電動工具はとっても便利。でも一方で怪我につながる危険性もあり、最悪死亡事故につながることも。正しく安全に使うことが大切です。すでに使っている人も、これから使う人も、電動工具を安全に使うためのポイントをおさらいしましょう!
安全な工具の使い方11か条
様々な電動工具に共通する安全に使うためのポイントをまとめました。あなたは何個守れているでしょうか?
準備編
1.安全な服装で作業をする
服装はとても重要です。不適切な手袋を使って指を切断してしまった例や、ネクタイをしていたために窒息してしまった例も。巻き込みが起こらない服装、靴、保護メガネ、マスクが基本装備です。下でより詳しく解説します。2.作業スペースを確保する
作業スペースの確保は思いのほか重要です。近くにものがあると、ものを巻き込んだり倒したり、切断してはいけないものを切断したりという危険が。また、足場が安定しなかったり狭い場所では作業効率が悪くなるほか、思いもよらない事故につながります。作業時は必要なもの以外をどかし空間を確保しましょう。3.材料固定をしっかり行う
材料をしっかり固定しないと思い通りの加工ができないだけではなく、手を切断する恐れも。手ではなく、万力などを利用してしっかり固定しましょう。固定器具付きのワーキング4.工具の点検をする
保管中に工具に異物が挟まったり歪んだりしていることもあります。作業前には必ず異常がないか点検しましょう。また、数か月~半年に一度など定期的な点検も行う方がベターです。点検のポイントなどは下で解説しています。作業編
5.コードに気を付ける
電源プラグ式の工具はコードに気をつけましょう。コードに引っかかって転んだり、工具を落としてしまうといった例が多いです。適切な長さの延長コードを使いましょう。さらに、電源コードを誤って切断してしまうと、100Vに感電してしまう恐れも。工具から1mあたりをベルトに引っ掛けるようにしておくと、工具のそばにコードがたまりません。6.空転させてから使う
いきなり材料にあてのではなく、まず空転させて、音や動きに異常はないか、回転方向は正しいかを確かめます。保存している間に異物が入り込んでいたり、ゆがみが出ていることがあるためです。また、丸ノコなどは材料に当てながら始動させるとキックバックを起こしやすくなります。7.無理な力を加えない
早く切断したい、穴を開けたいといった気持から強く力を加えてしまう人がいますが、危険なので行わないようにしましょう。力をかけると加工が粗くなる上、キックバック(刃が挟まって工具が跳ね上がる現象)が起きやすくなります。刃がゆがむ原因にも。8.交換作業は電源を落としてから
事故が多いのがブレードやドリルの交換時。作業中何かの拍子にスイッチが入ってけがをするなんてことも。交換作業時には電源を落としてから行うのが鉄則。バッテリー式のものはバッテリーを外し、電源プラグ式のものはプラグを抜いてから交換をします9.止まった後の工具の刃をすぐに触らない
丸ノコやグラインダーなど高速で使う工具では、摩擦によって刃がとても熱くなります。使い方によっては表面温度が100℃を超え、50℃以下になるまで2~3分かかります。やけどの危険があるので、刃を交換する時にも冷めるまで待ってから行いましょう。10.取扱説明書外の使い方はしない
当然のことですが、用途外の使い方をしたり、取扱説明書で禁止されている使い方をした場合には怪我をする危険が高まります。はじめに必ず取扱説明書を読んで、内容を守って使いましょう。11.使用後は掃除・ケース保管
使用後は工具を掃除して、できるだけケースに入れて保管しましょう。異物が挟まったり、錆が起きると事故につながる恐れがあります。また、保管の際に刃を下にすると歪むことがあるので、刃は上に。安全な服装とは?
巻き込みが起こらない服装、靴、保護メガネ、マスクが基本装備です。用途にあわせて手袋や、防塵マスク・防毒マスクなどを使いましょう。
作業服
服が汚れるのを防ぐためだけではなく、安全対策としても作業服は重要。袖や裾の閉じているものを着る。ひもが出ている部分がないものを選びます。フードがある場合はしまい、タオルやマフラー、ネクタイなど首に巻いたり、腰に掛けたりしているものは外します。ネクタイが巻き込まれて首が閉まって窒息した事例もあるんです。また、髪が長い場合はくくりましょう。山田辰(YAMADATATU) 防水防寒つなぎ フード付 AUTO-BI ab-a870

