幻のフルーツ!?ポポーの育て方&食べ方

幻のフルーツと呼ばれるポポーの栽培方法をご紹介します。実はポポーは比較的育てやすく果樹初心者にもおすすめのフルーツなんですよ♪育て方だけでなく、栄養価やおすすめの食べ方も伝授します!!


お皿にのったポポー

出典:PIXTA
濃厚でクリーミーな甘さと、トロピカルな香りを持つポポー。流通量は少ないものの、ここ数年、道の駅などの売り場に並ぶ機会が増え、人気上昇中のフルーツです。ポポーは寒さに強く、病気や害虫の心配もあまりないため、栽培は比較的簡単。庭先などでも十分育てられ、早ければ、苗木を植えて2~3年目には収穫ができます。「幻のフルーツ」とも呼ばれるポポーの食べ方や育て方を、詳しくお伝えします。

1. ポポーとは?どんな植物?

木に成っているポポー
出典:写真AC
ポポーは北アメリカ原産のバンレイシ科の植物で、英語名は“PawPaw”。日本では一般的にポポーと呼ばれていますが、「ポーポー」の表記が正しいようです。日本に導入されたのは明治時代と意外に古く、丈夫で育てやすいことから、主に庭木として親しまれてきました。果実の傷みが早いため、出荷用に栽培されることはほとんどなく、「幻のフルーツ」と呼ばれているのはこのためです。近年では、茨城県、島根県、愛媛県などの一部の産地で、出荷用にポポーが栽培されるようになり、知名度も少しずつ上がっています。

2. ポポーの食べ方と栄養素

ポポーの断面
出典:写真AC
ポポーの果実は薄いグリーンや黄色で、切るとクリームがかった黄色い果肉が現れます。完熟した実は、柿やバナナのようなねっとりした甘みがあり、香りも甘く濃厚。トロピカルフルーツ好きなら、ぜひ一度は味わってみたい果物です。軽く指で押さえてみて軟らかくなっていたら、食べごろの目安。熟すに連れて果皮に黒く変色していきますが、果肉にはあまり影響しません。ただし傷みが早いので、熟したものから早めに食べるようにしましょう。

ポポーの食べ方は、皮を剥き、真ん中に並んだ大きな種をよけるように縦に切るか、横に輪切りにしてタネを取り除きながら食べます。皮ごと横半分に切って、スプーンですくって食べるのも手軽でおすすめ。ヨーグルトやアイスクリームに添えてもおいしく食べられます。

ポポーは果物の中でも栄養価が高く、ビタミンCをはじめとするビタミン類、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル類、健康維持に欠かせない各種アミノ酸などがバランスよく含まれています。

3. 苗木の選び方と品種

ポポーの苗には、台木に特定の品種を接ぎ木した「接ぎ木苗」と、種から育てた「実生苗」があります。品種名の付いているものはすべて接ぎ木苗で、実生苗は交雑しているため、果実の大きさや木の性質などは、栽培してみるまでわかりません。ポポーは、同じ木や同じ品種の花粉を受粉しにくい性質があるので、実を収穫するためには、違う品種の苗木を2本以上育てるのが確実です。

おすすめ品種

ウェールズ

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ポポー ウェールズ 2年生 接木苗
日本で多く栽培されている品種で、重さ300~400gの大きな実が付きます。

ペンシルバニアゴールデン

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ポポー ペンシルバニアゴールデン 接木苗
耐寒性がとても強く、日本では北海道南部まで栽培が可能。香りが良く、しっかりした甘みが楽しめます。

マンゴー

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ポポー マンゴー 接木苗
長さ10~15cmの、マンゴーに似た楕円形の果実が付きます。成長が早く、丈夫な品種。

ウィルソン

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ポポー ウイルソン 2年生 接木苗
果実は200g前後と小ぶりですが、甘みが強く収穫量も多め。

サスケハンナ

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ポポー サスケハンナ 接木苗
大型種で、重さ450g以上の実が付くことも。種が少なく、肉厚の果肉がたっぷりと楽しめます。

4. 栽培時期と植え付け方

出典:写真AC
バンレイシ科の植物はほとんどが熱帯や亜熱帯産ですが、ポポーは温帯産で寒さに強く、日本の気候でも十分に育てられます。病気や害虫の心配もほとんどなく、無農薬での栽培も可能です。12月から3月上旬にかけて苗木を植え付け、収穫は9~10月ごろ。苗木の種類や年数にもよりますが、植え付けから収穫できるようになるまでは2~4年掛かります。

