自宅で簡単しいたけ栽培やってみた!家庭用菌床栽培キットのコツや失敗事例

自宅で簡単にできるしいたけ栽培。初めてでも簡単にできる菌床栽培の方法や本格的な原木栽培の方法まで。実際に家庭用キットで育てたレポート、コツや失敗事例などを紹介します。


自宅でできるしいたけ栽培

撮影:murasaki
きのこ好きにはもちろん、植物を育てるのが好きな人にもおすすめしたいのがしいたけ栽培。その簡単さと、見るたびに成長するにょきにょきっぷりに驚くこと間違いなし!もちろん収穫もしっかり、おいしいしいたけが食べられます。
しいたけ栽培の基礎知識や育て方から、実際に栽培キットで育ててみた様子をレポート!よくある失敗や対処法も。

しいたけ栽培の方法は2種類

しいたけ栽培には大きく分けて2つの方法があります。自然に近い状態で育てる原木栽培、そして安定して育てられる菌床栽培です。

原木栽培

出典:写真AC
きのこの発生しやすい場所で、自然に近い状態で行う方法。細めの丸太を乾かしたものに、菌を繁殖させた小さな木片などを打ち込みます。それを森などに重ねて置いておくことでしいたけを発生させます。仕込みから収穫まで数年かかりますが、数年にわたって収穫することができます。香りや味は天然物に近いといわれます。

菌床栽培

おがくず等に栄養となる糠などを混ぜたものを利用する方法です。空調のあるハウスや室内で育てます。栽培が短期間で行え、安定的に栽培できます。初めてやるならこちらをおすすめします。

しいたけ栽培の基礎知識|季節は?期間は?育てる場所は?

出典:写真AC

栽培に必要な期間はどのくらい?

しいたけ栽培に必要な期間は、原木では2~6年、菌床栽培では5~12カ月です。ただし、大部分は菌糸を繁殖させる期間。菌糸が繁殖した後の原木や菌床を使えば、きのこの発生自体は5~10日程度しか掛かりません。

しいたけ栽培に向く季節・時期は?

しいたけ栽培に重要なのは温度。春、秋、冬が栽培可能な時期です。特に昼は暖かく夜は寒い秋や春先が適しています。30℃以上になると菌が弱るため、夏は難しく、行う場合には空調が必要です。

 

栽培に適した温度は?

しいたけは8~25℃で栽培できます。ただし、低温度が続くと弱るため、冬でも4~5時間は20℃以上になるように。また、発芽するためには夜との温度差が10℃以上あると良いとされています。

どんな場所が適しているの?

出典:写真AC
直射日光が当たらず、湿度が高い場所で育てます。本格的に行う場合はハウスや室内、森林の日陰など。家庭で行う場合は直射日光や暖房が直接当たらない場所なら大丈夫。カバーを掛けるなどして乾燥しないようにします。

家庭用しいたけ栽培キットいろいろ

定番

今回使用した森のきのこ倶楽部のしいたけ栽培キット。しいたけ栽培の定番のキットです。筆者も数回使っていますが、説明書に従ってちゃんと育てた場合失敗したことはありません。栽培容器が付いているものと付いていないものがあるので注意。
ITEM
もりのしいたけ農園 きのこ栽培キット
・セット内容:栽培ブロック(菌床)、栽培説明書、栽培容器
・ブロックサイズ:約縦17×直径13cm
・ブロック重量:約1.5kg

椎茸の見た目が大好きで椎茸グッズを探していたらこちらを見つけました!冬ごろに買ったレビューになります。
育て方も簡単でした。ちゃんと説明書があるのでわかりやすいです。その後はあっという間にポコポコ育ちました。みんな同じようなタイミングで傘が開き始めます。2日に分けて2回の収穫で50個程あったような気がします。これだけで充分満足です。オーブンに入れて塩をかけて食べたのが水々しくて一番好きでした。
2回目はよく分からずにやりましたがそれでも4個出来ました。数が少ないせいか最初よりも大きいのが取れました。


たくさんとれる

大きめブロックでたくさん収穫できるしいたけ栽培キット。1ブロックで500g~1kgとれるそうです。収穫重視ならこちら。
ITEM
しいたけ栽培キット
・菌床容量:約3000cc

キノコに興味を示した子どもと一緒に観察しようと購入。あまりに凄まじいスピードでニョキニョキ生えてくるので、一家総出で激しく楽しむことができました。


かわいい

簡単に育てられるしいたけキットはちょっと変わったプレゼントとしても。こちらのキットはかわいい窓からしいたけの成長が見られる栽培袋付き。おしゃれにしいたけを育てられます。小ぶりで机の上などにも置きやすいのもうれしいです。
ITEM
しいたけハウス 栽培キット
・セット内容:菌床本体(国産広葉樹おが、栄養体、シイタケ菌)、栽培説明書、栽培用トレイ、栽培用袋、クリップ
・ブロック重量:約650g

