-
- AGRI PICK 編集部
AGRI PICKの運営・編集スタッフ。農業者や家庭菜園・ガーデニングを楽しむ方に向けて、栽培のコツや便利な農作業グッズなどのお役立ち情報を配信しています。これから農業を始めたい・学びたい方に向けた、栽培の基礎知識や、農業の求人・就農に関する情報も。…続きを読む
生産者の利便性を向上させる「スマート農業」
AI病害虫雑草診断アプリがリリース
日本の農業の現場では担い手の減少・高齢化の進行等により労働力不足が深刻な課題となっています。こうした課題に対してAIやIcTなどの先端技術を活用して解決する「スマート農業」が効果的な取り組みとして期待されています。日本農薬株式会社は、スマート農業を通じて生産者の利便性を向上させるべくソリューションの開発を進めています。今回、農作物や圃場に発生する病害虫や、雑草の防除に適切な農薬情報検索する際に便利なツールとして、スマートフォン用アプリケーション「レイミーのAI病害虫雑草診断(水稲版)」の配信サービスを開始しました。
4社の農薬メーカーが連携して農薬情報を提供
日本農薬株式会社は、広く世の中にスマート農業を普及させるには、価値観を同じくする農薬メーカーが連携して取り組む事が重要だと考えています。この理念は、日産化学株式会社、日本曹達株式会社、三井化学アグロ株式会社の三社から賛同を得て、国内におけるスマート農業の速やかな確立・普及を図ることを目的に広く連携します。まず、今回リリースする「レイミーのAI病害虫雑草診断(水稲版)」上で4社の保有する農薬情報を提供。今後も4社協働して、生産者や消費者にスマート農業を通じた新たなソリューションやサービスを提供し、新たなビジネスモデルの創出につなげます。
「レイミーのAI病害虫雑草診断(水稲版)」のサービス概要
「レイミーのAI病害虫雑草診断アプリ」は、カメラで撮影した作物や、田畑に発生する病害虫や雑草の画像に対してAI(NTTデータCCS社と共同で開発)による診断を行います。営農者が同定した病害虫雑草については、その防除に適切な農薬を検索し、詳細な情報にアクセスすることができます。アプリはiOSとAndroidに対応。AppStore、またはGoogleplayを通じて無料でダウンロードできます(通信料は利用者負担)。このアプリは生産者の皆様からアプリに関する意見をもらい、今後の改善に活かすための試行版と位置付けられています。今後は順次機能を追加するとともに、AI診断が可能な作物を拡大させていく予定です。
レイミーのAI病害虫雑草診断(水稲版):https://www.nichino.co.jp/products/aiapp/index.html
「レイミーのAI病害虫雑草診断(水稲版)」の機能詳細
1. AI病害虫雑草診断機能
作物に発生した病気や害虫、圃場に発生した雑草などをスマートフォンで撮影(またはギャラリーから選択)し、「AI診断」をタップすると、それがどのような病害虫・雑草か診断します。診断結果はAIの自信度が高い順に表示され、AIの診断結果と共に、撮影物の識別に役立つ病害虫雑草のミニ図鑑が表示されます。2. 防除薬剤提案機能
AIの診断結果に基づき、病害虫・雑草の防除に有効な薬剤の一覧を表示します。薬剤を選択すると詳細情報を確認できて、選択した薬剤をお気に入り登録して保存しておくことができます。3. カルテ式診断機能
撮影した写真と病害虫・雑草ミニ図鑑の写真を比較しながら、自分で撮影物を診断する「カルテ式診断」機能があります。4. 診断結果保存機能
診断結果は履歴として一定期間保存されますので、後でまとめて確認できます。写真を撮った場所と診断を行った場所をマップ上に表示することも可能です。5. 天気予報といもち病発生予測機能
現在地の天気予報の確認と、気象状況からいもち病の発生を予測する機能があります。日本農薬株式会社:https://www.nichino.co.jp/