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ライター - まつたかずき
市民農園のスタッフをしながらライターとして活動しています。野菜づくりを誰もが気軽に出来る趣味にすることを目標に、初心者の方でも興味を持っていただける記事を執筆していきます!…続きを読む

出典:写真AC
鎌は弥生時代から使われている万能アイテムです!機械の進歩が進んだ現代でも小回りがきくため、機械が使えない場所で重宝します。しかし、使い方やメンテナンスの法を知らない方も多いのでは。鎌への理解を深めてうまく活用して行きましょう!
鎌はどんなときに使えるのか?

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鎌は棚田や狭い農地など、機械で作業が難しい場所でこそ能力を発揮します。土を耕す作業から収穫作業まで、取り回しやすい利点を活かせば効率的です。その他、家庭菜園で鎌を活用できる場面を紹介します。
鎌で安全に除草しよう!

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除草をする際、刈り払い機を使用すればスピーディーに広範囲を一度に作業ができます。しかし、使う場所によっては鎌を活用したほうが安全性が高い場合があります。
小石が多い土地
砂利の駐車場や土に石が混ざっている畑では、刈払機を使用するのは危険です。回りに石が飛びけがをする可能性があります。石が多い土地ではなるべく鎌を使い安全に作業しましょう。
滑りやすい斜面
斜面での刈払機の使用は危険です。雨が降った直後など更に滑りやすくなります。安全を重視し、鎌での作業で事故防止に努めましょう。
家庭菜園ではこんな使い方が

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畝の周りと通路の草刈り
畝(うね)の間の通路や、マルチの隙間から生えてくる雑草を除去したい場面は、鎌を使用しましょう。刈払機や除草剤を使うと栽培中の野菜に影響があります。小回りが利く鎌を使って除草をすることで、野菜を傷付けるリスクを軽減できます。
葉物野菜を収穫するとき
キャベツやホウレンソウなどの葉物野菜を収穫する場面でも、鎌の使用をおすすめします。根ごと引き抜くと、周りの根に絡んで隣の野菜まで抜けてしまうことがあります。はさみを使うと切れ味が悪くることがありますし、太い根の野菜は相当な握力が必要になります。鎌を使えば根元からきれいにカットできます。
草刈りや収穫におすすめ!鎌の種類と使い方を解説

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鎌にはたくさんの種類があります。ここでは家庭菜園で使用するのに一般的な鎌を紹介します。草刈りや収穫作業に、一つ持っていれば多くの役割を担ってくれる便利なアイテムですよ。
鋸鎌(ノコギリ鎌)

撮影:matsuta
特徴
刃先にギザギザがあり、固い草や野菜の収穫時に鋸を扱うように切断できます。メンテナンスが難しいという短所はありますが、鋸鎌だけあれば除草や収穫、麻ひものカットまでできるため、最も使い勝手が良い鎌といえるでしょう。
使い方
自分の体に向かって鎌を引いて、雑草や野菜の根元を切断します。固い雑草でも繰り返し前後に動かせば徐々に深く刃が入りカットすることができます。
小鎌

撮影:matsuta
特徴
刃が10cm程度の鎌の事を小鎌と呼びます。コンパクトで軽く扱いやすいため、狭いスペースや背丈が低い雑草を根こそぎかき集めるように除草作業ができます。肥料の混ぜ込みや、土の表面を削るように作業ができるため便利です。
使い方
スナップを効かせて横に振る動きや、斜めにスライドさせる動きで切断します。太い草の場合は力任せではなく、刃が厚い鎌を使用すれば作業が楽です。
ほかにもある鎌の種類

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家庭菜園なら上記の鋸鎌と小鎌の2つを使いこなせば十分ですが、草の固さや背丈の大きさによっては、刃の厚さで鎌を選びましょう。
中厚鎌
笹やススキなどの背が高くて固い茎の雑草を除草するのに向いてます。管理がされてない遊休地などで使用するといいでしょう。刃が厚く勢いよく刈ることができます。
厚鎌
木の枝払いや雑木林の管理に向いてます。厚い刃が特徴のため、固い枝を切り落とすように作業できます。そこまで重量もないため、女性でも扱えます。
鎌を選ぶときのポイント|家庭菜園におすすめなのはこの3つ!

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いろいろとご紹介してきましたが、結局どんな鎌を選択すればいいか悩んでいませんか?家庭菜園ユーザーの皆さんにおすすめの鎌を3点紹介します。どれを購入するか迷ったら参考にしてみてください。
迷ったらこれ!ステンレス鋸鎌
便利ですがギザギザ部分を研ぐのが面倒な鋸鎌は、研いで使い続けるのに限界が存在します。草刈りから収穫まで万能なため、研がなくても長持ちする製品を選びましょう。ポイントはステンレス製品を選択することです。鉄の鎌より高価ですが、ステンレスはさびにくいので1本を多用しても長期間活躍します。
八州 手スキ 小鎌 鋼付 120mm 草取り・草削り用
ご家庭での草取り・草削りに、この1本!小ぶりで、お子さまでも扱いやすいサイズ感です。刃を研ぐこともできます。柄もぐらつかず、狭い場所での作業に便利。
・商品重量:118 g
・サイズ:縦×横×高さ(約mm):315×125×25
利便性抜群!小鎌鋼付
家庭菜園での草取りに苦労しているなら、小鎌を選択しましょう。畑の雑草は柔らかく定期管理をすれば背丈も高くならないため、小回りを重視することが大事です。小鎌のなかでも鋼付がおすすめです。柔軟な鋼で加工されているため、研ぎやすく作業時間も短く終わります。
仁作 ステンレス製 ねじり鎌 No.100
基部すべてに焼き入れ加工が施されている、仁作のステンレス製ねじり鎌です。丈夫で、研ぎ直し使用可能。ステンレスなので、錆にも強いです。雑草を根元から除去!
・商品重量:145g
・サイズ:刃巾105mm、木柄長110mm
立ち作業で除草!立ち刈り草取鎌
足腰が弱い方や長時間の作業が苦手な方は、しゃがんで鎌を使うこと自体が苦痛ではないでしょうか?そんな方は、立ち刈り草取鎌を使いましょう。柄が長く、立ったまま作業ができるため、作業量が多いときに活躍します。
ステンレス鋸鎌1K-6 (稲刈り鎌 収穫鎌 ノコギリ鎌 草刈り鎌)
高級ステンレス鋼を使用しており、錆びにくい製品です。重さは96gときわめて軽く、女性でも楽に持つことができます! 稲刈り、草刈りに。
・商品重量:96g
・サイズ:全長 約33.5cm 刃 約16.5cm
鎌の研ぎ方を解説!

