夏バテは食事で対策できる!?運動？睡眠？効果があるのは？

暑い夏がやってきます。夏といえば海や花火大会、お祭りなど楽しいことがてんこ盛りなのに、自分だけ夏バテで家でじっとしている、なんて悲しいですよね。今年こそは夏を楽しい思い出でいっぱいにしたい人のために、水分、食事、睡眠、便利グッズ等を使った夏バテ対策方法をまとめてみました。

では、まずは「夏バテ」という敵を知ってから対策を練ることにしましょうか……。

そもそも夏バテの意味とは？

夏の暑い盛りに「もう夏バテ……」と動くことも嫌になることがあります。でも「夏バテ」という病気はありません。夏バテの本来の意味は、秋口に感じる疲労感。
最近では夏場に体調を崩すことを一般的に夏バテと呼んでいます。また、食事量が減って栄養不足となり、知らないうちに脱水症状を起こしていることも多いので「熱中症になる前の軽度の症状」と捉えられることもあります。

夏バテの原因

熱中症の一歩手前が夏バテ、となるとちょっとドキッとしませんか？厚生労働省の発表では、2016年に熱中症で亡くなった方は621人ですが、前年の2015年には968人もの方が亡くなっています。
では、夏バテにならずに元気に夏を乗り越えるためにはどうしたらいいのでしょうか。それを知るために、原因から見ていきましょう。

生活の乱れが自律神経の乱れを呼ぶ

夏は汗をかくから運動したくない、でも暑いから冷たくて甘いジュースをゴクゴク飲んでしまうという人も多いものです。でもそれはお腹を冷やして、血糖値を上げる原因。体を動かさなくなると食欲は減退し夜も眠れません。清涼飲料水に入っている糖分を摂り過ぎてしまうと血糖値調整がうまくいかなくなり、脳へのブドウ糖の供給も不安定になります。
これらは総じて自律神経を乱れさせる原因になり、徐々に夏バテと呼ばれるぐったりした疲労感を感じるようになります。

気温の高さが自律神経を疲れさせる

気温が上がると人間は汗をかいて体温を下げますが、それを司っているのが自律神経。夏場は寝ている時までも汗をかきやすく、24時間フル活動しなくてはならない自律神経はもうクタクタです。

紫外線の強さが自律神経のバランスを崩す

紫外線はお肌を老化させるもとにもなりますが、その原因は紫外線を受けたことで体内に発生する活性酸素にあります。活性酸素の発生は自律神経のバランスを崩し、だるさや食欲不振、不眠などの原因にも。

こんな症状も夏バテの兆候

夏バテの症状は「疲れた～」だけではありません。

・体が重く感じる「倦怠感」
・とにかく何もしたくない「無気力感」
・食べたくない「食欲不振」
・繰り返す「下痢・便秘」
・立ちくらんだりフラフラする「貧血」
・悶々として眠れない「睡眠不足」
・食べてないのに太ったと言われる「むくみ」

以上の症状がある人は水分や食事、睡眠等に特別の注意を払って夏バテ対策に取り組みましょう。

【対策1】TPOに合わせた飲み物で水分補給

夏バテを防ぐ基本中の基本、生活シーンに合わせた水分補給から説明します。

甘酒

1日の始まりの栄養を補給する「飲む点滴」

米と米麹、水だけで作られているのに、麹菌が持っている100種類を超える酵素の力でほんのりした甘酒の甘み♪この甘みはオリゴ糖から来ており、腸内の善玉菌の大好物なんです。

【腸内環境と夏バテの関連性とは？】
夏場はお腹を冷やしがちですが、これが腸内環境の悪化の原因。腸内環境の悪化は便秘や下痢を引き起こし、夏バテで弱った体をさらに疲れさせます。
腸内環境悪化は夏バテに拍車をかける以外にも、神経伝達物質にも悪影響を与えます。
なぜなら腸内細菌の働きは幸せホルモン「セロトニン」と関係しており、脳内のセロトニン合成を調節する役割もあるのです。
腸内環境悪化によるセロトニン不足は、原因不明の疲労感が長期にわたって続く「慢性疲労症候群」を引き起こします。
でも、オリゴ糖で腸内環境が改善するとセロトニンがポジティブな精神状態を作りだし、精神疲労からくる夏バテも予防♪

