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今回は、そんなほおずきの魅力をご紹介します。食用も鑑賞用も、育成は複雑ではないので、ご自宅で手軽に楽んでみてくださいね。
ほおずきって、花なの?
提灯のような部分は「ガク」
ほおずきの赤い実を覆っている、ちょっと固い袋状のもの。実はこれ、花弁ではなく、ガクだということをご存知ですか。実際のほおずきの花は、6月から7月にかけて咲く、5角の小さな可愛らしい白い花。この花が枯れた後、ガクが成長し、私たちがよく目にしている赤いほおずきの姿になるのです。鑑賞用と食用で異なる色
ほおずきの見頃はいつ?花が咲いてから実ができるまで
実のつく季節は?
「仏花」としての一面も持っているほおずきは、7~9月にかけて見頃を迎え、花屋さんやスーパーで見かけることが多くなります。植え替えの時期は3~4月が適切といわれ、9月には、実が提灯型のガクに覆われます。ほおずきを買うなら、7月10日の浅草寺「ほおずき市」がおすすめ
毎年、お盆になると浅草寺で開催される「ほおずき市」。7月9~10日に開催され、筆者の家では、このお祭りに参加するのが恒例行事となっています。道端には、竹かごに入ったほおずきが並び、値引き交渉する声があちこちから聞こえてきて、とっても賑やか。ちなみに、7月10日に浅草寺に参拝すると、46,000日(約126年分)の御利益があるとされているので、ぜひ訪れてみてください。名前の由来や花言葉、英語では?
ほおずきの花言葉は、「偽り」「ごまかし」「心の平安」
あまりプラスな面が見られないほおずきの花言葉。見た目がしっかりしているのに、期待して開けてみれば、中身がスカスカ。そこから「だまし」や「偽り」という花言葉がついたのだそう。一方で、薬として人々を癒すこともあったことから、「心の平安」という花言葉もあります。いずれも、ほおずきの持つ特徴から関連付けられた花言葉となっています。ほおずきの名前の由来は?
命名には、いくつか由来がありますが、1つは、人の頬が紅く色づいた時の色に似ていたことから名づけられたと言われています。漢字の「鬼灯」は、怪しげな赤い色をした提灯、という意味からつけられたそうですよ。ちなみに「鬼灯」は、夏ではなく初秋の季語です。英語名は「提灯」や「さくらんぼ」に関連づいた名前
提灯のようのような見た目のほおずきは、英語圏でもその特徴を捉えた名前で呼ばれています。例えば、中国の手提げ提灯からインスピレーションを得た「Chinese lantern plant」や実が丸く、さくらんぼのような見た目からついた「Winter Cherry」など、提灯やさくらんぼを連想させれる名前が使用されています。まるでトマト?食用ほおずきって?
ほおずきの種類~食用と鑑賞用に分けてご紹介~
赤い実が特徴!鑑賞用ほおずき
まずは、スーパーやお花屋さんで見かける鑑賞用のほおずきをご紹介します。ちょっと不思議な形をしたほおずきもありますよ。ショクヨウホオズキ
センナリホオズキ
ヨウラクホオズキ
ガクが変化した苞葉が、花穂のように垂れ下がっている珍しい、ヨウラクホオズキ。実はできず、株分けのみで増やすことができます。タンバホオズキ
大きい実が特徴的なタンバホオズキ。成熟すれば、草丈は約80cmまで成長し、花壇や鉢植えで楽しめます。サンズンホオズキ
草丈の低さが15~20cmと小型なサンズンホオズキ。鉢植えとして人気があり、大鉢で育てれば、10個ほど実を付けることもあるのだとか。スイーツのように甘い実が特徴の食用ほおずき
鑑賞用の赤い実とは異なり、オレンジ色の実が特徴です。香りも甘酸っぱく、ミニトマトのような食感で、ガクも鑑賞用のようにしっかりした硬さはなく、手で簡単に破れてしまうほど繊細な造りとなっています。「キャンディランタン」をはじめ、各産地や農家ごとに、「ストロベリートマト」「ゴールデンベリー」「オレンジチェリー」といった、果物と関連付けたかわいい名前で販売されています。オオブドウホオズキ
シマホオズキ
自分で栽培!ほおずきの育て方
栽培するのに適切な場所
発芽温度は25~30度。鉢植えの場合は、1年中日当たりのいい場所に、庭植は水はけのいい場所に植えるようにしましょう。用土
水切れが多い鉢植えの場合は、赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みピートモス2の配合土に、適量のリン酸分の多い緩効性化成肥料を混ぜて使用してください。作業が難しい場合は、市販の野菜用培養土か赤玉土と腐葉土を混合したものでも代用可能です。庭の場合、酸度調整を行う必要があるので、2週間前までに土に苦土石灰を混ぜ、1週間前までには堆肥と肥料をすきこんでおきましょう。
水やり
病気と害虫
6月から8月の湿気が多い時期は、白絹病や害虫の被害に遭いやすくなります。白絹病になった土をどかしたり、害虫の駆除を速やかに行うために、頻繁にほおずきの様子を観察します。植えつけ、 植え替え
増やし方~種まき・株分け~
タネまきの適期は4月から5月。9月頃に、赤く熟した実から種を採取し、水洗いをして、翌年の春まで保管しておきましょう。撒く時はタネ同士が重ならないように注意してくださいね。一方、株分けの適期は、3月から4月。地下茎を切って、鉢植えなら6号鉢に3~4本、地植えは15~20cm間隔で地下茎を植え付けてください。
ほおずきのいろいろな楽しみ方
透かしほおずき
オーナメントのような網目の巣かすがとてもきれいな、透かしほおずき。水に1~2カ月漬けるだけで、簡単に作ることができます。ポイントは新鮮なほおずきを使うこと。中に実を残したくない場合は、古いほおずきを使うと、網目だけの透かしほおずきができますよ。ほおずき笛
小さいころ、おじいちゃん、おばあちゃんに作り方を教えてもらったことがある方もいるのでは?ガクから取らず、もみもみして、柔らかくなったところを見計らって、中身を出してください。穴が大きくなると、音が出ないので気を付けてくださいね。ほおずき提灯
食用ほおずきの食べ方
そのまま生で味わう
調理をせず、そのまま味わえるのが食用ほおずきの魅力。甘みと酸味が濃縮された果実は、ミニトマトのような触感で、食べ応えも十分。ガクをむいた状態で、お皿に乗せると見た目もおしゃれなので、食卓も華やかになりますよ。食用ほおずきは、サラダや付け合わせに最適
タコスチップにサルサソース
ハバネロソースやレモン汁ですっぱ辛く仕上げたサルサソースは、夏のおつまみにぴったり。→楽天レシピ【ほおずきとトマトのサルサ・タコスチップと☆】
バニラアイスとの相性抜群!ほおずきジャム方
保存するならジャムに。オレンジ色がバニラアイスに映えます。→楽天レシピ【☆★食用ほおずきのジャム♪★☆】