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鎌は使い続けると徐々に刃が劣化してます。定期的に砥石で研ぐことで、切れ味を維持して効率的に作業することが出来ます。正しい方法を理解して、自分でメンテナンスできるようになりましょう。
小鎌・中厚鎌・厚鎌など|砥石を使って鎌を研ぐ方法
Step1. 砥石を水につける

撮影:matsuta
1. 砥石を約5分水につけます。
※シャープナーの場合は不要です。
Step2. 鎌を固定する

撮影:matsuta
1. しゃがんだ状態で鎌の柄を足で踏み固定する。
2. 踏んだ足と逆の手のひらに鎌の刃を添えます。慣れてない方は軍手などを着用しましょう。
Step3. 鎌を研ぐ

撮影:matsuta
1. 刃線といわれる鋭い部分に斜め15~20度に研石を当てる。
2. 当てた砥石を斜めに上下スライドさせる。
3. 表面が終わったら裏面にカエリが出るので裏面も研ぎます。
※カエリとは裏面を指先でなでて引っかる部分のことをいいます。カエリが出ればうまく研げています。
ブロックなどを使って固定する方法

撮影:matsuta
平らなブロックや木の板などを準備して、鎌の刃部分を斜めに当てて固定します。立ちながら作業も出来ますので、自宅でも作業しやすいやり方です。刃を手に添えるのが怖い方はこの方法を試してください。
鋸鎌の研ぎ方

撮影:matsuta
ギザギザの刃の隙間に砥石やダイヤモンドシャープナーを当てて研ぎます。砥石の場合は角をうまく使いましょう。シャープナーの方が楽に作業ができるため、平らな鎌と使い分けて使用することがおすすめです。
選ぶべき砥石3選

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砥石一つとっても多々種類があります。鎌の場合は砥石を上下に動かして作業します。砥石が重いと作業がしづらいため、片手で持てる軽い砥石を選択するといいでしょう。おすすめの砥石を厳選して3点紹介します。
両面便利な砥石
キングコンビ鎌砥は両面で荒削りと中仕上げ用で分かれているため、刃の状態に合わせて使い分けができます。ひもに手首を通せば、作業中に落とす心配もなく使いやすいのが特徴です。
豊稔(HOUNEN) 普通目鋸鎌 HT-080
稲の収穫・草取り向き! 切れ味良好。太めの茎も、スパッと気持ち良く切れます。刃はノコギリのようにギザギザしており、切りにくい部分も左右に動かしながらしっかりカット。
・商品重量:100 g
・サイズ:刃/170mm、柄/210mm
こだわりの天然砥石
天然砥石の天草砥石は人工砥石には出せない切れ味を出すことができます。人工砥石は磨力が強く刃返りやバリができやすい短所があります。一方で天然砥石は研磨力が控えめなため、返りが出にくく仕上がりも鋭く美しくなります。作業時間が掛かるのが短所ですが、切れ味にこだわる場合はぜひ選択してみてください。
伝匠 ステン割込両刃薄鎌 165mm
やわらかい草向きの薄鎌です。ステンレスを割り込むことで、鋭い切れ味を実現しています。錆に強く、長持ち。高硬度で研ぎやすく、自分でメンテナンスしてあげることもできます。
・サイズ:刃渡り約165m、柄の長さ約360mm
鋸鎌に最適アイテム!
ダイヤモンドシャープナーは、先ほどもご紹介した通り鋸鎌を研ぐのに最適です!ギザギザの隙間に当てて研ぐことができるため、1つ持っているだけで便利なアイテムです。
若獅子 両刃 中厚鎌 鋼付 180mm 硬い草用
「硬い草」に特化した鎌。よく切れるのでストレスフリーに作業できます! ご家庭用にはもちろん、お仕事で使いたい方にも。厚鎌ですが、177gと片手でも使いやすい重みです。
・商品重量:177 g
・サイズ:縦×横×高さ(約mm):400×180×23
長持ちさせる手入れのコツ
鎌は日々使う道具のため、使用後の手入れも重要です。泥や水が付いているとさびの原因となります。乾いた布できれいに刃を拭いて磨いてあげましょう。また汚れを落とした後に油を塗るとさらに長持ちします。刃物専用の油かミシン油がおすすめです。
鎌は家庭菜園の頼れる相棒!

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鎌は使い方を間違わなければ安全に使えます。定期的に砥石でメンテナンスすれば、長期使えるコスパの良いアイテム。自分に合う1本を探して大事に使ってみてはいかがでしょうか?