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自由研究から果物の出荷判定まで、活躍する糖度計
最近は糖度が表示されたり、保証されている果物も多く見かけるようになりました。糖度を測ることで果物の出荷時期を判定したり、糖度の高いものに価値をつけたりといったことも可能です。また、糖度計は以外に手軽なものもあり、自由研究にも使う例も。ただ、いざ買うとなると数千円~数十万のものまであって、どれを選べばいいかわからないという人が多いようです。この記事では、糖度計の種類や原理、使い方、通販で買えるおすすめの糖度計などを紹介します。
糖度とは?
みかんやりんごなどの果汁には糖分が多く溶け込んでいます。糖度とは、100gの果汁の中に糖分が何グラム含まれているのかをパーセント、または度数で表したものです。また、糖度計ではbrixという単位が使われることがよくあります。brixは糖分だけではなく、水に含まれているものを全て合算した値です。果汁やジャムのように溶け込んでいるものがほとんど糖分であるものの場合にはbrixと糖度を同じものとして扱うことが多いです。
糖度計の種類
糖度計にはまず、果汁などを試料として使うタイプと、試料が入らない非破壊式とに大きく分かれます。試料を使うタイプはさらにアナログ式とデジタル式に分かれます。アナログ式は手持ちタイプが多く、デジタル式にはペンやポケットタイプから研究に使われるような高精度のものまで様々なものがあります。それぞれのメリットやデメリットについて説明します。サンプル試料で計測
測りたいもののサンプルを使って測るタイプです。ジャムなどはそのままでいいですが、果物など固形のものは絞って果汁にする必要があります。
アナログ式 手持ち
デジタル式
手持ち式と原理は同じですが、読み取りを目ではなくセンサーで行い、結果がデジタル表示されます。また、光源にLEDなどを利用しているため結果が安定しやすいという利点があります。精度や大きさ、用途により様々な種類があり、値段も数万円〜数百万まで様々。果樹園や畑などで使う場合には持ち運びしやすいポケットタイプ・ペンタイプが便利です。・ポケットタイプ:持ち運びができるデジタル小型糖度計。なし用やぶどう用、コーヒー用など測るものによってたくさんの種類があります。2万円〜10万円程度。
・ペンタイプ:サンプルを乗っけるのではなく、サンプルに糖度計の先を浸して使います。液体の計測に便利。
・はかりタイプ:本格的に使いたい場合、持ち運びの必要がない場合に。安いもので2万円台〜。高精度のものは研究用途・品質管理などに使われています。
非破壊式 果物などをそのまま測定
非破壊式はサンプルが入らず、外から測定できるタイプ。何より測るものを壊さなくていいのがメリット。ひとつひとつの果物の糖度が測ることができる他、木になっている状態で糖度を測り、希望の糖度になったら収穫するといった使い方もできます。糖度計を選ぶ際のチェックポイント
1.計測範囲:測定したいものが決まっていないのであれば計測範囲が広いのものを、決まっているならそれにあった計測範囲のものを選びましょう。測定範囲が広いものの方が値段が高い傾向があります。目安として、野菜であれば 10%以下、果汁でも20%以下、ジャムは40〜70%、はちみつは70〜80%です。
2.測定精度・最小目盛り:どこまで正確な値が必要かに関わります。目盛りが細かくても精度が低ければ正確な値は出ませんし、逆も起こります。
3.測定可能温度・温度補正機能:糖度計ごとに測定可能温度が異なります。調理中のジャムなど熱いものを図りたい場合にはチェックしましょう。またその場合、温度による補正を行う機能がついたものがおすすめです。
【価格帯別】ネットで買えるおすすめ糖度計10選
「どこで売っているのかわからない」「販売店が近くにない」という声も多い糖度計。ここではネットで買える糖度計を価格帯別にピックアップしました。自由研究やキッチンで使える糖度計から、果物の検査など業務シーンでしっかり使える糖度計まで。目的にあった糖度計を選んでください。5000円以内で買えるお手軽糖度計
1. とりあえず使ってみたい人に、激安糖度計
とにかく安いお手軽糖度計です。安いだけあって読み取り目盛りが見にくいといった点はありますが、「とりあえず使ってみたい」という人にはぴったりです。2. 自由研究にもぴったり低価格手持ち式
3万以内で買える糖度計
3. 業務用でしっかり使えるアタゴの手持ち式
糖度計といえば「アタゴ」と言われる信頼メーカーの手持ち式。業務用に使える精度とコンパクトさの手持ち式。低糖度用で、ジャムなどには向かないので注意。4. とってもコンパクトで測定範囲も広い
