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ライター - TOMO
わが家のDIY担当で、趣味はプランター菜園ほか多数。最近の楽しみは、子どもと一緒に菜園の収穫をすること。…続きを読む

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家庭菜園やDIY、アウトドアなどでの作業中、思わぬけがが一番起こりやすいのがどこか知っていますか?それは手や指。特に電動工具や工作機械を使うときは、軍手などの巻き込まれやすい素材の手袋は危険が伴います。本格的な作業にトライするなら、綿の手袋に比べて保護力が強く、耐久性も高い革手袋を手に入れてみませんか。
革手袋を使うメリットとは

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切り傷や擦過傷(さっかしょう)が起きやすい作業や、油などで汚れる作業、高熱による火傷の危険がある作業などにおすすめの革手袋。熱や突き刺しに強いほか、耐摩耗性にも優れています。ほつれが出にくいので、巻き込み事故が起きにくいのも特徴。何より天然素材ならではの伸縮性で手になじみやすく、通気性も高いので快適に作業できます。
手袋は作業に合ったものを選んで
たくさんのメリットがある革手袋ですが、作業によってはほかの素材の手袋がいい場合も。それぞれの特徴に合わせたアイテムを選ぶことが大切です。
→【防振手袋】サンダーやチェーンソーなど振動が激しい作業に
→【耐熱手袋】キャンプでのバーベキュー、溶接などの高温を伴う作業に
→【防刃手袋】電動チェーンソーやガラスなどを扱う作業などに
→【防水手袋】ガーデニングや釣り、バイクや自転車でのツーリング、登山などに
→【ゴム手袋】家事からガーデニングなどまで、幅広いシーンで使うなら
縫い方や素材でタイプが異なる革手袋

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ひと口に革手袋と言っても、縫い方や素材によって大きく特徴が異なります。縫い方では3タイプ、素材別に大きく4タイプの違いが。それぞれの特徴をチェックして、目的の作業にぴったりの手袋を選ぶようにしましょう。
縫製別の特徴
外縫い (背縫い) | 外側に縫い目があるので、装着時、肌に縫い目が当たらず快適。 レバー操作などの作業時に縫い目が引っかかったり、火花が散る溶接などは、 縫い糸に当たると糸が切れる可能性も。 |
内縫い | 内側に縫い目があるので、外縫いに比べて付け心地は多少劣るものの、 作業時に引っかかったり、縫製がほつれる心配は少ない。 |
ガンカット縫製 | 手のひら部分に縫い目がないよう、1枚で裁断・縫製する方法。 指周りの違和感がなく、指先の感覚が生かせるのが特徴。 |
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素材別の特徴

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1. 牛床革
溶接などのハードワークにはこちら。使うほどに柔らかく手になじむ素材で、「スプリットレザー」とも呼ばれます。非常に分厚い牛革は、2枚以上にすいて使用されるのが一般的で、床革とは、表面(表革)以外の部分のこと。しっかりとした厚みがあり、高い耐久性が特徴です。引き裂きや突き刺しに強く、耐熱性もあり。比較的安価なのもメリットの一つです。オイル加工していないものは使い始めが硬いので注意を。自動車の整備士や、鉄鋼・造船業などの作業でも使用されています。
【用途例】熱を伴うハードな作業、その他の重作業、溶接(外縫いタイプ以外)ほか
2. 牛表革
表革(クレスト)とは、一般的に「本革」と呼ばれる素材で、2枚以上にすいた牛革の銀面(表面)を使用した革のこと。床革よりは高価なことが多いですが、見た目も美しく、丈夫でしなやか。手によくフィットするので、細かい作業に向いています。土木・建築業や鉄骨・鉄筋業から、重機操作などでも使用されています。
【用途例】アウトドア・レジャー、DIYなどの一般的な作業ほか
3. 豚革

毛穴の穴が3つ、一群になっているのが特徴で、通気性に優れているのが特徴。そのため、長時間の作業も快適に行えます。水に濡れても硬くなりにくく、軽量で柔らかいので、指先の感覚が生かせるのもメリット。もちろん耐久性、耐磨耗性にも優れており、牛革より安価なのもうれしいポイントです。牛表革と同じようなシーンで使用されます。
【用途例】アウトドア・レジャー、DIYなどの一般的な作業ほか
4. 合成皮革
ナイロンやポリエステルなどの生地に、ポリウレタンなどの樹脂層をコーディングした合成皮革。天然の革特有の臭いはなく、柔らかでフィット感も良いのが特徴。通気性が高く、デザイン性があるのもポイントです。「マイクロファイバー」と呼ばれる人工皮革に比べて滑り止め効果に優れており、使い勝手が良い素材。ただし、火花を伴う作業には不向きです。
【用途例】細かい作業、アウトドア・レジャーほか
革手袋の正しいお手入れ方法は?

