ここでは、シバンムシの成虫と幼虫の特徴を写真で紹介するほか、名前の由来、発生する時期、場所、駆除方法や、予防方法、メーカーに聞いたおすすめの駆除剤などを紹介します。
シバンムシとは?
なぜシバンムシという名前なの?
シバンムシは漢字で書くと「死番虫」。この名前だけ見るととても怖い虫に思えますが、これには理由があります。シバンムシは英語名で「Deathwatch」。大量発生すると出すコチコチという時計のような音が、まるで死を待つ秒針の音のようだということで当時のヨーロッパで名付けられたそうです。これが死の見張り番「死番虫」の由来となりました。実は、このコチコチ音はシバンムシのオスとメスが求愛行動の際に出す音で、決して死を待つ怖い音ではありませんので安心してくださいね。シバンムシの種類
シバンムシにはいくつかの種類があり、発生する場所や特徴などもそれぞれ違います。例えば古い本などを食べるフルホンシバンムシやザウテルシバンムシ、屏風や絵画に発生し短い体毛を持つケブカシバンムシ、そして食品や畳などに発生し、日本で一番見る機会の多いタバコシバンムシなどです。シバンムシの特徴
シバンムシの幼虫はどんなもの?
シバンムシの発生する時期
シバンムシは寒い時期を除いた5~10月ごろに発生します。主に幼虫で越冬し、5月ごろ姿を現し始めます。シバンムシの発生する場所
シバンムシは食いしん坊で、家のあらゆるものを食害します。具体的には以下の4種類の場所に発生することが多いです。畳
古い畳に小さな穴が開いているのを見たことがありませんか?それはシバンムシの被害によるものかもしれません。シバンムシはワラが大好物で、ワラを使用した畳に発生しやすいのです。大量発生すると、畳に穴を開けて産卵します。そして幼虫が生まれるとアリガタバチという虫が寄生し人を刺すこともあるので、畳に穴を見つけたら注意が必要です。服
シバンムシは動物の繊維も大好物です。羊毛・アンゴラ・カシミヤ・アンゴラ・モヘア製のニットなどは注意が必要です。食品
シバンムシは食品も食害しますが、特に被害にあいやすいのは乾燥食品です。外袋をかみ破り侵入することも。具体的には、そうめん・パスタなどの乾麺、米・麦などの穀物、小麦粉・ホットケーキミックスなどの粉類、香辛料、チョコレート、かつお節やペットフードまで、挙げ始めたらきりがありません。お米や穀物を食い荒らす害虫にはコクゾウムシも。コクゾウムシについてはこちら!
ドライフラワー
乾燥食品以外にもドライフラワーなどの乾燥植物なども食害します。ドライフラワーを飾る場合は、シバンムシが付いていないか確認するようにしましょう。シバンムシの駆除方法
市販の殺虫スプレー
シバンムシには市販の殺虫スプレーが効果的です。ただ、畳などに使用する場合、化学薬品が入っているものだと不安ですよね。そこで、100%天然成分の、こちらのような殺虫スプレーだと安心でしょう。殺虫成分「ピレトリン」は除虫菊から抽出した100%天然成分で、赤ちゃんやペットがいるおうちでも安心です。本剤使用の際は赤ちゃん、ペットなどが立ち入らないようにする必要はありますが、使用後は散布場所に立ち入ってもまったく問題ありません。ただし、水性スプレーは散布量が多すぎると水浸しになってしまい、拭き取りが必要になります。・成分:ピレトリン(天然除虫菊抽出成分)
・剤形:エアゾール
・対象害虫:シバンムシ、カマドウマ、コガネムシ、クモ、ガ、コバエ など
メーカー担当者がおすすめポイントを解説!
100%天然(除虫菊)の殺虫成分でイヤな虫をスッキリ退治。べたつかない水性スプレーで使いやすいですよ!噴口は「ジェット」と「霧」が選べる切替ノズル。狙った虫は「ジェット」で退治、広範囲にまきたいときは「霧」で散布と、用途によって使い分けがしやすいです。
「バルサン」などの市販のくん煙剤
畳などにシバンムシが大量発生してしまった場合は、一気に退治できるバルサンなどのくん煙剤などを使うと良いでしょう。すべての部屋で焚くとより効果的ですが、まずは発生が疑わしい場所に特化して焚くのでも大丈夫です。使う部屋のドアや窓をしっかり閉め切って行わないと効果が半減してしまうので注意しましょう。使用方法を守れば、小さいお子さんやペットがいるおうちでも安心して使用できます。ただし、使用する際は煙や霧を直接吸い込まないよう、使用中の部屋には赤ちゃんやペットを近づかせないようにして、使用後はタオルやハンカチで口を覆ってから部屋に入り、充分な換気をするようにしましょう。・有効成分: メトキサジアゾン(オキサジアゾール系)、フェノトリン(ピレスロイド系)
・剤型:噴霧剤・くん煙剤
・対象害虫:シバンムシ、カメムシ、ムカデ、ゲジ、アリ、ショウジョウバエ、チョウバエ、ユスリカ、ガ、チャタテムシ、コクゾウムシ、コクヌストモドキ、ダンゴムシ、ワラジムシ
メーカー担当者がおすすめポイントを解説!
