ハイドロボールの使い方！植え替え・水やり・カビ対策はどうする？おすすめ商品も紹介!!

土を使わずに植物を育てる水耕栽培「ハイドロカルチャー」で用いるボール状の石「ハイドロボール」。土と違って無菌で清潔。虫の発生もほとんどありません。ガラス瓶などで使用すると、見ためもとってもおしゃれ！
今回は、観葉植物を使って、実際にハイドロボールに植え替えをしながら、ハイドロボールの使い方を詳しく解説します！
そのほかにも、ハイドロボールの種類、水やりや肥料の与え方、ハイドロボール栽培に向いている植物や、おすすめ商品、再利用方法などをたっぷりとご紹介します。

ハイドロカルチャーで使うハイドロボールとは？

ハイドロボールとは？

ハイドロボールとは、粘土を高温で焼き、発泡させることで作られている、ボール状の人工の石のこと。ハイドロボールを使えば、土を使わず観葉植物を育てることができます。
ハイドロボール栽培は、虫の発生がほとんどなく、水やりのタイミングもラク！土と違って部屋が汚れず無菌で清潔です。

ハイドロボールの役割と特徴

ハイドロボールは、植物の育成に最適な水分と空気を保持し、植物の根に理想的な環境を作ってくれます。
ハイドロボールの表面には細かい穴がたくさん空いており、ここから水中の酸素が取り込まれ、植物の根に供給されます。

ハイドロボールとチャコボールは何が違うの？

チャコボールとハイドロボールは、どちらもハイドロカルチャーで使用しますが、それぞれ素材が違います。
ハイドロボールは、粘土を高温で焼いた人工石ですが、チャコボールは、炭とセラミックスの複合素材。ハイドロボールと同じ粒状で、通気性に優れています。

ハイドロボールの種類と選び方

ハイドロボールの種類

ハイドロボールには、粒の大きさが「小粒」「中粒」「大粒」の3種類があります。製品ごとに粒のサイズが異なるので、植物の根の太さに合ったものを選びましょう。

小粒｜根が細い植物におすすめ

根が細い草質の植物を植えるなら「小粒」のハイドロボールがおすすめです。繊細で見ためもおしゃれ！
根が太い植物に使うと、隙間が小さすぎて根が伸びていかず、根詰まりの原因になるので注意しましょう。

中粒｜使いやすくて便利！

太め〜やや細めの根の植物まで育てられて便利なのが「中粒」。ドラセナ、パキラなど木質の植物は根が太いので、中粒以上のハイドロボールを使いましょう。ポトスも根が太めなので、中粒以上のハイドロボールがおすすめです。

大粒｜根が太くて大きく生長した植物に

特に根が太い植物、大きく生長した植物には「大粒」のハイドロボールが最適。粒と粒の間に隙間が大きく空くので、太い根もしっかりと伸びます。
逆に根が細い植物には、根に対して隙間が大きすぎて、支えが足りなくなってしまうので向きません。

ハイドロボール栽培のデメリット

ハイドロボール栽培のメリットは多くありますが、デメリットもあります。事前に知っておきましょう。

根腐れしやすい

ハイドロボール栽培のデメリットは、根腐れしやすいこと。土の中にいる「根から出る老廃物を分解してくれる微生物」がいないためです。必ず根腐れを防ぐために、容器の底に根腐れ防止剤を入れましょう。

生長が遅い

植物の生長スピードがゆっくり。「置き場所に困るから、あまり生長しすぎないでほしい」という方にはおすすめですが、「グングン生長していく様子を観察したい」という方には物足りなく感じるかもしれません。

ハイドロボールの使い方｜植え替えを実践！

今回は、ダイソーの観葉植物「パキラ」「カポック」とグラスを使って、実際にハイドロボールに植え替えをしながら、ハイドロボールの使い方をご紹介します。

用意するもの

・観葉植物
・ハイドロボール
・根腐れ防止剤
・ガラスなどの底穴がない容器
・洗面器やバケツ（ハイドロボールを洗う時に使う）

Step1. 植物の土を洗い落とす

植物の根の周りをほぐしながら土をふるい落とします。その後、水を入れた洗面器やバケツなどで、根に残った土をやさしく洗い落とします。

Step2. 根腐れ防止剤を入れる

ハイドロカルチャーは根腐れを起こしやすいので、根腐れ防止剤は必ず入れましょう。
容器の鉢底が隠れるくらいまで、根腐れ防止剤を敷きます。

Step3. ハイドロボールを洗う

今回は中粒サイズのハイドボールを使いました。水を入れた洗面器やバケツにハイドロボールを入れて洗います。
洗わずにそのままハイドロボールを使うと、水が濁ってしまうので、軽く洗っておきましょう。

Step3. 容器に植物とハイドロボールをいれる

容器の中に観葉植物を入れます。観葉植物の位置が決まったら、周囲をハイドロボールで少しずつ埋めていきます。

ハイドロボールを敷き詰めるときは、根の間にもボールが行き渡るようにするのがポイント。ハイドロボールを入れたら、容器を軽く床に2～3回あてて、隙間がないようにしていきます。

