冬の寄せ植え|初心者にもわかりやすい!


徐々に寒さが増す11月以降は、病害虫の被害が少ない季節なので、ガーデニングをゆっくり楽しめる時期でもあります。冬に元気に生育する葉牡丹などのおすすめの草花を使った、プランターでも管理しやすい冬の寄せ植えの作り方を紹介します。

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植栽・菜園の管理業務を経験。田舎の農業に支えられてきました。「自分の手で作れる力」を信じ、木工、動画・写真編集、イラスト製作など、手作りの仕事も経験し、学び続けています。…続きを読む

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冬の寄せ植え

出典:写真AC
徐々に寒さが増す11月以降は紅葉が終わって緑が少なくなり、ガーデニングも終わりかと思うころですが、病害虫の被害が少ない季節なので、ガーデニングをゆっくり楽しめる時期でもあります。
冬の間の植物の生育過程や好みの環境などを知ってから植物を選んで植え付けると、管理もしやすい寄せ植えを作ることができます。

冬の寄せ植え〜植物選び

季節の草花を使った寄せ植えは、日々の暮らしに四季折々の趣を与えてくれます。

季節の寄せ植えで植物を選ぶときに大切なこと

選ぶ前に植物の性質を知ることから始めます。

1. 生育環境が似ている植物

生育環境、温度、水分、光
Illustration:rie
草花にはそれぞれ生育に適した環境があります。

水分
必要な水分量が近いものを植えることで、水やりのムラをなくします。
生育環境
同じ鉢に植え付けるので性質が似ているもの。日向が好きな植物と日陰の好きな植物を混在しないように選びます。


2. 生長過程をイメージ

冬、寄せ植え、シクラメン、ポインセチア
出典:写真AC
植え付けた後の草丈の伸長などをイメージして、バランスの整った寄せ植えを目指します。

生長過程
横に伸びていくのか、縦に伸びていくのか、生長の過程を知って、草丈の低いものは手前に、高く育つものは真ん中や奥の方に植え付けると鉢全体がバランス良く育ちます。
開花期
どこか一カ所に偏らないように、鉢全体に花が咲くように、花の咲く時期を知っておきましょう。
生育期間
花や実が終わっても生育は続くのか、葉は茂っているのかなどを知ることが大切です。
植物分類
一年草は枯れたら抜き取ってしまいますが、多年草は翌年以降も楽しめます。


冬の寄せ植えの植物選びのポイント

冬の寄せ植えに適した植物を選びましょう。

1. 寒さに強い植物

冬は耐寒性の強い、春まで長く楽しめる植物を選びます。

2. 季節感のある植物

クリスマスや年越し、お正月などイベントが盛り沢山。イベント要素を盛り込んだ寄せ植えがおすすめです。

クリスマス、寄せ植え
Illustration:rie

クリスマス
クリスマスツリーに見立てるコニファー類やヒイラギを植え付けて、サンタクロースの飾りを添えるとクリスマスの雰囲気がグッと盛り上がります。

冬の寄せ植え、お正月
Illustration:rie

お正月
おめでたい縁起木のセンリョウや紅白の植物の寄せ植えを作ってお正月を演出しましょう。


3. 球根

冬の花が終わり、春に芽吹く球根を植えて、冬から春にかけて長い間楽しめる球根も冬の寄せ植えの楽しみの一つです。


冬の寄せ植えのおすすめ植物

寒さに強い冬のおすすめ植物を紹介します。
水やりの頻度も、好む日当たりも似ているものを集めました。

【低木】コニファー

コニファー
出典:写真AC
常緑針葉樹のコニファーを植え付けて、クリスマスツリーに見立てるのもすてきです。常緑の植物は一年中活躍するので、冬が終わっても長く楽しめます。

育て方のポイント
日当たりや風通しの良い場所を好みますが、寒風が直接当たるような場所は避けます。
多湿が苦手なので水やりは土の表面が乾いてから与えます。
樹高
品種により樹高が5mほどまで大きくなるものもあるので、適宜剪定をして管理します。


【低木】センリョウ

センリョウ
撮影:rie
センリョウは赤い実を付けるお正月の縁起木です。

育て方のポイント
冬の間は寒風の当たらない場所で、暖かい季節には直射日光を避けた場所で管理します。
樹高
0.7〜1m位


【低木】チェッカーベリー

チェッカーベリー
出典:写真AC
直径1〜1.5cmの赤い実を付けるチェッカーベリー。常緑の小低木でグランドカバーとしても活躍します。
6〜7月に白くて小さな鐘のような花を咲かせます。

育て方のポイント
日陰でも育ち、耐寒性が強い植物です。夏の間は直射日光を避けた日陰で管理します。
樹高
10〜20cm位


【花】クリスマスローズ(ヘレボルス)