殺虫くん煙ざいのパイオニアとして70年の実績を誇るバルサン。殺虫成分の特徴を組み合わせたバルサン独自組成効果がシバンムシをはじめ、家中のいや~な虫をまるごと殺虫します。用法・容量を守って使用すれば乳児や小さい子どもがいても安心というのもおすすめポイント。
・有効成分:メトキサジアゾン(オキサジアゾール系)、ペルメトリン(ピレスロイド系)
・剤型:噴霧剤・くん煙剤
・対象害虫:シバンムシ、カメムシ、ムカデ、ゲジ、アリ、ショウジョウバエ、チョウバエ、ユスリカ、ガ、チャタテムシ、コクゾウムシ、コクヌストモドキ、ダンゴムシ、ワラジムシ
メーカー担当者がおすすめポイントを解説!
こちらはバルサンの火を使わずにおいの少ないタイプです。水を容器に入れるだけで、煙が出始め、部屋の隅々まで殺虫成分が行き渡ります。火を使うのが怖い人におすすめです。
フェロモン・ライトトラップを仕掛ける
シバンムシを集めるトラップを設置するのも効果的です。例えば、シバンムシの紫外線に集まる性質を生かした「ライトトラップ」があります。ライトトラップに粘着テープを貼りつけ、シバンムシの発生している場所に仕掛けると、明かりに集まったシバンムシを捕獲できます。また、シバンムシの好きな匂いで引き寄せる「フェロモントラップ」はネットやホームセンターなどで買うことができます。ライトトラップもフェロモントラップも、正確にシバンムシの潜伏場所が分からなくても設置するだけで良いため、薬剤を使いたくない人におすすめです。・剤形: 誘引捕獲粘着シート
去年から暖かくなるとどこからともなくシバンムシが現れて苦しめられていましたが、今年は出現と共にこちらを仕掛けて大量捕獲!
発生源と思われる物置の中に1つ、家に入り込んだやつ用に窓際に1つ。
物置設置分は一晩で30〜50匹近く入り、窓際のものは2〜3匹とれました。
やはり物置の中が怪しいので、荷物を全部出し大掃除をしたところ、捕獲量も減った為、やはり発生源を無くすことが大前提と思います。
出典: Amazon
業者に依頼し加熱処理で駆除
畳に大量発生して困った場合は、業者に頼んでしまうのも良いでしょう。主に加熱乾燥処理が一般的で、お店や地域によって差がありますが、大体相場は畳1枚3,000円ほどです。シバンムシの予防方法
古くなった食品は定期的に処分する
主に食品に被害が大きいシバンムシ。古い食品に発生することが多いので、使っていない食品や調味料などは定期的に処分するようにしましょう。また、日ごろから冷蔵庫に入れられるものはできるだけ冷蔵庫に入れてくださいね。こまめな掃除
シバンムシの繁殖を防ぐには日ごろの掃除も効果的です。畳は1枚につき1分以上かけてしっかり掃除機がけを行いましょう。湿度に気を付ける
畳に湿気があるとシバンムシがより発生しやすいです。具体的には畳の部屋は大体湿度50%以下にすることを心がけましょう。また、なるべく洗濯物の部屋干しを避け、湿気が溜まらないようにしましょう。定期的に畳の天日干しをして乾燥させるのも効果的です。アロマを使う
シバンムシはヒバの香りが苦手なので、市販のアロマオイルでつくったアロマスプレーを発生しやすいところにまくのも効果的です。ただ、香りはどうしても長くは続かないため、3~4日に1回くらいの頻度でまき直すのがいいでしょう。ヒバスプレーの作り方
<材料>
・精製水
・エタノール
・スプレーボトル
・ヒバオイル
<作り方>
ボトルにエタノールを小さじ2、ヒバオイルを20滴入れてよく混ぜた後、精製水を100mlくらい入れてさらに混ぜれば完成です。