デジタル式としては最高クラスのコンパクトさなので、畑や果樹園への持ち運びも簡単。測定範囲が広いのも魅力です。5. ポケット糖度計の定番アタゴのPAL_1
ポケット型の人気商品。測定範囲も広めの汎用品。「迷ったらコレ」と言われる商品です。5万円以内
6. 調理途中の計測もできるペン型
サンプルをのせるのではなく、サンプルに浸す珍しい形の糖度計。ジャムの濃度を煮詰めながら測るといった使い方ができます。7. いろんなものを測定できるワイドレンジモデル
0〜93度とほとんどの範囲を測定できるワイドレンジモデル。測定するものがいろいろあってもこれなら一台ですみます。10万以内
8. 持ち運び式最高クラスの精度
持ち運び式の糖度計としては最高クラスの精度が魅力の製品。正確に濃度を測る必要がある人に。9. 非破壊式なのにこの価格 PAL-光センサーシリーズ
非破壊式といえば数10万から100万オーバーと高額でしたが、画期的な値段の非破壊式糖度計。小型のため、木になっている果物をそのまま測定することも可能。10万以上
10. サポートもしっかり非破壊式糖度計N-1
貴重なネットから買える非破壊糖度計の一つ。故障時の保証がしっかりしており、操作方法の説明を電話でしてくれるなど厚いサポートも嬉しいです。購入はこちらから:https://store.shopping.yahoo.co.jp/mechatronics/zsuqxfjxsk.html
糖度計の原理。気になる精度・誤差範囲
屈折率で測る
サンプル試料を利用するものは、水に溶けている糖分の量によって光の屈折率が変わることを利用しています。光は空気や水の中を基本的にまっすぐ進みますが、違う物質を通る時にはその境目で進む方向が変わります。水に溶けている糖などの量によって曲がり具合が変わるため、どれくらい曲がっているかを測ることによって、糖度を測ることができます。アナログの場合は屈折率の目盛りを人の目で読み取り、デジタルではセンサーで読み取ります。使っているとゼロの値がずれてしまうため、水(精製水)を使って、ゼロの値をリセットする「校正」という作業が必要です。精度は手持ち式で±0.2% 程度、据え置き式の精度の高いものでBrix±0.005程度でした。光の反射・吸収で測る
非破壊式は、近赤外線を利用しています。赤外線と普段私たちが見ている光の間の光、「近赤外光」を使います。果物などに近赤外線を当てると、糖度によって、光がどれだけ反射するか(もしくは吸収されるか)が変わります。それを利用して、糖度計から近赤外線を出し、その反射(吸収)値を読み取って糖分を測ります。精度はポケット式でBrix±1.5%程度、一般に発売されており確認できた最高値はBrix±0.5%でした。研究用などより高級機も存在します。校正については必要ない(ボタンを押すだけボタンを押すだけで可能)です。糖度計の使い方 ・校正の仕方
ここでは価格がお手ごろで最も手に入れやすい、手持ち式糖度計(屈折計)の使い方を紹介します。
1.サンプルをプリズム面に1〜2滴たらします
2.蓋を閉じます
3.明るい方向を向き、反対側のレンズからのぞきます。
4.境界線の数値を読み取ります
5.使用後は、プリズム部分を水で拭いて綺麗にし、その後乾いた布やティッシュペーパーで水分を拭き取ります。
中古・レンタル
少しでもお得に買いたい!使いたい!という人には中古やレンタルもおすすめ。また、各糖度計のメーカーが購入前のレンタル制度を設けている場合も多いです。買いたいけれども不安がある、という人は一度問い合わせて見てはいかがでしょうか。レンタル Amaica-Pro
高額な非破壊式糖度計はシーズンのみのレンタルという手も。下記HPでは全数検査可能な非破壊式糖度計が一ヶ月35000円〜レンタル可能。http://www.astem-jp.com/product/toudokei/amaica-pro.html
中古品 楽天市場
お得に買うなら中古品。種類は少なめですが、一般的な通販の形で買うことができます。https://search.rakuten.co.jp/search/event/%E7%B3%96%E5%BA%A6%E8%A8%88/?ev=19&f=1&s=4&evsitem=%E3%80%90%E4%B8%AD%E5%8F%A4%E3%80%91
中古品 ヤフオク!
オークション形式なので予想外に安く手に入ることも。比較的多くの種類が出品されています。https://auctions.yahoo.co.jp/search/search?auccat=&tab_ex=commerce&ei=utf-8&aq=-1&oq=&sc_i=&fr=auc_top&p=%E7%B3%96%E5%BA%A6%E8%A8%88&x=0&y=0&fixed=0