＊参考文献：ScienceDirect【Indigenous Bacteria from the Gut Microbiota Regulate Host Serotonin Biosynthesis】

スポーツドリンク

水で薄めるだけのお手軽さ！アスリートのためのアミノ酸入りパウダー

夏のスポーツでは大量の汗をかき、体内の水分とミネラル類が急速に減少します。そのまま放っておくと体温が上昇し臓器の血流が低下し、多臓器不全にいたることもあるので注意が必要です。また、汗をかいたからと言って水だけを飲んだ場合は熱性けいれんを起こすことも。

そんな事態を避けるためにも、運動時はこまめにスポーツドリンクを飲むように心がけることが必要です。

くきほうじ茶

オフィスでお腹と心のくつろぎタイム

熱中症は25℃以上になると室内でも起こることがあり、31℃になると急増します。冷房の温度が28℃に設定されているオフィスでは喉の渇きを感じにくいので、時間を決めて水分を摂りましょう。



人間は、食べなくても水さえあれば2～3週間は生きられると言われていますが、活動するためには食事も大事。とは言っても、さっぱりした麺類やサラダばかりでは栄養不足で免疫力の低下が心配です。

そこで、ここからは夏バテ予防の食事のポイント、レシピなどをご紹介！

【対策2】食事には栄養豊富な食材を取り入れて

うだるような暑さで食欲もない時には、量よりも質。特に体力が落ちると免疫力も落ちているので、ウイルスと闘う力も衰えます。タンパク質や発汗で失われるミネラル類、エネルギー生産にかかわるビタミン類を積極的に摂るように心がけましょう。

平飼い朝採り 有精自然卵

アミノ酸豊富！完全食品の代表格

タンパク質を構成する20種類のアミノ酸。この中で人間の体で必要なアミノ酸が「必須アミノ酸」。必須アミノ酸は食べることでしか摂取できません。
それを簡単に補充してくれる食材が卵。夏バテで弱った免疫力も、必須アミノ酸が含まれた卵で盛り返せそう。

その他ビタミンAなども含まれています。

注目成分（100gあたり）	期待される効能など
レシチン	・1日必要量を含有 ・脳組織の老化防止に働きかける
塩化リゾチーム	風邪予防
必須アミノ酸	疲労回復に
カロリー	151kcal/100g（約91kcal/1個）

国産黒大豆納豆

北海道産産黒大豆で安心、朝食にほっこりおいしい栄養豊富な納豆

北海道産のホクホク黒大豆を使った納豆。黒い皮にはポリフェノールの一種であるアントシアニンが豊富です。アントシアニンは腸内の環境改善やむくみの解消にも働く、女子の頼もしい助っ人♪

注目成分（30gあたり含有量）	期待される効能など
ビタミンK（1.2μg）	・血液サラサラ効果 ・体中に酸素や栄養素を行きわたらせ夏バテを回復
大豆オリゴ糖	腸内環境を改善して腸内フローラを整える
アルギニン、グルタミン	夏バテ時に低下する免疫力の保持・向上
アントシアニン	活性酸素による脂質の酸化を防ぐ
カロリー	71kcal/1パック30g

ITEM

国産大豆使用 黒豆カップ納豆

タレまで無添加な納豆は貴重！

・内容量： 30g×2パック
・材料：北海道産黒大豆
・参考価格：191円前後

• 楽天市場で見る

パパイヤ

弱った肝臓をデトックス

パパイヤに含まれるGSTという解毒酵素が肝細胞をどれだけ活性化させるのかを調べた名古屋大学大学院の研究発表*によると、パパイヤの解毒力が他のフルーツに比べて一番高かったとの研究報告も。
パパイヤで肝臓を強くすることで夏バテの解消にもつながりそうですね。

注目成分（100gあたり含有量）	期待される効能など
マグネシウム（26mg）	・夏バテのストレスで尿中に排出されやすい ・少なすぎるとこむら返りの原因に
葉酸（44μg）	夏バテによる立ちくらみの原因となる貧血予防
パパイン、キモパパイン	胃液の分泌を刺激し、消化を促進
カロリー	48kcal/100g