クリスマスローズ
撮影:rie
ガーデニングで人気のクリスマスローズの開花時期は12〜4月です。
※株の状態や種類によって時期が前後します。

育て方のポイント
耐寒性が強く、半日陰でも育つ多年草の植物です。
夏は直射日光による葉焼けに注意し、一年を通して多湿にならないように管理します。
草丈
10〜120cmほど


【花】シクラメン

シクラメン
出典:Pixabay
屋外で育てるなら比較的耐寒性の強いガーデンシクラメンがおすすめです。花色や花びらの形もさまざまなので選ぶ楽しみがあります。

育て方のポイント
過湿が苦手なので表面の土が乾いてから水を与えます。
真夏の休眠期には直射日光を避けた場所で管理しましょう。
草丈
10〜50cmほど


【花】パンジー・ビオラ

パンジー・ビオラ
出典:Pixabay
秋から初夏まで活躍するパンジー・ビオラ。花色も暖色系から寒色系まで沢山栽培されている一年草です。

育て方のポイント
日当たりや風通しの良い場所を好みます。
ナメクジなどの害虫に注意しましょう。
草丈
10〜30cmほど


【花】プリムラ

プリムラ
出典:Pixabay
ひらひらとした花弁がかわいらしいプリムラ。秋から春まで花を咲かせ、白、赤、紫から黄色まで多彩な花色が揃っています。一年草の扱いをされることが多いですが、本来は常緑の多年草なので、夏の間は日陰で育てれば秋にまた花を咲かせます。

育て方のポイント
表面の土が乾いたら、水をたっぷりと与えます。
草丈
10〜20cmほど


【リーフ】ハボタン

葉牡丹、ハボタン
出典:写真AC
冬の庭に彩りを添えてくれるカラーリーフとして重宝されていて、和の庭にも洋風の寄せ植えにも合う大活躍の植物。一年草として扱われることが多いですが、そのまま植え付けていると春に花が咲き分枝するので、2年目の冬には踊りハボタンとして楽しめます。

育て方のポイント
冬の間は日当たり良い場所で、夏の間はできれば葉焼けしないように半日陰で育てると良いです。土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
草丈
品種により10〜100cmほど


【リーフ】シロタエギク

シロタエギク
出典:写真AC
シルバーリーフの定番シロタエギクの葉は、短くて白い毛で覆われています。
常緑の多年草で、6〜7月に黄色い花を咲かせます。

育て方のポイント
日当たりの良い場所を好みますが、日陰でも育ちます。
多湿にならないように管理をして、表面の土が乾いたら水をたっぷりと与えます。
草丈
10〜60cmほど


【リーフ】ヒューケラ

ヒューケラ
出典:写真AC
常緑多年草で一年中カラーリーフとして活躍するヒューケラ。葉色は、赤や赤紫、黄色や緑が栽培されていて、5〜7月には花を咲かせます。

育て方のポイント
耐寒性が強く、日陰でも育ちます。
表面が乾いたら水を与えます。
草丈
20cmほど


【リーフ】ラムズイヤー

ラムズイヤー
出典:写真AC
ふわふわとした毛がかわいいラムズイヤー。5〜7月に紫かピンクの花を咲かせる多年草です。

育て方のポイント
日当たりの良い場所を好みますが、真夏の直射日光が当たるような場所は避けます。
多湿にならないように管理をして、表面の土が乾いたら水を与えます。
草丈
30〜80cmほど

▼シルバーリーフの種類ならこちらをご覧ください。

【球根】スノードロップ

スノードロップ
出典:Pixabay
耐寒性が強く、2〜3月ころに密やかにきれいな白を輝かせるスノードロップ。
夏の間は休眠して葉をなくし、冬に再び芽吹く多年草です。

育て方のポイント
秋から春の間は日当たり良い場所に、夏の間は日陰になる場所で管理します。
水やりは表面の土が乾いてから与え、多湿にならないように管理します。
草丈
5〜30cmほど


【球根】ムスカリ

ムスカリ
出典:Pixabay
爽やかな青がきれいなムスカリ。耐寒性が強く、植えっぱなしで育てられます。
3〜5月に花を咲かせます。花色は青の他にも紫や白、黄色やピンクなどが栽培されています。

育て方のポイント
日当たりの良い場所を好みます。表面の土が乾いたら水を与えます。
草丈
10〜15cmほど


【球根】クロッカス

クロッカス
出典:Pixabay
空に向かって鮮やかに咲くクロッカス。花色は白や黄色、紫など、春に咲く品種と秋に咲く品種があります。

育て方のポイント
耐寒性が強く植えっぱなしでも育てられます。
表面の土が乾いたら、水を与えます。
草丈
10〜15cmほど




寄せ植えの方法

寄せ植え
出典:写真AC
寄せ植えに使用する植物が決まったら鉢に植え付けていきます。

準備するもの

寄せ植え、準備するもの
Illustration:rie
初心者の方は、排水性や保水性が調整された市販の培養土がおすすめです。
寄せ植えでは土入れがあると作業がしやすくて便利です。