Step4. 水を入れたら完成！

ハイドロボールを敷き詰めたら、容器の4分の1程度まで水を入れて完成です！
窓辺や玄関先など、栽培する植物に適した環境で管理しましょう。

ハイドロボールの使い方｜水や肥料の与え方

水やり

水やりの基本は「容器の中にたまっている水がなくなってから」です！
前に与えた水がたまっているところに新しい水を入れてしまうと、古い水分がいつまでも残り、根腐れの原因になります。多肉植物やハーブなど、過湿が嫌いな植物を育てている場合は特に注意しましょう。
一度の水やりで与える量は、ハイドロボール全体の4分の1くらいです。夏場は若干多め、冬場は少なめに与えるといいでしょう。

水やりのタイミングが一目でわかる

肥料

ハイドロカルチャーには肥料が必要です。固形肥料よりも水に溶けやすい液体肥料がおすすめ。「水耕栽培専用」や「ハイドロカルチャー専用」と書かれた肥料を、使用方法に沿って与えます。
観葉植物がよく生長する春から夏は多めに与え、冬は控えめに。肥料を頻繁に与えていると、その分生長が速くなり、植え替えの必要が早期に生じます。コンパクトに観賞したいなら、肥料は少なめにあげましょう。

おすすめのハイドロボール5選

6色のおしゃれなカラーから選べる！

小粒・中粒・大粒の3種類から選べる

洗浄済ですぐに使える！5～18mmの中～大粒サイズ

どんな観葉植物にも使いやすい中粒サイズ

根が細い植物におすすめの小粒サイズ

ハイドロボール栽培に向いている植物は？

観葉植物

やはり定番は観葉植物でしょう。育てやすいのは、「パキラ」「ポトス」「アイビー」「ガジュマル」「テーブルヤシ」「フィロデンドロン」「オリヅルラン」「カポック」など。初心者は日陰でも強い観葉植物を選ぶと失敗しにくいです。小さな鉢をいくつか一緒に並べてもかわいいですよ。

多肉植物・サボテン

最近人気が高まっている多肉植物やサボテン。乾いたところが好きな植物なので、水やり頻度は少なくし、日当たりの良い場所で育てます。水を与え過ぎると枯れるので、くれぐれも注意！もし水を与えすぎた場合は、容器をかたむけて水を出しましょう。

ハーブ・野菜

ハーブや野菜もハイドロカルチャーで育てられます。どちらかというと、簡単なのはハーブ。特に丈夫で育てやすいのは、バジル、ミント、パセリなど。ハーブも多肉植物やサボテンのように乾き気味の場所が好きなので、水やり頻度は少なめにしてください。

ハイドロボールにカビが生えてしまったら？

ハイドロボールにはカビが生えることもあります。もしカビが生えたときは、ハイドロボールを一度容器から出して、水できれいに洗い、太陽光でしっかりと乾燥させてから戻します。このとき、根と容器も一緒に洗っておきます。発生面積が広い場合は新しいハイドロボールに入れ替えましょう。
カビを発生させないためには、過湿にしないこと、風通しをよくすることが大切です！
表面が白くなるのは、カビではなく水道水のミネラルが固まっただけという可能性もあります。この場合は植物の生育に問題があるわけではないので、そのままでも大丈夫です。

ハイドロボールの捨て方と再利用方法

ハイドロボールの捨て方

ハイドロボールは、不燃ごみとして捨てることができます。自治体によっては違う場合もあるので、必ずお住まいのゴミの分別を確認してから捨てましょう。

ハイドロボールの再利用方法

ハイドロボールはきれいに洗えば繰り返し使えます！
何年か使ったあとはよく洗うだけでなく、消毒まで行うとよりきれいによみがえります。
「何年も元気に育っていた植物が枯れはじめた」というときは、古くなったハイドロボールに病原菌が棲みついているかもしれないので、植物の根を丁寧に外し、日光消毒や熱湯消毒をしてください。さらに塩素漂白剤やオキシドールも少量使用すると効果的です。

ハイドロボールは水槽の底床として使える？

ハイドロボールは水槽にも使えますが、水を濁らせてしまうものや、水質をアルカリ性に傾けるものもあるので注意しましょう。水がアルカリ性になると、多くの水草は育ちにくくなってしまいます。

ハイドロカルチャーはインテリアとしてもおしゃれ！

ハイドロボールなら、土のように床やテーブルを汚さず、虫も寄ってこないので、とっても清潔。穴がないものを使えるので、お気に入りのコップやガラス瓶、陶器やブリキ缶など、さまざまな容器で楽しめます。
透明なガラス容器やアンティーク調のブリキ缶を使えば、インテリア性が高いお部屋のおしゃれなアクセントに！
ハイドロボールで、手軽に観葉植物を楽しみましょう。