キウイ

精神的疲労からくる夏バテにも

ビタミンCNo.1を誇るキウイ。ビタミンCはエネルギー代謝をサポートしミネラルの吸収を助ける、という縁の下的な働きもしています。

疲れが体から来ているのではなく、精神的な疲労から来ている場合にもキウイを！キウイに含まれるビタミンCが脳内神経伝達物質を活性化して疲労感を減少させます*。

注目成分（100gあたり含有量）	期待される効能など
スカベンジャー	抗酸化物質の一種で、体内の活性酸素を抑制し夏バテを軽減させる
クロロフィル	夏バテによる血行不良が原因のむくみ・貧血改善
ルテイン	エアコン冷風によるドライアイ、太陽光の影響で夏バテ気味の目のストレス軽減
カロリー	53kcal/100g

バナナ

皮まで食べてポリフェノール補充

有機肥料で育った特秀バナナの皮は薄く、剥くのも普通のバナナのようにはいきません。それなら…皮ごと食べちゃってもいいんです。だって、バナナの皮には抗酸化作用で有名なポリフェノールがいっぱい！

注目成分（100gあたり含有量）	期待される効能など
モリブデン（7μg）	・腎臓、肝臓に存在するミネラル ・不足すると貧血、疲労感あり
ポリフェノール	・夏バテによる立ちくらみの原因となる貧血予防 ・スジの部分に多い
カロリー	86kccal/100g

【対策3】良質な睡眠をとる

活性酸素を発生させる紫外線、体温調節してくれる自律神経のオーバーワークなども夏バテの原因。これらの回復にためには良質の睡眠が必要です。
そうは言ってもなかなか寝付けない人は、眠るためのちょっとした工夫をしてみては？
・寝る前にバスタブに浸かりリラックスする
・その後、息を吐きながらちょっとだけストレッチ
そしてベッドで横になると、だんだん体温が下がってきて入眠できるようになるでしょう。

【対策4】便利なグッズを使う

夏バテは自律神経が体温調節を取ろうとしてフル活動し、1日中酷使されることが原因で起こるものでもあります。体温が上がっては、汗を出して体温を下げようと必死で働く自律神経のためにも、ちょっとした手助けをしてあげることも必要です。

【対策5】食べ物で夏バテ解消！疲れ吹っ飛ぶ簡単レシピ

食欲がないからといって、あっさりしたものばかり食べていると体力も免疫力も落ちてきます。ここでは、「夏ならうなぎ」な方に卵のふんわり優しさもプラスしたタンパク質たっぷりの卵とじ丼と、ビールのおつまみにもなる、しゃぶしゃぶ用豚肉で作るピリ辛肉団子をご紹介します。

1. うなぎの卵とじ丼

土用の丑の日以外にもおすすめ！

DHAやEPAが多く含まれるうなぎには、代謝が落ちる夏場に必要なビタミンB群が多く、疲労回復効果が期待できます。ビタミンAは魚介類でトップクラスの含有量。免疫力を高め、ウイルスなどの侵入を防ぐとも。
さらに卵を加えることでタンパク質量も増え、口当たりが優しくなる効果も♪

→Nadia【うなぎの卵とじ丼】：https://oceans-nadia.com/user/22183/recipe/129702

2. ピリ辛肉団子

食欲増進＆代謝アップ！　夏バテ知らずのダイエットおかず

豚肉は糖質の代謝を高めるビタミンB1が豊富なことで有名ですが、脂質をエネルギーに変換するナイアシン（ビタミンB3）の量も見過ごせない量。夏バテで代謝が落ちた体のエネルギー変換を活発にして、暑さで弱った体を回復させてくれるでしょう。

このレシピでは、しゃぶしゃぶ用肉を使用。ひき肉をこねると手がべとつくからイヤ、という人も簡単に丸められます！ガーリックが効いた肉団子に豆板醤入りのタレを絡めれば、ビールも進むおつまみにも最適♪

→アットホーム【食欲増進＆代謝アップ！　夏バテ知らずのダイエットおかず「ピリ辛肉団子」】：https://www.athome.co.jp/vox/series/life/105695/pages2/

夏バテから熱中症を引き起こさないために

誰もが疲れた時に軽く口にする「夏バテ」。夏バテで体力が落ち、知らないうちに水分も失われると熱中症にかかりやすく、自律神経の乱れから来る疲労が慢性疲労症候群になる可能性もあるなんて驚きますね。今から栄養や水分補給に気を配り、十分な睡眠を取る規則正しい生活を心がけていきたいものですね。

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