鉢(プランター)の大きさ
植え付けたい植物の数や大きさに応じた鉢を用意します。
寄せ植えの位置をずらしたいときや、花が終わってからの片付けなどを考えて、作業しやすい大きさの鉢を用意しましょう。
3〜4株植え付けるなら6.5号鉢くらい、8株ほど植えるなら9号鉢くらいを目安に選んでみてください。

花・野菜の培養土

花・野菜の培養土
粒状培養土の配合により通気性と保水性に優れ、また天然の有機質が豊富なため、根の発育を良くし根張り抜群です。

・容量:12L
・素材:バーク堆肥、粒状培養土、パーライトほか


鉢底に入れる石

土の量に対し1〜2割程度を目安にならべて置いてください。
使用後、培養土との分別も簡単、ネット入りなのでくり返し使え便利です。

・容量:0.5L×10個入り
・原料:軽石 


鉢底ネット

植木鉢、プランター用の中底ネット、用途に合わせてはさみでカットして使用できます。
鉢底の害虫やナメクジの侵入、土の流出防止に使用できます。

・容量:5枚組
・サイズ:20×30cm


土入れ

作業にあわせて使い分けができる便利な3サイズセットです。
錆びにくいステンレス製です。

・全長(mm):大190 中185 小178
・口径(Φmm):大84 中84 小84

苗の配置決め

寄せ植え、苗の配置
Illustration:rie
背が高く育つ植物は後ろ、もしくは鉢の中心に置き、背が低く育つ植物は手前、もしくは鉢の外周に沿って置くと見栄えの良い寄せ植えができあがります。

植え付け

寄せ植えの植え付け
Illustration:rie
鉢底石は2cmほど敷き詰め、用土はウォータースペースを確保するために苗の根元表面が鉢の縁から2cmくらいの位置になるまで敷きます。
※ウォータースペース…水を与えたときに鉢から溢れないようにするためのスペース。

寄せ植えの植え付け
Illustration:rie
苗と用土の間に隙間ができないように手のひらで押さえて確かめながら、苗の根元まで用土を敷き詰めます。
最後に鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。

球根を植え付ける場合

Illustration:rie
クロッカスやスノードロップなど春に芽吹く球根は、隣の苗と5cmほど離れるように間隔をとって、その球根に合った深さに植え付けます。

飾りを添える

撮影:rie
園芸用の飾りのついたピックや置物も販売されています。クリスマスにはサンタさんやトナカイ。お正月には、門松やしめ縄を模したものなど、飾りを添えるとよりイベント感が増します。

植え付け後の管理

植え付け後の適切な管理を行い、寄せ植えを長く楽しみましょう。

冬の水やり

冬の間の水やりは土中の温度が下がり、根を傷める原因になってしまうので、暖かい日中に行うようにします。

Illustration:rie

寄せ植えの水やりのポイント
鉢底から流れるくらい水をたっぷり与えることは、水分補給以外にも良いことがあります。
それは土中の空気の入れ替えです。
土の中にも酸素が存在しています。私たちの部屋でも時々空気の入れ替えが必要なように、植物も空気の入れ替えが必要です。
鉢底から流れてくるくらい水をたっぷりあげることで、土中の水分とともに空気を入れ替え土中の状態を良く保てます。


冬の肥料

冬の間は、植物が肥料を吸収するペースがゆっくりなので、基本的には緩効性肥料の場合は月に1度、液体肥料の場合は月に2〜3回与える程度にします(植物の生育適温によって差があります)。

ハイポネックス マグアンプK 中粒

ハイポネックス マグアンプK 中粒
草花・球根・野菜・観葉植物などいろいろな植物の植え付け、植え替え時に土に混ぜ込むだけで、ゆっくり長く(約1年間)効き続け、植物の生育を良くします。
リンサン効果で丈夫な根をつくり、花・実付きを良くします。

・容量:600g


ハイポネックス 原液

植物の健全な生育に必要な15種類の栄養素をバランスよく含み、窒素やカルシウム、微量要素を強化した新配合。
いろいろな植物の花付き、花、葉色を良くします。

・容量:800ml

花がら摘み

Illustration:rie
花が枯れた後、植物は種を作るための力を使い始めます。丁寧に花がらを摘み取ることで花を咲かせる方に力を集中させましょう。
病気を防ぐためにも、花の付け根から摘み取って苗の健康を保ちます。

冬の寄せ植えを楽しもう

出典:写真AC

寄せ植えでお庭や玄関先に彩りを添えられたら、暗くなりがちな冬の景色も明るくなります。
冬の寄せ植えは、生育環境が似ている植物を選び、生長を見越した植物の配置をすることで、早春まで楽しく花を眺めることができます。クリスマスやお正月など冬のイベントに合わせた寄せ植えを育てて、気分を盛り上げてみませんか。

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