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おしゃれ手袋の場合は、見た目を保つために洗わないという人も多いですが、作業用の手袋は汚れが付きもの。汚れても正しく洗えば、その分長く使えます。また、使用感を良くするためにもお手入れは不可欠。正しい方法を学んで、小まめなメンテナンスをおすすめします。
革を柔らかくするには?
オイル加工をしていない牛革などの手袋は、使い始めが硬いのがデメリットの一つ。最初に手入れをすることで、柔らかく手に馴染みやすくなります。それが面倒だという人は、元々オイル加工をしてあるものを使うのも一つの手ですね。
手順
1. オイルやクリームを塗る
革専用のオイルやクリームを使用します。染み出しNGの作業では、クリームをチョイス。
2. 袋を揉む
オイルやクリームを付けたら、手袋に良く揉み込んで。革手袋を装着して、手のひらを握ったり開いたりすることを繰り返すと手に馴染んできます。
カビを防ごう!普段のお手入れ方法
せっかく手に入れた革手袋を使おうと思ったらカビていた…!なんてことになったら、作業に向けて張り切った気持ちも萎えてしまいますよね。そうならないように、使用後の一手間で革手袋をカビから守りましょう。
・軽い汚れはブラシや布などを使って落としておきましょう
・使用後はしまう前に陰干しを。直射日光に当たると硬くなるので注意
・保管は通気性の良いところへ
洗濯OK?革手袋の洗い方

