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コロナ禍における2020年の生花業界の変化をレポート!明るく元気な色合いの花が人気に


第一園芸株式会社が、コロナ禍における2020年の生花業界の変化をまとめました。3~5月の取扱数量は過去3年平均に比べ約3,300万本減少、取り扱い金額も約41億円減少。しかし、生産者のリスク回避で流通量が増えたヒマワリは、前年同時期と比べ取引単価が約10%上昇しています。
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コロナ禍における2020年の生花業界の変化をレポート

出典:第一園芸株式会社
第一園芸株式会社がまとめた、コロナ禍における2020年の生花業界の変化のレポートによると、3~5月の取扱数量は過去3年平均に比べ約3,300万本減少、取り扱い金額も約41億円減少。しかし、生産者のリスク回避で流通量が増えたヒマワリは、前年同時期と比べ取引単価が約10%上昇しています。

コロナ禍が花業界に与えた影響

コロナ禍が花業界に与えた影響
出典:第一園芸株式会社
新型コロナウイルスの感染拡大が加速し、卒業式や送別会、結婚式やお別れ会など、年間を通して花を消費する機会が大量に奪われました。特に3~5月の取扱数量は過去3年平均に比べ約3,300万本減少、取扱金額も約41億円減少となり、結婚式や大切な方を見送るためのお別れ会で供えられる純白の花たちの多くは行き場を失ってしまいました。これらの花は、毎年花屋が確実に購入するため、当日のセリ購入ではなく事前の予約販売で入手することが多く、これまで生産者は比較的高額で販売することができました。しかし、数々のイベントがキャンセルになったことで、生産者がイベント時期を狙って咲かせた花は長期保存ができず、需要がなければ捨てるしかなくなりました。

リスク回避でヒマワリが人気に!取引単価は約10%上昇

リスク回避でヒマワリが人気に
出典:写真AC
新型コロナウイルス感染拡大の状況から、リスクを避け、種まきから収穫までの回収が早い草花系にシフトする生産者も多くなり、バラのように、高価で売れるものの花を咲かせるのに時間がかかる花は、せっかく咲かせても売れないリスクがあるため敬遠されるように。種まきから最短45日で開花するヒマワリなど、回収が早くスタンダードな花が多く出荷されました。その結果、一般的にも認知があり、明るい花の代表のようなヒマワリが市場での流通を伸ばし、全体的に生花の相場は落ちる中、ヒマワリは昨年並みに需要があり、取引単価も昨年同時期と比べ約10%上がりました。

店頭でも明るい色あいの花が人気に!

店頭でも明るい色合いの花が人気に!
出典:第一園芸株式会社
コロナ前の店頭では、グレーがかったくすんだシックな色合いで、乾いた質感の花が人気でしたが、コロナ後は、ヒマワリに代表されるような明るい色合いのみずみずしい花が人気となりました。その理由として、第一園芸生花仕入担当の山下瞬氏は、「早く出荷でき、かつ、売れ筋である明るい色あいの草花を育てたい」という生産者の事情もさることながら、明るくフレッシュな花を見て「不安を払拭したい」という、コロナ禍を生きる消費者の潜在意識にマッチしたからではと考えています。

第一園芸の花の需要拡大に向けた取り組み

花の需要拡大に向けた取り組み
出典:第一園芸株式会社
コロナ禍で大量のロスフラワーが生まれたことから、生産者を支えるために、官民問わず花の需要拡大に向けてさまざまな取り組みを行っています。イベントに向けた花の需要回復にはまだ時間がかかりそうですが、第一園芸では、この機会に日常的に花を楽しむ習慣を広め、コロナ禍での不安な気持ちを花で癒せるよう、今後もさまざまな取り組みを予定しています。

フラワー エール プロジェクト

フラワー エール プロジェクト
出典:第一園芸株式会社
ブライダル需要の激減によるフラワーロスが問題となっている今、花農家の応援、そして地域貢献への一助となることを願って三井不動産グループで連携し合い、ロスフラワーを使ってホテルをデコレーションするほか、個人でもロスフラワーを購入できるプロジェクト。

詳しくはこちら:https://corp.gardenhotels.co.jp/campaign/flower-yell/

「life with flower」プロジェクト

「life with flower」プロジェクト
出典:第一園芸株式会社
オフィスに小さな花畑が出現。出勤時、好きな花をピックアップして仕事中はデスクに飾って癒される。コロナ禍で在宅ワークが増える中でも業務の都合上、出社しなければならないワーカーの業務時間や空間の質を向上させることで「オフィスの価値」を感じてもらい、出社するメリットを創出することを目的としたテストイベント。

詳しくはこちら:https://www.daiichi-engei.jp/news/20201203-2/

第一園芸株式会社
https://www.daiichi-engei.jp/

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