冬用の作業用つなぎについてはこちら
夏場の空調服についてはこちら
保護メガネ
粉塵が目に入ったり、木くずが突然飛んできたり。作業に保護メガネは必須です。やすり作業には、粉塵が入りにくいゴーグル状になった防塵眼鏡を選びます。塗装や溶接など有害な気体が出る場合には、ゴーグル状で機密性の高いものを選びます。保護メガネ
手袋
木工などでは木のとげなどを防ぐため軍手を付けている人もいますが、電動工具、工作機器を使う時には基本的に軍手は厳禁。特に電動ドリルや丸ノコなど、回転系の工具はほつれた糸の繊維や指先のだぶつきが巻き込まれて危険です。作業にあった手袋を使うか、素手で行います。回転系の工具を使う際にはピッタリサイズの合う革手袋をつけるか、素手で行います。サンダーやエンジン式の仮払い機など、振動が強い工具を使う場合には、防振手袋を使うと手のしびれが防げます。高儀 振動軽減グローブ レギュラーサイズ

その他の防振手袋についてはこちら
革手袋
靴
スリッパ、草履は厳禁。必ず靴を履くようにします。動きやすい靴であればかまいませんが、安全靴であれば万一作業場で釘を踏み抜きそうになった時にも安全です。また、溶接や金属の研磨などの時には火花が散っても溶けにくい素材を選びましょう。アシックス ウィンジョブ FIS52S

もっと安全靴について知りたい人はこちら
マスク
研磨作業の粉塵や溶接作業のヒュームなど、健康被害につながる物質を吸い込まないようにマスクをつけましょう。粉塵作業には防塵マスク、有機溶剤を使った作業などには防毒マスクが必要です。3M 『防塵マスク Vフレックス』
3Mの防塵マスクVフレックスはDS2の性能を持ちながら、一枚当たり100円以下と気軽に使えるコストパフォーマンスが特徴。黄砂やPM2.5対策など、日常の生活づかいに取り入れやすいです。
もっと防塵マスクについて知りたい人はこちら
イヤーマフ
イヤーマフはなくてもいいのですが、大きな音や高い音が出る作業を長時間続けていると意外に疲れるもの。また、ひどい時には耳が遠くなることもあります。作業によってはイヤーマフや耳栓をつけましょう。DEWALT 防音イヤーマフ

点検の仕方
使い始める前に点検をすることを習慣にしましょう。そう時間のかかることではありません。特にしばらく使っていなかった工具は劣化が起こっていることも。少し念入りに確認してあげてください。
1.電源周りの確認
電源プラグ式の場合はコードの被膜がはがれていないか、プラグがゆがんだりしていないかを確認。バッテリー式の場合、バッテリーの液漏れや接触部分の汚れがないかを確認します。2.ブレードやビットの確認
ブレードやビットに錆びや刃こぼれ、ゆがみがないか確認します。3.本体・カバーの確認
本体・カバーを見ていびや割れがないか、油などがついていないかを確認します。ねじがついているものは緩んでいないか、さびついていないかもチェックしましょう。安全に使うためにおすすめの道具
より安全に使うために用意しておくといい道具です。特に初心者の人におすすめ。安全なのはもちろん、作業効率を高めてくれます。
固定スタンド
丸ノコやサンダーなどは工具を固定スタンドがあります。例えば丸ノコであれば、高価な丸ノコ盤を買わなくても、手持ちの丸ノコを簡易丸ノコ盤として使うことができます。小さい材料の加工をするとき格段に安全に。また、正確に直線を素早く切れるなど作業の質と効率を高めてくれる効果もあります。マキタ マルノコスタンド