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専用の洗剤を使えば洗濯できます!お気に入りの手袋がひどく汚れてしまったら、正しくお手入れして、長く愛用したいですね。
1. 30℃以下のぬるま湯を用意。
2. 手袋を手にはめたまま、専用のレザーソープをスポンジによく泡立てて洗う
3. ぬるま湯で良くゆすいだら、乾いたタオルで叩くように水分を拭き取る
4. 形を整えて風通しの良い場所で陰干し
5. 乾いたらオイルかクリームを塗り、柔らかい布で拭き取る
潤いながら洗える皮革用合成洗剤
自宅で洗える皮革専用の合成洗剤と柔軟仕上げ剤がセットになった「レザーウォッシュ EX for ウェア」。水のPhバランスを調整し、汚れ・臭い・カビをきれいに洗い流します。水に流出するタンパク質を守り、必要な栄養や潤い成分を与えながら洗うので、汚れを落としつつも革本来の美しさを蘇らせてくれます。
ミズタニ レザーウォッシュ EX for ウェア
【洗えるもの】
革製ジャケット、革製コート、革製スカート、革製ズボン、革製ライダーつなぎ、革と生地のコンビ衣類
【製品仕様】
・内容:合成洗剤(100ml)、柔軟仕上剤(100ml)
・用途:本革・合成皮製品の洗浄
・液性:弱酸性
・成分:界面活性剤(ノニオン系、他)、クエン酸、ラノリン、水溶性ポリマー、水
用途別!おすすめの革手袋9選
1. アウトドアから溶接まで幅広く活躍!
外側は牛革、内側に厚めの布で裏打ちされているので、耐熱性は抜群。手首と肘の中間あたりまでカバーできる長さがあるので、溶接はもちろん、バーベキューや薪ストーブなど火のそばの作業も楽にできます。
NKTM 電気溶接作業用の手袋
・素材:牛床革
・用途例:溶接、アウトドアや暖炉などでの耐熱作業
・重量:490g
・丈:41cm
・幅:18cm
・カラー:blue+yellow、grey+black
2. 刈り払いやチェーンソー作業に
スウェーデンの農林作業機器メーカー「ハクスバーナ」の作業用手袋。天然油脂を含むため水に強く、耐久性のあるヤギの床革を使用しています。左手の甲に不慮の事故を防ぐソープロテクションも入っているのが特徴。
ハスクバーナ プロテクティブグローブ テクニカル
・素材:ヤギ床革
・用途例:刈り払い機やチェーンソーでの作業
・サイズ:M、L、2L
3. 素手に近い作業性を実現
国産のPU(布地にポリウレタン樹脂を塗布し、天然皮革に質感を似せた人工素材)仕様で、エンボス加工の滑り止めも付き、グリップ力と作業性は抜群。手の甲側は通気性に優れたメッシュ加工、袖口はパイルを長持ちさせる刺繍布付き。
富士グローブ PUライナーα(アルファ)
・素材:合成皮革
・用途例:電気工事
・サイズ:S、M、L、LL
・カラー:ブラック、イエロー、グレー、レッド
4. トゲのある作業に最適
耐久性があり、見た目も美しい牛表革を使用し、女性の手に合わせてサイズをアレンジしたアイテム。バラの剪定や木材を扱う際の、とげ
などによるけがから手を守ります。その他にもさまざまなシーンで活躍する手袋。
レッドギア 女性用作業用 革手袋
・素材:牛表革
・用途例:園芸、バラ剪定、家庭菜園、芝刈り、アウトドア
・サイズ:S、M、L、LL
・カラー:ホワイトグレー
5. 高いデザイン性は本革ならでは
手のひら部分に牛床革を使用することでたい耐滑性を維持。手の甲部分には牛表革を使い、ブラウンとブラックのバイカラー仕上げに。丈夫でしなやかなので、手によく馴染みます。
トラスコ(TRUSCO)牛本革製手袋
・素材:牛床革、牛表革
・用途例:建築、土木、荷役
・サイズ:M、L、LL
・カラー:ブラウン
6. 水洗いしても硬くなりにくい特殊加工
特殊ななめし加工により、水洗いをしても硬くなりにくい仕様に。通気性が良く、マジックテープ付きで手にフィット。指先の作業性も高いので、整備作業などにもおすすめです。
ジョブマスター ワーキンググローブ 洗える革手袋
・素材:豚革
・用途例:農作業、車両整備、荷役、電気工事
・サイズ:S、M、L、LL、LLW
・カラー:白、黒
7. オイル仕上げでソフトな使用感
耐摩耗性に優れた牛床革を使用。信頼の日本製で、背縫いのオイル仕上げなので、ソフトな使用感が特徴です。水洗いも可能で、土木や建築業などのハードな作業向き。耐熱・防刃・絶縁性はないので注意を。
富士グローブ EX-680
・素材:牛床革
・用途例:建築、土木
・サイズ:M、L、LL
・カラー:グリーン
8. 救急隊員向けのプロ仕様ブランド
救助や災害活動から、一般作業に至るまで、現場からの意見を取り入れ、機能性を重視したプロ仕様。牛革よりも軽量で、しなやかな羊革の中厚タイプなので、耐久性はもちろん、しっとりと手になじみ、作業性も高いのが特徴です。レスキューグローブの定番モデル。
トンボレックス レスキュー消防手袋 R-330R
・素材:羊革
・用途例:救急、救助、消防
・サイズ:S、M、L、LL
・カラー:オレンジ
9. 甲メッシュがカラフル!幅広い作業に
手の甲部分が綿素材のメリヤスなので、通気性もあり、カラフルなデザインです。袖口はパイルゴムのマジックテープ仕様でフィット感も良好。軽量で柔軟性に優れているので作業性も高く、十分な耐摩耗性も。
トラスコ(TRUSCO)豚革甲メリヤスマジック止め式手袋
・素材:豚革、綿(手甲部)
・用途例:電気工事、荷役、運送、園芸、アウトドア
・サイズ:S、M、L、LL
・カラー:S=ピンク、M=パープル、L=ブルー、LL=グリーン
一般作業から特殊作業まで革手袋でけがを防ごう

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いかがでしたか? 革や縫製の特徴を知ると、自分のやりたい作業にぴったりの手袋が見えてくるはず。まずは一般作業を広くフォローできるアイテムを選んで、革手袋デビューするのもおすすめ。お気に入りの革手袋を見つけて、より安全に、効率よく、快適な作業の時間を叶えてみては。