金属塗装の手順をチェック!
金属塗装をする前に、作業の流れを把握しておきましょう。ポイントを理解してから塗装を行うと、スムーズに進められます。きれいに仕上げるためには、塗装をていねいにするのはもちろんですが、事前の準備や仕上げも確実に行いましょう。Step1. 下地処理
金属を塗装するには、前段階としてサビ落としや古い塗装剥がしなどの下地処理をしておくことが大切です。金属にはサビが生じやすく、サビを放置したまま塗装すると、表面上はきれいでも金属の内部がサビで腐食してしまうためです。また、大半の金属は塗料が付着しにくく、下塗りを行わないと塗料が剥がれやすくなってしまいます。下地処理をていねいに行うかどうかで、塗装のできばえが変わってきます。
Step2. 養生
塗装を始める前に、塗料が余計なところに付かないように、マスキングテープや養生用マスカーを使って養生を行っておきましょう。養生用マスカーは、布テープの端にビニールが貼ってある便利なアイテム。広い範囲を養生することができます。Step3. プライマーで下塗り
鉄部は塗料が比較的付着しやすいですが、銅、真ちゅう、アルミニウム、ステンレス、クロームメッキ、亜鉛メッキ、ブリキなどの非鉄金属は、鉄部と比べると塗料が付着しにくいです。非鉄金属に塗装する場合は、プライマーを使用しましょう。塗装前にプライマーを下塗りしておくことで、非鉄金属に塗料が付着しやすくなります。プライマーはサビ止め効果があるものがおすすめです。なお、非鉄金属のうち、アルミニウムとブリキは塗料が特に付着しにくいので、プライマーを塗る前に#600~1000のサンドペーパーを使用し、表面を磨いておくといいでしょう。
Step4. 塗装
金属を塗装する場合のコツは、細かい箇所から先に塗り、広い面を後から塗ることです。例えば、フェンスや門扉などは、先に広い面から塗装すると、細かい部分を塗り残す原因になります。細かいところはハケで、広い面はローラーで塗装すると効率的に塗装できます。
Step5. 仕上げ
金属面を塗装する「鉄部用塗料」は1度塗りのものがほとんど。大抵の場合は重ね塗りの必要はなく、1回の塗装で仕上げることができます。なお、金属面をスプレー塗装した場合は、塗膜を厚めに仕上げるためにも、スプレー塗料が乾燥した後に重ね塗りを行うと、きれいに仕上げられます。
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剥がれない金属塗装のコツ
剥がれない金属塗装の基本は、下地処理をていねいに行うことです。下地処理としては、サビ落とし、塗装剥がしのほか、プライマーを利用した下塗りがあります。それぞれについて詳しく見ていくことにしましょう。金属についたサビは落としてから
金属面にサビがある場合は、サンドペーパーやワイヤーブラシなどを使ってサビを落とします。どちらも価格がお手頃なので、気軽に使用できます。サビ落としに効果的なサンドペーパー
サンドペーパーは素材の研磨だけでなく、サビ落としにも効果を発揮します。サビ落としでは#150がおすすめです。ワイヤーブラシで手軽にサビ落とし!
ワイヤーブラシでサビをこすることでサビが落とせます。ステンレス製のワイヤーブラシを使うと、サビが落ちやすくなります。古い金属塗装は剥がしておく|上手な剥がし方は?
金属面の塗装を塗り直す場合、新たな塗料を付着しやすくするために古い塗装を剥がす必要がありますが、これがなかなか手間のかかる作業。手軽に剥がすなら「ディスクグラインダー」がおすすめです!ディスクグラインダーを使用して、作業をスピーディーに!
ディスクグラインダーを使用すれば、塗装剥がしがスピーディーに行えます。塗装剥がしをする場合は、ディスクグラインダーに「カップブラシ」を取り付けましょう。目を守るために、保護めがねの着用を!
ディスクグラインダーで研磨作業をしていると、細かい金属片などが飛んでくる場合があります。目を守るためにも保護めがねを着用しましょう。塗料の付着を良くするために「下塗り」を!
金属を塗装する前には、あらかじめプライマーで下塗りをしておくと塗料が付着しやすくなります。サビ止め効果のあるプライマーで塗装が長持ち!
プライマーの中にはサビ止め効果が期待できるものもあります。塗料の付着効果のほか、サビが発生しにくくなるため、塗装が長持ちしやすくなります。塗装するときはハケとペール缶も用意!
塗装するときは「ハケ」と「ペール缶」が必須です。ハケは、太さが違うものをあらかじめ用意しておくと、狭い場所や広い場所などの塗装に使い分けができて便利です。塗装前には養生も忘れずに!
種類別|金属塗装におすすめの塗料
塗料の種類はいろいろありますが、金属に塗装する場合はどんなものを使えば良いのでしょうか。ここでは、金属塗装におすすめの塗料をご紹介します!幅広く利用できる「液体タイプ」の塗料
金属の塗料として一般的なのは液体タイプの塗料です。液体塗料には水性と油性の塗料がありますが、おすすめは油性塗料です。油性塗料は塗膜が厚く長持ちしやすいこと、そして耐候性にも優れているためです。アルミニウムやステンレスなど、塗料が付着しにくい素材を塗装する場合は、あらかじめプライマーを塗付しておきましょう。油性塗料の中には、プライマーを必要とせず、サビ落としをしなくても塗装ができる高性能タイプの商品もあります。
スプレーするだけ!乾燥が早い「スプレータイプ」
スプレータイプの塗料は、吹き付けるだけで手軽に、そしてスピーディーに塗装することができます。また、液体タイプの塗料と比べると乾燥が早いこともメリットです。塗装するときは、対象物から30cm程度離した状態でスプレーし、左右、または上下にゆっくりと一定のスピードでスプレーを動かしながら塗装するとムラができにくくなります。
細かい場所の塗装に便利な「ペンタイプ」
金属塗装ではペンタイプの固形ペンキを使うこともあります。クレヨン状の形をしており、塗りたい場所にクレヨンで塗るように塗付していきます。液体タイプだと、塗料がはねて服や身体が汚れる場合がありますが、ペンタイプの固形ペンキを使えば汚れる心配がありません。塗料について、もっと知りたい方はこちらの記事もチェック!