マキタ マルノコスタンド (A-41349)
下から丸ノコを止めることで、テーブルの上に丸ノコの刃を出し、丸ノコ盤として使えるようにしてくれるスタンド。マキタの丸ノコやリョービの一部の丸ノコに適応。
重宝しています。 今まで丸鋸を手で持って切っていたのですが、このスタンドを使うようになって、寸法通りにまっすぐに切れ、また、斜めにも切れるので、日曜大工が楽しくなりました。 出典:楽天みんなのレビュー
作業テーブル
材料を床や角材に乗せただけで使うと、切るべきでないところに刃が当たってしまったり、安定性が低く事故の原因となったりします。きちんと材料を固定できる作業台を使っての作業するのがベター。普通のテーブルにクランプを使って材料を固定してもよいですが、できれば机自体で材料を挟んで固定できるタイプの専用作業台を使いましょう。いろいろな形で固定できるので、長い切断や厚いものの切断の際の危険を減らすことができます。ブラック&デッカー 作業台 ワークメイト WM225

ブラック&デッカー 作業台 ワークメイト WM225
折り畳み式のワークテーブル。二枚に分かれた天板が万力状になっていて材料の固定ができます。移動式ペグを使えば不規則な形のものも固定可能。高さは二段階に調節できます。
▼最大負荷荷重:204kg
▼ サイズ:D370 × W630 ×H770
▼最大負荷荷重:204kg
▼ サイズ:D370 × W630 ×H770
頼りになる道具。日々使うわけではないが、樹を切ったりDIYの場面で頼りになる。これがあるのと無いとでは効率と精度が格段に違ってくる。機能の割に値段が安くてリーズナブル。 出典:楽天みんなのレビュー
ケース
保管の際に歪んでしまったり、異物が入ってしまうのを防ぐため、ケースに入れて保管しましょう。専用ケースがベター。純正ケースがない場合でも、丸ノコ、サンダーなど様々な工具にあわせた専用ケースが売っています。アステージ 丸のこケース ナチュラル

アステージ 丸のこケース ナチュラル
丸ノコ収納用の外から中身が見えやすい半透明のプラスチックケース。2種類のトレーが入っており、作業に必要な工具や関連する用具などを整理して収納でき、移動にも便利。
とても良い。 思っていた通りの、大きさで使い勝手も良いです。この値段で大満足でした。 出典:楽天みんなのレビュー
安全な使い方を学んで電動工具を使いこなそう
危険危険と言われると「電動工具を使うのはやめておこうか」と思われるかもしれませんが、きちんと使えば最高に作業効率を高め、楽をさせてくれる素晴らしい道具です。むしろ、安全な使い方を学んでどんどん使っていきましょう!
紹介されたアイテム

山田辰(YAMADATATU) 防水防寒つなぎ フード付 AUTO-BI ab-a870
¥11,250 税込

保護メガネ
¥980 税込

高儀:斬丸 振動軽減グローブレギュラーサイズ
¥1,490 税込

アシックス ウィンジョブ FIS52S
¥6,950 税込

3M防塵マスク Vフレックス【9105J-DS2】 (20枚入) 使い捨て防じんマスク〔区分2〕
¥1,512 税込

DEWALT 防音イヤーマフ インターセプター NRR29 | ヒアリングプロテクター 騒音対策 防音耳あて 工事用 防音ヘッドフォン 騒音作業
¥4,104 税込

マキタ マルノコスタンド (A-41349)
¥7,559 税込

ブラック&デッカー 作業台 ワークメイト WM225
¥5,593 税込

アステージ 丸のこケース ナチュラル
¥1,735 税込