しいたけ栽培ができます。
特に特別な手入れなども必要なく、乾燥だけ気にしていたらとても立派なしいたけに育ちました。

説明や成功・失敗事例などがちょっと少なく、自分のしいたけが平均とくらべてどのくらいの育ち具合なのかちょっと不安になることがあったので、初心者に対するフォロー周りがもっとあったらよりすばらしいなと思いました。


原木

庭があるなら原木栽培に挑戦するのはいかがでしょうか?既に菌の打ち込み、繁殖がされており、すぐにきのこを発生させることができます。原木栽培の魅力は量と風味!少々の栽培では物足りないという方に。
ITEM
椎茸栽培キット しいたけの成る木
・キット内容:栽培ブロック(原木)、栽培説明書
・菌床サイズ:直径8~15×長さ90cm

菌床栽培の方法

出典:PIXTA
家庭で育てる場合、ほとんどが既に菌床ができたものを購入すると思います。菌床からの育て方を簡単に紹介します。

菌床栽培しいたけの育て方

Step1. 菌床を取り出して水洗いします。
Step2. 栽培容器や袋に入れ、湿度が高い状態にセットします。
Step3. 1日1回霧吹きで軽く湿らせます。5日~2周間ほどでしいたけの芽が出てきます。
Step4. 傘が開いてきたら収穫します。
Step5. 乾かない程度に保湿しながら、2~3週間休養させます。
Step6. 水につけて8~15時間置きます。
Step7. 再び栽培容器にセットし、1回目と同じように収穫します。2~4回繰り返し収穫できます。

6日で収穫!きのこ栽培キットで育ててみた

菌床栽培キットを使い、実際に育てた様子をレポートします。使ったのは森のきのこ倶楽部さんのしいたけ栽培キットです。

栽培記録

到着・開封!

注文した翌日には到着!ちなみに森のきのこ倶楽部さんは、確実に受け取れるよう、発送連絡のメールで宅配便の受け取り時間変更用の情報も記載してくれています。なぜなら菌床は生きており、できるだけ早くセットしなければいけないから。というわけでさっそく開封!

撮影:murasaki
今回初めて栽培ケース付きを買ったのですが、予想より大きくてちょっと驚きました。

撮影:murasaki
入っているのは、栽培ケース、菌床、説明書の3つ。

撮影:murasaki
菌床は土のような、森で朽ちてふわふわになった木のようななんとも言えない見た目。

撮影:murasaki
しいたけの芽がところどころ白く見えていますね。

撮影:murasaki
そして上の方には息ができるようにフィルターが。生き物なんだなーとしみじみします。

 

セット

さっそくセットしていきます。
撮影:murasaki
丁寧に説明書がありますが、手順自体は「こんなので大丈夫かな?」とちょっと心配になるレベルで簡単です。

撮影:murasaki
菌床の袋を空けて…

撮影:murasaki
表面を水で軽く洗い流します(水道水でOK)。
ケースに入れたら、表面に霧吹きで水を吹きかけて終わり!10分も掛かりません。霧吹きがない場合はコップの水を掛けるだけでもいいそうです。

栽培場所は直射日光の当たらない場所で。きのこというと暗い場所に映えるイメージがありますが、しいたけは暗くする必要はありません。昼間は20~23℃、夜は18℃以下になるのが理想だそう。今回の場所は暑いときには30℃以上になる場所でしいたけには暑いかも。大丈夫かな…。

撮影:murasaki
ちなみに、栽培容器を使うと観察しやすいうえに見た目も良く、自宅室内に置いても汚い感じはしません。が、大きいです。高さがあるのでそのまま棚に置けず、棚板を1枚取り外して置くことに。テーブルなどに乗せるにも場所をとるので、栽培場所をどこにするかは買う前にシミュレーションしておいた方が良さそうです。

2日目

撮影:murasaki
次の日にはもう、しいたけの芽のようなものが膨らんできている気配が。

 

3日目

撮影:murasaki
3日目には既にきのこっぽくなっている部分が!驚くべき成長スピードです。朝起きて様子を見るのが楽しみになってきます。

4日目

撮影:murasaki
これはもうしいたけでしょう!小さめの傘がかわいいです。

 

5日目

撮影:murasaki
完全にしいたけですね。

 

6日目

撮影:murasaki
傘が開いてきて、裏側にひだが見えるようになったら収穫とのこと。それ以上置いておくと傘がどんどん開いていきます。

 

収穫

それでは楽しい収穫の時間です!

