるのは秋の収穫の時期だけ。スイカやカボチャ、白菜とか重い収穫物を持ち上げることの多い野菜農家なら、もっと出番が多いと思いますよ。
ワーキングパワースーツXの詳細
作業をもっと楽に!ワーキングパワースーツXを活用してみては
ワーキングパワースーツXは、もともと倉庫業や運送関係の現場に向けて開発されたもの。「重い物を持ち上げるとき、背中や腰への負担を減らしたい」「体力に自信がないけれど重い物を上げたい」「腰への負担が少ない姿勢を保ちたい」「コストを抑えて導入したい」という人におすすめです。農作業でもコンテナや肥料を運ぶ場面で役立ちます。年配者や腰に不安を抱えている人の作業負担の軽減をはじめ、将来的に腰を痛めないための予防的効果も期待できそうです。取材協力|りんご園湯本 湯本将平さん
長野県山ノ内町のりんご園。涼しさと雪解け水に恵まれた自然環境と、代々磨き上げてきた栽培技術から生まれるりんごが自慢。農林水産大臣賞の受賞歴も持つ。ホームページ:lhttp://ringoenyumoto.web.fc2.com/coding/index.html
Facebook:https://www.facebook.com/ringoenyumoto
Instagram:https://www.instagram.com/ringoen_yumoto/
ワーキングパワースーツXの問い合わせ
株式会社エヌ・エス・ピー電話番号:0573-67-2123
ホームページ:https://www.kknsp.jp/
問い合わせフォーム
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