Step1. 場所選び

庭植えの場合は3m以上、鉢植えの場合は1.5~2mほどの高さに成長します。長く育てるので、建物やほかの植物の邪魔にならない場所を選んで育てましょう。日当たりが良く、強風が直接当たらない環境が栽培に向いています。

Step2. 土作り

ポポーの根はまっすぐ下に伸びるので、庭植えでは50cm以上の深さまで土を掘り返します。また、2本以上植える場合は間隔を2m以上空ける必要があるので、十分な面積の土作りをしましょう。水はけが悪い場合は赤玉土、土が乾きやすい場合は腐葉土を加えて改良し、果樹用の配合肥料を元肥として加えます。鉢植えの場合は赤玉土7~8:腐葉土2~3の割合で混ぜ、元肥として果樹用の配合肥料を加えるか、または果樹用の培養土を使います。鉢は直径、深さともに苗のポットよりも1~2回り大きなものを用意しましょう。

 

赤玉土20L 中粒

適度に硬質で、砕けにくい中粒の赤玉土。土の排水性を高める効果があります。

完熟腐葉土 20L

草花や庭木、果樹などあらゆる植物に使える完熟タイプの腐葉土。土をふかふかにし、保水力や保肥力を高めます。
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腐葉土 20L

ヤマト果樹の肥料 2kg

さまざまな果樹に使える、有機質配合の肥料。元肥にも追肥にも使えます。
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果樹の肥料 2kg
・内容量:2kg

果樹や庭木の培養土 25L

通気性、排水性、保水性にすぐれ、成長に必要な肥料分が配合された果樹と庭木用の培養土。花や実の成長に欠かせないリン酸を強化しています。
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果樹や庭木の培養土 25L

Step3. 植え付け

植え付け時期の12~3月は落葉しているため、苗木は葉のない棒のような状態です。根を傷付けないように、根鉢は崩さずに植え付け、風の吹き付ける場所では支柱をわきに挿して支えます。プランターの場合は植え付け後に水やりをし、その後も土が乾いていたら水を与えます。庭植えは、基本的に水やりは不要ですが、夏場などに土がカラカラに乾いているようなときは与えるようにします。

5. 植え付け後の作業と収穫方法

出典:PIXTA
植え付けから1~2年は目立った成長がないため、年に数回肥料を与える程度で、大きな作業はありません。成長が早まる3年目ごろから、収穫に向けた作業をスタートします。

施肥

肥料は果樹用の配合肥料や即効性のある化成肥料が適しています。庭植えの場合は10 月と2月に、根元の周りに浅い溝を掘り、肥料を入れて埋めます。鉢植えの場合は2月、5月、10月に、鉢土の上に肥料をまきます。

剪定

植え付けから3年目ごろになると、枝葉がふえて樹高も高くなります。そのままにするとどんどん上に伸びるので、冬の休眠期の間に剪定して、高さを抑えながら育てます。中心の幹の上部を剪定バサミで切り詰め、それ以外の枝も先端を切って広がり過ぎないようにします。花は枝の付け根から真ん中に掛けて付くので、枝先は強めに剪定しても影響はありません。

人工受粉

ポポーの開花は4~5月ごろで、エキゾチックな雰囲気のチョコレート色の花が咲きます。同じ木に咲く花の花粉は受粉しにくく、別の木の花粉を集めて人工受粉を行うと実が付きやすくなります。方法は、毛先の軟らかい筆で花の内側にある雄しべをなでるようにして花粉を落とし、紙やポリ袋に集めて、別の木に咲いた花の雌しべに筆でそっと付けます。

摘果

受粉が成功すると、グリーンの小さな実が付きます。1つの花にたくさんの実がついた場合は、1〜2個を残してほかは小さいうちに切り取りましょう。

収穫

収穫は9月の中ごろから始まります。自然に落果したものを拾い集め、さらに数日追熟させると、濃厚な香りと甘みの果実が楽しめます。

6. ポポーは果樹初心者にもおすすめ

出典:PIXTA
濃厚な甘みとトロピカルな香りが魅力のポポーは、病気や害虫の心配が少なく、初心者にも育てやすい果樹。庭で何かフルーツを育ててみたいという方には、ぜひおすすめです。ポポーの味をまだ体験したことがない方も、栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか?

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Akiko Isono
Akiko Isono

編集者兼ライター。家庭菜園・ガーデニング専門誌の編集に8年間携わり、現在は雑誌やムック、WEBを中心に、植物、農業、環境、食などをテーマとした記事を執筆。好きな野菜はケールとにんじん。