撮影:murasaki
軸の根元からハサミで切っていきます。

撮影:murasaki
この日はまだ育っていないものを除いて30個ほど収穫。数日後もう一度収穫し、合計85個、550g収穫しました。

キット2回目

菌床を2~3週間休養させるとまた育てることができるそう。現在休養中。2回目にもチャレンジしたいと思います。

保存

撮影:murasaki
ちなみに85個は食べきれなかったので余った分は乾燥しいたけに。乾燥させることで保存が利くだけでなく、風味がまし、ビタミン類も多くなるそう。

よくある失敗と栽培のコツ

出典:写真AC
しいたけキットは簡単ですが、それでもうまく行かないときはあります。よくある失敗と、その原因・対処法を紹介します。

白いカビのようなものが見える

よくある失敗として「白いカビのようなものが容器やしいたけに付いた」というものがあります。この場合、多くはカビではなくしいたけの胞子であることが多いです。しいたけの収穫が遅くなると傘が開き、ひだから白い胞子が出ます。適切な時期に収穫することで防げます。

青いカビのようなものが見える

青カビが生えてしまう原因は、湿度が高過ぎる、温度が高過ぎる、そして栄養となりやすいものがある、です。しいたけに適切な湿度は80~90%。湿度が90%以上になるとカビが生えやすくなります。特に収穫した後の石突の残り、潰れたしいたけの芽などは他の菌に対する防御力が低く、そこからカビが生える原因となります。取り除きましょう。

カビが生えてしまったら早めに水で洗い流します。または得たら同じようにし、数回繰り返します。ただ、一度出たカビを完全に取り除くのは難しいため、まずはカビを生やさないように温度、湿度に気を付けて。

小さいしいたけしか育たない

たくさんのしいたけが一度に重なってできると一つひとつが小さくなります。小さくて弱いしいたけを間引きし、一本一本に十分な広さと栄養が行き届くようにしましょう。また、温度が高いと成長が早くなる分早い時点で傘が開いてしまい、小さいものが多くなります。

原木栽培の方法

出典:写真AC

原木しいたけの育て方

山に土地がある人や、風味にこだわりたい人は原木栽培に挑戦するのもいいでしょう。筆者は数回挑戦しましたが未だ成功しておりません…。

Step1. 原木を用意します。クヌギなどの広葉樹を伐採して乾燥させたものを使います。
Step2. 種菌を用意します。駒状のものが定番です。
Step3. 原木に種菌を接種させます。原木に穴を開け、駒を埋め込みます。

Step4. 風が通るように木を組みます。組み方は井げた型や鳥居形などさまざま。乾燥しないよう散水したり、ひっくり返したりします。
Step5. 十分に菌糸が回ったら、浸水させます。
Step6. しいたけが発生するので、適時収穫します。
Step7. 4年程度収穫することができます。

原木栽培におすすめのグッズ

マキタ 椎茸栽培用ドリル DD2020

たくさんの原木に接種させるなら、しいたけドリルという専用品があります。種菌の駒に適した深さで次々に穴を開けられます。効率的なしいたけ栽培に。
ITEM
マキタ 椎茸栽培用ドリル DD2020

しいたけビット

しいたけドリルを購入するほどではないけど、原木への接種をしたいという人には、しいたけビットが便利です。一般の電動ドリルに取り付けることで、しいたけドリルとして使えるようになります。
ITEM
スターエム 六角軸しいたけビット 41X-092
・サイズ:9.2mm
・適正回転数:2400回転/分以下
・適用機種:インパクトドライバー、電気ドリル

参考書籍

きのこ栽培の際に私が参考にしている本です。しいたけを始めとして多くの種類のきのこ栽培について解説されています。適切な温度や日数など、定量的に書かれており、趣味からプロのきのこ栽培まで使える本。今回も参考にしました。
ITEM
キノコ栽培全科
・著者 : 大森清寿
・編:小出博志
・出版社 : 農山漁村文化協会

きのこ栽培全般について詳しく解説されている。
市販に出回っているキノコについてはすべて網羅されており、きのこ栽培をはじめるものは必読であるとおもう。
種菌業者などの記載もあるので、実際に行動するときにも連絡がとりやすくてたすかる。


結論。しいたけ栽培は超おすすめ!

出典:写真AC
しいたけ栽培の魅力、伝わったでしょうか?菌床栽培キットはとっても手軽。そして何といってもおもしろい!筆者は毎日眺めるのが楽しみで早起きになったほどです。短期間でも楽しめるので、植物は枯らしてしまいがちだけどなにか育ててみたい、という方でも大丈夫。ぜひ一度挑戦してみてください。

しいたけがにょきにょき生えてくる、タイムラプス動画も作ったのでこちらもぜひ見てみてくださいね!





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